戻って来いよ
再び稔達のお話です
ユーリ達との絆みたいな感じているとミルフィが稔の頭の上に乗って来た。
「仕方ないよね、今までラブコメ主人公の友人と書いて奴隷と読むようなポジションで毎日を過ごしていたんだから」
奴隷って随分酷いポジションにいるな俺。
でもまぁ改めて考えるとそうかもしれないと思ってしまう、厄介事かあれば俺に押し付け、用が無ければ何でアンタもいるの?って空気出してくる、何だか俺本当に奴隷状態だなって思ってしまった。
「稔がバカな理由で首突っ込んだ事は分かったよ」
色々な事を考えていると莉子が話し掛けて来た。
「でもやっぱり1番頑張らなきゃいけないのはあなた達だと思う」
ユーリ達を見て莉子はハッキリ言ってユーリ達はまた俯く。
「だけど巻き込んだ訳じゃなくて稔のバカな理由って事は分かったからもう少しだけ時間を頂戴」
莉子もユーリ達を受け入れる努力をしてくれるみたいだ、だけどさバカバカ言い過ぎじゃねぇ?
「じぁそろそろ莉子、お前の話しを聞かせてくれ」
「何を?」
「イセカイアンナイにサイトに登録したんだ何か辛い事があったんだろ、アレは心に闇のような物を持ってヤツに反応するように出来てる」
莉子はバレちゃったと言う顔をした、まったく幼なじみを舐めてもらっちゃ困る。
「別に大した事じゃないよ、演技の才能があるって言われたり周りからチヤホヤされて調子に乗っていたらベテランの役者の人の演技見て打ちのめされて逃げ出したくなったからイセカイアンナイに登録しただけ」
俺がプロ野球の試合を観た時はテンションが上がった事を覚えている、それはきっと俺はが子供でお金を貰って試合するプロじゃないからだろ。
でも莉子は違うお金貰ってお芝居をする以上、俺みたいに只スゴイ!とか思っているだけではいけない。
「まぁ仕方ないだろうな、その人達は何十年も役者やってる人なんだから、お前も頑張るしかないだろ」
「それは分かってる、でも本当にこの人達同じ人間なの?本当は電気かガソリンで動いているんじゃないの?って思うぐらいの実力の差をね」
余程実力の差を感じたのだろ電気やガソリンで動いているなんて表現するのだから。
莉子の落ち込んでいる姿を見てアンリは「頑張って」と応援したかったが今はまだ認められていない自分が言っても意味がないと思い励ましの言葉を呑み込んだ。
「だったらもう芸能界辞めちゃうか?」
みんな莉子をどうやって慰めようと考えていると稔は引退する事を勧め驚いた。
「中学から頑張っていたし、しんどいなら戻って来いよ、そんでまた昔みたいにバカな事言ったり帰りは寄り道したりの普通の青春送ろう」
その言葉を聞いて莉子は胸にあった物が取れた気分になった、自分が芸能人ではなくなっても一緒にいてくれる人がいる事し知れて、それが自分の好きな人なら尚更嬉しい事だ。
「ここで引退したら稔に甘えたみたいで嫌だから私まだ芸能界頑張る!」
「なんだよそれ!」
そう言うと2人で笑い出す、これでもう莉子は大丈夫だろう。
「やっぱり長年一緒にいた幼なじみの絆は強いって事か」
「何か言った?」
頭の上に乗っているミルフィが何か呟いたが聞こえなかったので聞き返した。
「別に何も、もう出口近いから隠れなきゃって言っただけ」
そう言うとミルフィは頭から離れリュックの中に入った。
「莉子ありがと、もう良いよ自力で歩ける位には回復したから」
そう言って稔は莉子から離れる。
「本当に大丈夫?無理しないでね」
流石に幼なじみとは言え今や人気女優、そんな莉子に肩借りてるとこ見られたら弄られそうだから自力で歩く事にした。
外に出ると広司達と出会う、背水状態になった時に無事な事は分かっていたが実際に会うと安心する。
「どうしたの稔その格好?!そして2人もどうしたの?!」
広司達は稔達のボロボロの姿を見て驚く、大和と千樹は気絶してオンブしているし、特に稔は腕や足や首も切られたのだから1番ボロボロだ。
「稔何があったの?」
服に付いた血は血桜に吸わせたのでそこまで心配はされなかった。
血桜は服の繊維にまで入った血まで吸いとっくれる便利な刀だった、これでソースやケチャップ等のシミとかも吸いとってくれたら良かったのだが血しか吸いとれないので捨てて来た。
「まぁ千樹が居たからな」
「あ~」
千樹が居るとろくな事がない事は知っているので3人は納得した。
「色々聞きたい事があるかも知れないけど、もうちょいここから離れよ!」
俺はみんなを廃墟から離れさす、だいぶ離れたとたんに廃墟の病院は大きな音を立てて崩れた。
「…今さっきまで私達、あそこに居たんだよね?」
あと数分あの廃墟の中に居たら生き埋めになって想像してみんなゾッした。
「さっきあんな大きな地震あったとは言え、まさか崩れるとは思わなかったよ」
正確にはサクラが死んだから崩壊しただけ、あの病院はサクラによって色々と改造されていてサクラが死ぬと直ぐ崩れるようにもなっていた。
それなのに直ぐに崩れなかったのは、あの病院が自分を蝕んだサクラを倒した俺達への感謝を込めて出て行くまで崩れなかったのだ。
そんな病院に俺は感謝と敬意を込め手を合わせお辞儀した。
広司君達に無事合流出来ました。




