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日常の充実

莉子が稔の事が好きだった聞き4人はてっきり芸能人か同じ長崎出身で幼なじみで甲子園にも出場している大和か何故かモテる広司かと思っていたので驚きを隠せない。


「あの~ちょっと良いですか?」

アンリがおずおずと莉子に話し掛けた。

「何!!」

話し掛けたアンリを鋭く睨み付ける、大好きな芸能人に敵意を込められた視線にアンリは傷付く。

「今の稔にあまり近付かない方が…」


アンリが莉子に注意しようとしていたら稔が目を覚ました。

「稔!よかった目を覚ましてくれて!」

目を覚ました事を喜ぶ莉子、だが稔は返事もせず莉子をジ~っと見て来る。

「どうしたの稔?私の顔に何かつて、んんっ!!」


そして稔は莉子の頭をホールドしてキスをした。

突然の事に驚く莉子、だが直ぐにキスの快楽に莉子は身を委ねた。

「何してんの!!」

重力魔法を使って稔を吹き飛ばし莉子から引き離した。

「大丈夫?莉子!背水の陣に入るには死にかけないといけないから、その後本能的に種の保存が働くの」

アンリは説明しながら莉子に近付き手を差し出す、そして莉子はその手を思いっきり払いのけた。


「…大丈夫な訳ないでしょ、死ぬ寸前まで人を追い詰める人達と一緒に居て」

その言葉を聞いて4人は只黙っている事しか出来なくなった。


「莉子、あまり責めないでやってくれ」

吹き飛ばされた稔が目を覚まし上半身を起こして言って来た。

「稔!!」

莉子は意識を取り戻した稔に近寄る、だが先ほど無理矢理キスされたのを思い出し踏みとどまる。


「さっきはゴメンもう理性取り戻したからあんな事しないよ」

莉子にした事を稔はうっすら覚えているので気恥ずかしい気持ちになっている。

「…稔どの辺から話し聞いてた?」

稔が気を失い倒れた時に好きだって事を4人の前で思いっきり言っていたので、稔本人に聞かれていたかも知れないと思うと気が気ではない。


「はっきり意識戻って聞いたのは()()()()()()ってところからだな」

残念な事に稔は莉子の告白を聞く事が出来なかった、もし聞いていたなら莉子と付き合う事も出来たかもしれないのに本当にタイミングの悪い稔だった。


「とりあえずここから出よ、ユーリは大和をセレーナとアンリで千樹をお願い、莉子は俺に肩貸してくれない?まだ足に来てるから」

立とうするとフラフラする稔、莉子は肩を貸して稔を支えた。

ユーリ達も気絶している2人をおぶり終わったので出口を目指した。


「さっき4人を怒っていたけど怒るなら俺を怒れ莉子」

出口を目指している途中に俺が倒れたから怒っていた莉子に話し掛けた。

「どうして?こんな事に巻き込まれてるのに」

少し後ろを離れて歩く4人を軽くにらみながら莉子は聞く。


「アイツらと初めて会った戦いの最中だったのは言っただろ」

「えぇ言ってたね…え?なら稔何でこの人達と一緒にいるの?」

やっぱり気付いてしまったか。

「まさか自分から首を突っ込んで行ったって事!」

「そうだよ」

あんな怪物に会っておきながら警察にも行かず匿った。


「どうしてそんな事したの!そのせいで死にかけたり命狙われたりしてるんでしょ!!」

稔の行為が理解出来ず莉子は思わず声をあげてしまう。


「…お前らが羨ましかったからだよ、莉子は芸能界で成功するし松竹梅の3人は強豪校に進学して1年生で活躍して甲子園なのに俺は高校受験すら失敗、どんだけ惨めな気持ちになったか、でも広司と英里がいたからこの学校も悪くはないかなって思っていたけど広司が突然ラブコメ主人公みたいになっちまった」


それからはまるでラブコメ物の友人のようになってしまった。

面倒な時はそれを押し付けられ何もなければ邪魔者扱い、物語なら俺は相当おいしいポジション声優さんも楽しくやりがいも有って演じられるだろ、だけどリアルだと俺が居ても居なくて広司達5人は何にも関係ない不要な人物だと思い知らせれる。


「そしてユーリ達が戦っている所に遭遇した時は喜びに震えたよ、自分も何かの物語の主人公に成れる時が来たんだって」

今になってみたら本当にバカな事を思ったと思う何の力も無いのに主人公に成れるとか、それで結局死んでセレーナのお陰で生き返りそして能力手に入れたけど自動回復と背水の陣と言うダメージ受けないと使えない能力だ。


「俺は自分の日常を充実させるためにユーリ達に親切にしたんだゴメンな」

後ろを振り向き4人に稔は謝る。

自分達は命賭けて姫様助けるためこっちの世界にやって来たのに日常に刺激や自分の存在価値が欲しかったから助けたなんて知ってしまって軽蔑するだろうな俺は嫌われる覚悟を決めた。


「なるほどね、確かにあの光景を毎日見ながら生きていたらボクらと出会ったらワクワクするよね」

「ようやく納得できたよ、見ず知らずのわたし達に親切に出来る理由が」

「稔そんな面白そうと言う考えで戦いに首を突っ込まないで下さい!」


ちょっと期待したんだけどな、やっぱり命賭けてるヤツらからすれば自己満足のために優しくした俺なんて軽蔑しかないか。

稔はユーリ達の言葉に落ち込むでいるとユーリ達が駆け寄って手を握って来た。


「理由はどうであれ、この世界に来た時はやっぱり不安でいっぱいだった、それでも親切にしてくれた稔は感謝してる」

「わからない事があれば色々教えてくれるしね」

「今回も命掛けで戦ってくれました!そんな人を嫌いになんてなりませんよ!」


その言葉を聞いて安心して涙が出て来る、恐らくだけど本来ユーリ達は広司と共に行動して一緒に戦うハズだったのだろ、だけど俺の自己満足のためにそのポジションを奪った。

だからなんかしらの因果で広司の元にユーリ達は行ってしまうんじゃないかと内心恐れていた。


でも今回の事でわかった、ちゃんと俺達にも絆めいた物が有ること確信出来た。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新待ってました( *´艸`)次回も楽しみに待ってます( =^ω^)
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