リアルチート
ユーリ目線でお送りします
千樹の顔を見るなり嫌な顔をする小春、一体2人の間に何があったのかな?
「げっ!とか言いたくなるわよ!アンタの不幸に巻き込まれ中学時代大変だったんだから」
なるほど千樹の不幸体質の被害者って訳かそれに納得し小春はユーリ側に座った。
「授業中に小型飛行機が教室に突っ込んで来たり、修学旅行でバスが崖から転落したりとアンタ居る時は散々な目に会ってるんだから!」
そんなマンガみたいな不幸起きてるの?!思わず声を出して言いそうになったがユーリは堪えた。
「それにしても今日で会うの2回なのに良く分かったわね、私達アジア人なんて見分けつかないでしょうに」
「うんまぁ大抵の人は分からなかったりするけど、2人は何て言うかメインキャラみたいな感じ有るから」
実際ユーリは稔達を除いてクラスメートの名前と顔がほとんど一致していない。
恐らく稔の影響も有るのだろ稔は同じ高校の人達に何も期待も興味も無い、だからユーリも無意識のウチにクラスメートが覚えづらくなっているのだろ。
「良く分かってるじゃねぇか、俺達って普通に莉子が出るドラマに居そうなルックスしてるからな!」
「そうね、チカンで捕まったり始まった5分後に殺される役とかね」
千樹が冗談交じりで言って来るのに対して小春はリアルに配役されそうな役を言って来た。
「俺ってそんなに排除の対象なの?!」
「アンタ居たら撮影現場でやたら不幸な事故が起きるでしょうから直ぐ様殉職させたくなるでしょ、実際この前の同窓会も何かしらの不幸な事が起きたんじゃないの?」
小春はユーリに問い掛ける、確かに横断歩道の信号機はやたら赤になるしタチの悪いナンパに会って暴力振るわれるし極めつけはサクラだろ、こっちはまだ本調子ではないのに大勢の日本人を食べて元の世界の時よりも強くなっていた。
あれ?もしかして本当に千樹が原因なのかもしれない。
「なんだよ!そんなたいした不幸な事は有ったけど俺のせいじゃないよな!ユーリ!」
千樹が同一を求めて来たのだがユーリは思わず目を反らしてしまった。
「いや!否定してよ!イセカイアンナイの真相暴くために廃墟の病院行った時だって全員廃墟から出てから崩れたからみんな五体満足で今もこうして居るんでしょ!」
気を失って知らないだろうけど稔はその日手足首を切断された事を思い出す、これは千樹が悪い訳ではないので咎めるつもりは無いがヤッパリ千樹は疫病神か何かなのだろうとユーリは思ってしまった。
「ヤッパリ不幸撒き散らしていたじゃない、それにしても残念ねイセカイアンナイはデマで」
小春は本当に残念そうに言う、会ってまだ2回程だか異世界とか興味無く行ける訳がないとか言うリアリスト、そんなイメージが合ったので驚きだ。
「小春って異世界とか行ってみたいって言う人だったんだね意外だよ」
「確かにそうかもね、中学上がる前の私ならそんな話してるヤツらアホだなとか思っていたでしょうね」
溜め息混じりで小春はそう答えた。
「でも勘違いしないでね私は異世界に行きたいんじゃなくてチートに憧れただけ、日本にずっと居たいから異世界には行きたくないの」
小春は確か大和が好きだったはず、確かに行きたくはないと納得出来た。
「私達の通っていた中学の同級生で間違いなく天才だと言える人が7人居たの」
そう言いながら小春はストローの包装紙をクシャクシャにして水滴をかけてウニョウニョさせた。
ヤッパリ人気有るのかな?ウニョウニョさせるの、実際面白いからハマるのも仕方ない。
「ちなみにユーリ既にその内の2人には会ってるよ」
「もしかして莉子と大和かな?」
千樹が割り込みクイズ風に言って来たので答える。
大和は会って一目で分かった、あの雰囲気は相当鍛練を積んでいないと出ないし何よりもあの肉体あれはもう生まれながらの素質だ努力では手に入らないモノだ。
莉子の演技は凄いしね、聞いた話だと監督や脚本家等のこうして欲しいとかの意見を直ぐ様理解しそれを取り込み演技するらしいからね。
「良く分かったね!」
「稔と似た感じ合ったからね、あと4人もあんな凄い人達が居るんだね」
その内の2人は野球部の松と梅の文字入ってる人なのだろな。
「残念だけど稔は能力高いけど活躍の場が無かったから、その7人に入ってないんだよ」
不思議な話だ稔と大和の身体的能力は見た感じ同じだった、そりゃ大和は強豪校で野球スキルが磨かれているから野球かんしては大和の方が上だろ。
だけど何故稔は中学時代レギュラーに選ばれなかったのだろうか?稔に剣の修行を頼まれ教えているけど異様に飲み込みが早くボクに並びそうなほど腕を上げた。
剣と野球が違うのは分かるでも稔のセンスを見たらベンチにすら入れなかったって言うのはおかしいと思った。
「そんな感じで私は才能と言うリアルチート持ち達に打ちのめさたからチートに憧れちゃったの、そして実感したわ努力すれば夢はかなうとか報われるとか言うのは才能ある人のセリフだって事に」
まるで全てを悟ったかのような顔をして小春は言った。
「将来稔も言うんだろうなそう言うセリフ稔の場合中学時代野球でベンチ入り出来ず高校は失敗して底辺に通ってるし」
稔のポテンシャルならどんなスポーツでも全国で活躍出来ただろうに出番を与えられず高校は向上心の無い人達ばかりが多い所に通い腐らず頑張っている。
そんな人が成功を収めたら回りの人は自分も努力すれば夢はかなうし報われると思うだろ。
だがそんな事は無い将来稔が夢とかを叶えられたのは努力だけじゃない才能が有るスペシャルだからだろ。
改めてユーリは稔の能力を思い知ったのだった。




