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75話、葵と御一行の次の街は?




日の出とともに…じゃなく、いつもよりちょっと寝坊しながら起きて、支度して、伯爵様に別れの挨拶をした。

「もう少し滞在を伸ばすのはどうだ??」

とか引き止めようと画策する伯爵様を執事さんが一括して黙らせてたのにはちょっと笑った。

どっちが上なのか…。ははは。

伯爵邸を出てギルドへジルのカードの更新に。

「FランクからAランクに一気に上がるだなんて!前代未聞ですよ!!あなた方ならあっと言う間にSランクに、なんて事もあるかもしれませんな!」

なんて冗談ですよね?みたいな事言うからジルと2人で苦笑いしちゃったよ。

カードを受け取って、来た時と逆の門に向かいながらジルが

「冒険者になって1〜2ヶ月のやつがSランクなんて、騒動の匂いが濃くなりそうだから、冗談でも言ってほしくねぇ」

ってぶちぶち文句言ってた。

全面的に同意したいけど、

「私たちの冒険者生活が普通で行けるかは、スノー次第みたいなので望み薄ですね…」

だってスノーがまた狩りの拍子にドラゴンとか狩って来たり魔物から街を救う的な感じで戦いに放りこまれたりしたらアウトですからね…。

「…マジで本当になりそうだからそゆこと言うのやめな?」

ってジルに嫌そうに言われた。事実から見た未来予想を言っただけなのに解せぬ。


門衛さんにこの街を離れると伝えて出発。

次の街への移動速度は、

食料もいざとなればスーパーで買えるから急ぐ旅でもない。スノーも爆走せずに喋れる速度で走ってくれてる。

太陽の高さ的にそろそろお昼ご飯かな?

「スノーの判断で良さげなところで止まってねー!」

「了解した!」

喋れるって言ってもかなり早いのに、器用に寝てるノアを支えながらスノーに声かけた。

「街と街の間の移動がこんなに楽でいいのかねぇー…」

って私の後ろでしんがりみたいな感じで私が落ちないように支えてくれてるジルが呟いてた。


暫くしてゆっくり速度を落として、完全に止まって伏せをしながらスノーが一言。

「腹が減った」

背中から降りながら見渡す周りはただの草原。

「薬草めっちゃありそう…」

「ははっ!これだけ草しかなかったらあるだろうな!けど、隠れれるような場所が無さすぎて飛行型の魔物が現れたら1発でアウトだよな」

「………確かに!?!?」

ジルは笑ながら言ってるけど、ヤバくね?って1人でワタワタしてたら、スノーに小突かれた。

「何を慌てておる!我の結界もあるし、トランクも使用中は結界があるだろう」

「そうだった!もぉー。ジルが怖がらせるのがいけないんですよ!」

自分でトランクの機能お願いしといて忘れてたわ!

だからそんな呆れた目で見ないでください。


トランクの中でお昼御飯に作り置きのとり照りを食べて、動き出す前に薬草採取。

調合とかわからないけど、なんかの役に立つかもだし、せっかくだから本来の用途で薬箪笥使いたい。

取るのはキュア草と、魔力草は当たり前。

他には咳止めに使うコフ草なら草と、熱冷ましのヒヤ草なる草があった。

コフってどっから来た?咳き込む時の音??

熱冷ましだからヒヤ草とか冷やせからつけられた感じ?

まぁいい。とりあえず取れるだけ取ってみた。

使い方はわからないからそのうちどこかの街で薬屋に持ち込みで加工してもらえるか聞いてみよう。

「主、そろそろ行くぞ」

ってスノーの言葉でまた移動開始。

ちなみにじるも一緒に集めてくれた。

…薬屋に聞かなくても騎士が知ってたりする??

「ジルは騎士の時の経験上、薬草の知識もあったりするんですか?」

後ろを向いて質問する。最初は顔の近さにびっくりして喋れなくなったけど、スノーの背中=このポジションだから流石に慣れたな。うん。

結婚してたくせに男の人に免疫ないのね、私。

変に意識しそうになった自分に自分でチョロすぎるから失敗すんだよって突っ込んだ。トホホ。

「さっき取ったのとか、毒消し用の薬草ならわかるとは思うけど、俺薬草系覚えるの苦手で、部下が出来てからは任せっぴなしだったんだよなぁ」

…なぁーんだ。ちょっと期待したのに。

「ははっ!そんないかにも期待はずれって顔しなさんな!」

おっと顔に出ちゃってたか。それはそれは、

「顔に出てなら失礼しました」

「仲間って感じで嬉しいけど結構遠慮なくなって来たな。そのまま流れで敬語外ししてくれると良いなぁ」

「そうですかね?割とジルに対しては元からこんな態度な気がしますが…」

「そうだっけ?勘違いじゃね??」

んん??変わった気はしないんだけどなぁ。



夕暮れになって、移動をやめてトランクの中で晩御飯を食べながら、次の街の事きこうとしたら、ジルが

「スノー、次の街は迂回して通り過ぎてくれない?」

って言い出してスノーと2人で???顔を見合わせた。

「なぜだ?2日もあれば着く。魔物の解体とやらにやらんでもいいのか??」

「今日は狩りに出てないし、街を通り過ぎてからでも狩りは問題ないだろ?次の街の領主男爵領なんだけど、今の当主が野心あふれる人自分より上の立場には媚び売るけど、平民には横柄だって侯爵閣下が忠告してくれたんだ。下手にが変わると面倒だから避けれるなら避けろって」




コフ草は、英語の咳coughから、ヒヤ草は本文通り冷やすから勝手に作りました。

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