18話、葵と従魔の雑貨探し
ギルドで聞けなかったので雑貨屋さんがある場所を、スノーに近寄って来た子ども達の親に聞いてみる。
スノーは昨日と同じように登られてます。
「洋服とかお皿とか職人さんが作ってるような物を置いてるお店ってどこら辺にありますか?」
「雑貨なんかの専門店なら領主様の館の方向、南側にありますよ」
「そうそう。北側にも少しあるけど品揃えが良いのは領主様の館の方に集まってるから。」
なんでもここアティスの街は門が3つあって、
東門は、魔物が出る大きい森(ヴォルスの森って言うらしい)を背にしているので冒険者ギルドを中心に防具や武器の専門店、冒険者用の宿が立ち並んでる。
西門は、王都までと街道で繋がっていて商人達が1番出入りするから商人ギルドを中心に魔物の皮とかの加工をする工房が立ち並んでる。
北門は、隣の領地に繋がる街道があって酒場や、商人や旅行者に向けた宿が立ち並んでる。
そして、南側は領主様の館(背後は何メートルあるのかわからない断崖絶壁があった)が1番奥にあってそこに向かって工房で作られたものが売られる専門店が並んでる。
住民の方々の家はその大通りを一本裏手に入ると立ち並んでる。城壁側に行くにつれて農家が増えて畑が広がるらしい。
確かに東門の砦近くには畑が見えてた。
中央広場から教えてもらった南側の大通りを少し進むと
食器専門店、革製品専門店、小型家具専門店、大型家具専門店などなど色々あった。
屋台の買い食いの時葉っぱで食べさせちゃったから、スノー用の食器は絶対に欲しい。
そして私も良い感じのやつ欲しい。
ご飯食べる時のテーブルとイスも欲しい。
そろそろ床に座って食べるのしんどくなってきた。
って事でまずは食器専門店へGO!
「いらっしゃいませ」
眼鏡をかけた感じのいい小太りのおじさん店主がススッとやって来た。見かけによらず俊敏なんですね。
てか顔近い!
仰け反りながら
「色々なサイズのお皿と2種類くらいカップ、それからカトラリーが欲しいんですけど」
「勿論全部揃いますよ!当店にお任せください!」
穏やかな感じかと思ったら結構勢いあって困る。
アレやコレやと出しながら説明されて口挟む暇もない!
と店主さんの少し後ろに陳列されてる白に青のラインが入った大皿に目が止まった。
同じシリーズっぽい普通サイズのお皿は赤のラインが入ってる。
「あれ、いいなぁ〜」
小さい呟きだったと思うんだけど、店主さんがぐりんと振り向いて私の視線を追って皿を見た。
その動きにちょっとビビったけど、書いてある値段が小金貨4枚と2枚だったから枚数はなんとなくなんだけど、
「その白に青と赤のラインのお皿2種類5枚ずつお願いします」
って即決した。
「有難うございます。こちらは駆け出しの新人陶芸家の作品なのですが、私が惚れ込んでしまいましてこの値段でお売りしてるんです。」
店主さんが嬉しそうに言うから私まで嬉しくなったよ。
他にもどんぶりみたい器(黒)を5個と大皿と同じサイズの深皿(黒)を5個、大きめのマグカップ5個、シルバーのカトラリー3種5本セットを買った。
大皿は旅館とかで刺し盛りに使うサイズね。
全部で大金貨5枚と小金貨5枚の出費になりました。
上手く使えるかわからんけども、これでご飯の見た目が良くなって更に美味しく感じるはずだ!うん!
「またのご来店お待ちしております」
ってホクホク顔の店主さんに見送られて次の店へ。
次はテーブルとイスって事で、大型家具のお店に!
ダイニングテーブルだから大型かなって勝手に思ったけど
………あったーっ!!
ウッド感満載のテーブルに同じ材質の背もたれ付き!
こう言うのカントリーみたいで憧れてた!
ダイニングスペースに合わないかもだけど知らん!
クッションとかでどうにかするっ!
「いらっしゃい!」元気なおばさま店主が奥から出て来た。
「このテーブルとイス6脚のセット下さい!」
前のめり気味に言ったら
「うちの旦那の作ったテーブルとイスだ!嬉しいねぇ。けど大丈夫かい?それはトレントの木で作ったやつだから大金貨5枚と高いんだよ?」
お金持ってないって思われた。なんでた。
振り向いたらスノーくん居なかった。
どこ行った!あ、扉の外に毛が見える。
「大丈夫です!そこに見える従魔のおかげで稼がせてもらえるので!」
って言ったら店主さんの目が点になってそれから
「あっはっはっ!あんたが街で噂の女の子だったのかい!」
噂って何?テンション上がってたから勢いよく言えてたけど急に恥ずかしくなって来た。
「昨日広場にフェンリル連れの子がきたってみんなが言ってるよ!伝説と違ってそなフェンリルは怖くなかったともね!」
スノーの人気が出て来てて嬉しいです。
けど恥ずかしくなったから大金貨5枚払って「ありがとねー!!」って声を聞きながらそそくさと出た。
結婚以来出来なかった好きなもの、気に入ったものを自由に買い物出来るって楽しいっ!!!




