加害者ってのはどうして被害者面するのだろ?
今俺は朝から生徒会室に来ている。
「何故ここに呼ばれたか分かっていますよね」
目の前の生徒会会長の皇未来がイスに腰掛けて俺に問い掛ける。
呼ばれた理由と言えば思い付いたのは昨日の新島の事、恐らくアイツは自分は何もしていないのに暴力を振るわれたとか言ったのだろ、まったくどうしてアイツみたいなヤツは暴力振るって負けたら被害者面するのだろ本当に迷惑だ、まぁいいレコーダーを提出して俺の無罪を証明しよう。
「3年生の方で突然あなたに顔を蹴られたと言ってますよ」
そっちか!あのセレーナに体目当てのナンパしてた先輩か!セレーナが嫌がっていたからスマホもレコーダーも起動せずに助けに入ったんだよな、本当!加害者ってヤツは被害者面するの好きだよな!
頭をキレイに打ったら記憶が飛ぶって聞いた事あるから頭に回し蹴り入れたけど失敗したか、そんな事とかに怒りを覚えていると扉が強くノックされ勢いよく開けられセレーナが入って来た。
「失礼します!稔が暴力振るって呼ばれたって聞き来ました!稔は私を助けるために仕方なくやった事なんです!だから稔だけを責めるのは止めて下さい!」
どうやら俺の無実の罪を解くために来てくれたみたいだ、ありがとうお昼ごはんに俺の唐揚げ一口あげるよ。
「はぁ~やっぱりそんなとこでしたか」
会長はあっさりと納得してくれた。
「他に目撃した方があなたが返り血を浴びて刀を持っていたと報告があったので」
返り血って俺の潰れた眼球のやつだな、ってか目撃者がいたのか回りに注意して血桜取り出したんだけどもっと気を付けないとな。
「刀なんて持ってる訳無いじゃないですか、念のため身体検査しますか?」
そう言って稔はシャツのボタンを開け始めた。
「いいですよ!そんな事!隠してたって刀なんて目立ちますから!」
会長は全力で拒否した。
「本当にこの学校の人達は常識がなっていない人達ばかりですね」
ため息混じりに会長は呟く、言い方聞くと俺までこの学校のイカれた生徒として扱われている、確かにこの学校の生徒だけど魂までこの学校に売った覚えはないから不愉快だ。
「なら何故会長はこんな学校に入ったんですか?」
広司に恋してる事もそうだけど、何でこの人この学校に入学したのか謎なんだよな、幼稚園から大学までのお嬢様学校から来たってのは知ってる。
「たいした理由ではありませんよ、丁度反抗期で別の学校行きたくなったそれだけです」
反抗期そんな理由でおましたか。
「でも元々は別の学校を受験するつもりでしたが体調を崩して受けれず、それで二次があったここを受けて入ったのもあります、そしてこの学校の酷さに酷く後悔しましたね」
でしょうね!前々から思っていたんだけどこの人この学校嫌いなんだ、この人ほとんどの生徒に興味が無い相手をするだけ無駄って感じで見ている勿論俺の事も。
「でもそのおかげで未来は広司と出会う事が出来たんですから良かったじゃないですか」
未来会長は広司が好きな事は隠しているのにセレーナがその事を言ってしまう。
「な!な!何を言うですかセレーナ!わ!私はそんな事!」
分かりやすい動揺をするな、普段なら可哀想だから会長のフォローに入ってあげるところだが人をこの学校の生徒と一括りにしたのでフォローはしない。
「そうですか、なら英里や夏蓮それに後輩の最上さんの誰かがが恋人になっても祝福するんですね」
「うう」
会長は少し顔が曇った。
「それに最近新しくアタックし始めた女の子も現れましたけどその子が彼女になっても大丈夫って事ですよね!」
「そんなの嫌に決まってるでしょ!!」
会長は大声を出して筆箱を投げて来た、物ば大事にしなさい。
「そうですよ!私は広司君の事が好きですよ!」
開き直りやかった。
「そう言えば何故未来は広司の事が好きになったのですか?」
俺もその事は前々から気になっていた、これだけの美人が広司に恋した理由が気になる。
「……ゴミを拾ったの」
あれ?今ゴミを拾ったって言った俺聞き間違えたかな?ああアレだ!落としたハンカチを拾って渡してくれて惚れたを聞き間違えたんだよなきっと。
「未来、何を拾ったと言ったのですか?」
セレーナも聞き間違えたと思い聞き返した。
「ゴミを拾ったのよ広司が!」
聞き間違えでは無かった。
「入学式の日、私はちょっと疲れていてベンチに座っていた時でした」
なんか会長が語り始めた。
「少し離れた所にゴミが落ちていました、いつもの私なら拾いに行ったのでしょうが疲れていて立てずボーとそのゴミを見ていました、色んな人が通りますが誰もそのゴミを拾おうともせずに通過するばかり、無理も無いですよねこの学校なのですから」
まったくもってその通りだと思った。
「だけど1人の男子生徒はそのゴミを拾いゴミ箱に捨てました、それが広司君なのです」
え?!終わり?稔とセレーナは心の中でそう思った。
「そんな事があってこんな学校でも善行を行える人が居るんだと思い広司君段々と興味が湧きました」
「「………」」
「って!私何を言ってるんでしょうね!もう教室帰っても良いですよ!」
そう言われたので2人は生徒会室から出て行った。
「とりあえず稔の暴行したと言う無実は晴れたようですね」
「そうだねもしあの先輩が言い掛かり付けて来たらセレーナ頼むよ」
授業の準備も有るので2人は教室に向かう。
「ところでセレーナさんや」
「え?!あっはい!」
突然のさん付けや妙な敬語にセレーナは戸惑いながらも返事をした。
「今の会長の話しを聞いたけど、セレーナだったらそんな状況に会ったら惚れてた?」
男の俺には理解出来なかった、月が綺麗ですねがアイラブユーに何でなるのか分からないくらい理解出来なかった、でも同じ女性のセレーナなら会長の気持ちは分かるのかもしれない。
「あ~え~と、ノーコメントと黙秘権を使わせて下さい」
やっぱりセレーナでも理解出来なかったか、でもまぁ広司に惚れた理由と言うよりも広司と言う存在を知った出来事って感じだったよな、そこから色々合って惚れたんだよなきっと、そう思う事にしてセレーナと別れ教室に行った。




