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77話、葵と御一行 ダンジョンの街セダール




デザートをたっぷり食べた翌日のお昼前。

着いてしまったダンジョンのある街、セダール。

ダンジョンで発展しているこの街を治めるのは、セクタヴィア侯爵様だそうです。

……また執事さんとかに待ち伏せされてないよね??

「そろそろスノーから降りて、歩いてあの列に並ぼう!」

ジルがそう言うから、スノーに止まってもらって降りた。

今のところ執事服は見えない。

ソワソワしながら門の方を見てたからか

『あるじー?どうしたのー??』

ノアちゃんが聞きながら肩に乗り移りすりすりしてきた。

かわいいなぁ〜。なでなで。

「この街でもお貴族様に待ち伏せされてたらどうしようかと思って…」

「今のところそれっぽい人居なさそうだけど?」

「ほんとですか!?ジルにも見えないって事は待ち伏せは回避されたと思っていいですか!?!?」

「いや、それはわかんねぇけど…」

お貴族様に関わりたくなさすぎて詰め寄ったら、めっちゃ反り腰で引かれたわ!!

「主、我はまたあの従魔小屋なんぞで寝るのは嫌だぞ!」

……なんと贅沢な!!

「スノーは私がお貴族様と出来るだけ関わりたくないって言ってるのに、また関わらせる気なの??」

ワッ!って感じで泣いてるフリした。

全力で嫌だけど、涙出てこなかった。出て欲しくないときは出てくるのに何でだ!!

「あぁーあ、スノーが泣かした」

ん?自分の顔隠してるから顔見えないけど、ジルも私の下手くそな演技に付き合ってくれる感じ??

棒読みな上に子どもが言いそうなセリフだけど。

『スノー、あるじなかせたの??』

あ、純粋にノアちゃん心配してるっぽい。ごめん嘘です。

「ぐっ!し、仕方ない。従魔小屋で我慢してやろう!」

そしてスノーよ、嘘泣きでも通用するのね君。

今度から嫌な事は嘘泣きで止めてみる??

うーん。テンションぶち上がりしたら、ガチで泣いててもスピード落としたりとか超過酷魔法練習やめてくれたらとかなかったから意味ないか。

すぐ顔を上げたら嘘ってバレるから暫く俯いとく。

「出来るだけ…いい宿聞くね…?」

って弱々しく言っといてみる。なってるか?弱々しく。

「良かろう。だからはやく泣きやめッ!」

アタフタしてるスノーが面白いからもう少し。

少しだけ手を退かして見たジルはそっぽ向いてた。肩めっちゃ震えてるから!嘘ってバレちゃうじゃん!!


列に並ぶ直前でやっと手を離してスノーをなでながら、前を向く。

「機嫌治ったか…?」

「うん。もう大丈夫。ありがとう、スノー!」

「フッ!フフフッ」

ちょっと!笑い声出さないでよ!!

そんなこんなしてたら順番が回って来た。

「身分証はお持ちですか?」門衛さんに聞かれたから

ランクカードを出す。同じタイミングでジルも出した。

「あぁ、あなた方がアティガルド侯爵閣下から連絡があった冒険者達ですね!ようこそ、セダールへ!」

ってそのまま書類書いて入領税と払ってバイバーイ!って感じで中に通された。

「…おろ?侯爵様の話出たからてっきり…」

身構えちゃってたからポカーンとしちゃった。

「まぁ、お貴族様に会わなくて良かったんだから良かったって思っとこうぜ!」

一緒にびっくり顔してたのにすぐにジルは復活してた。



街に着いてまずやる事はギルドで道中の魔物解体!!

ダンジョンで栄えてるだけあって、ここの冒険ギルドも大きいなぁ。

「流石、この国のダンジョンがある街で5本の指に入る都市の1つだな…」

「……んえ!?ダンジョンがある街で5本の指に入る?…え?いくつあるんですか?ダンジョン」

そんないっぱいあるの??

「11ヶ所あったはず!そのうち上位5本は30階層はあってトランクが出てくるかもって話だったと思うけど、ちょっと自信なくなってきたからギルドでダンジョン内の地図貰おう!」

うん!って1人で頷いてるジルにダンジョン別に特徴とかあるのか聞こうとしたら

「ほぉ!この国は11ものダンジョンがあるのか!我が全て踏破してやろう!フハハハハッ!」

やる気に満ちたスノーが宣言し出した。やだよ?全部回るなんて。アンデット系出て来ちゃうじゃん。

そしてスノーの笑い方がなんか小説に出てくるアホな坊ちゃんみたいでドン引きー。

ノアはきょとんとしてるけどジルも引き攣ってる。

「スノー、笑い方変!それよりも、ダンジョンには個別な特徴とかあるんですか?」

「その笑い方はちょっとアホっぽいからやめとこうな?スノー。ここのダンジョンは潜って行けば行くほど自然界みたいな空間らしいって俺のダチは言ってたな!あいつのパーティーは1月掛けて15階層まで行って一旦諦めたみたいだけど…」

おっふ!!パーティーで行って1月掛けて15階層…だと?

難易度めっちゃ高いんじゃ……

「そのパーティーのランクは…?」

「全員がBランクになって挑戦したって言ってたからBだな!Aランクパーティーでも20階層あたりで引き上げてるみたいだから、事前にある程度念入りに準備はしてった方がいいと思う!」

………Aランクで20階層。ふむ。かなり念入りに準備いりそうだな。ご飯とか装備、普段使わないけどポーションもあったほうがいいか………あれ??

一旦スノーをじっと見て、ジルに視線を戻す。

「踏破しちゃったら目立ちます??」

「もの凄く目立つと思う!」

やっぱり!!!!

目立ちたくない!けど、行きたくないって言える雰囲気じゃない!!

スノーは言わずもなが、ジルもなんだかノアちゃんまでやる気満々の目してるやないか!!ちくしょー!!




ノアちゃんなかなか喋らせられない。何でた。

そしてジルの口調が迷子気味です。

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