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ツンデレ

楽しい時間は本当に早く過ぎてしまう物だ。

カラオケの時間が来たので俺達は延長せずお店を後にした。

莉子はアンリとかが一緒に歌はないかと誘ったが頑固拒否された。


「はいアンリ、これ舐めといて」

莉子はのど飴をアンリに渡して来た、無理もない連続で歌いだいぶ喉を酷使していたからな今は平気でも後から喉に来るだろ。

「…どうしよ、莉子から貰っちゃた一生の宝にしよ」

なにコイツはたかがのど飴でアイドルと握手して「もうこの手洗わない!」みたいな事言っているんだ。


「貰ったなら食え!」

俺はアンリからのど飴を奪い包装を開けてアンリの口にアメを放り込んだ、その時アンリの口の中に指が入り何かゾワっとした。

「う~!」

アンリがアメを舐めながら恨めしそうに見て来る。

お前が無理な歌い方するから莉子はアメをくれたんだからその優しさ台無しにするな!


「それにしても稔は歌上手なんですね」

セレーナが率直な意見を言って来る。

「なに?もしかしてセレーナ、俺も莉子と同じで歌ヘタだと思っていたの?」

「い!いえ!違いますよ、ただ誉めたくて言っただけで!」

セレーナがあたふたとし始めた、その姿はちょっと可愛かった。


「稔君、セレーナさんをからかわないの、ごめんなさいセレーナさん稔君照れてひねくれた事言っちゃって」

「分かっていますよ、稔はツンデレですから」

俺ってツンデレ属性が有ったのか、なんてバカな事を考えながら次は何処に行こうか考える。

正直もう行きたい場所が思い付かない解散するにも早い時間だし、こんな事ならカラオケ延長するべきだった。


「…あのみんな、ちょっと良いかな?」

莉子が申し訳なさそうな顔をして言って来た。

「どった?莉子トイレか?」

「違う!!大和デリカシー!」

「そうだよ!!莉子はトイレに行かないよ!!」

大和に思い切りツッコミを入れる莉子、そしてひと昔のアイドルに求めるような事を言うアンリ話が進まないので稔は莉子に聞く。


「莉子何か話したい事有るでしょ」

「今噂になってるイセカイアンナイって知ってる?」

イセカイアンナイ聞いた事はある、小春も通っている塾で聞いた事ある。

確かサイトに登録すると異世界に案内してくれる通知が来るんだったよな。


「私も通知が届いたの」

「お前!そんな怪しいヤツに登録したのか!!」

あんな胡散臭い噂話の物に登録するなんて、そこから個人情報とか色々調べられたりしたら危ないだろ。

「大丈夫、事務所から渡された物の方だから」

莉子は最近事務所から仕事用にとスマホを渡されていた、その中にイセカイアンナイの案内が来ていただけだ。


「莉子って異世界行きたいの?もしかして芸能界で辛い事合った?だったらもう辞めて僕らの所帰って来なよ」

広司が心配そうな顔で莉子に芸能界引退を進める、確かにそうだよな異世界行きたいとかもう追い詰められ証拠だ無理せず帰って来た方が良い。

スカウトされてモデルになるって聞いた時も心配したからな、モデルと言えば写真を撮ってるうちにカメラマンが「もうそろそろ大丈夫だよね!」とか言い出し気付いたらスッポンポンになっていたとか言うし、きっと莉子は芸能界で辛い目に合ったのだろ。


「稔今失礼な事考えてるみたいだけど違うからね」

だから莉子お前は人の心が読めるのか?!

「広司心配してくれてありがとう、でも仕事は大変だけどやりがい感じてるから大丈夫」

「だったら何で?」

英里も心配になって聞いて来た。

「バラエティーが苦手だから特訓したくて、このイセカイアンナイの指定した場所ってここから行くならちょうど良い距離だし、確かここ廃墟になった病院だっし、早いけどみんなで肝試しするのも楽しいかなって」


莉子バラエティー出た時ボロボロだったもんな、芸人さんの上手いパスもちゃんと返せなかった事気にしているんだろ。

でも莉子は番宣のために来た女優だから気にする事ないのに真面目だな、このままだとゲテモノ料理を食べる企画とかもやってしまいそうだ。

ゴキブリのソテーとかミミズのハンバーグ何かを莉子が食べる所を見るの何か嫌だ。


「莉子そんなに頑張らなくても良いんだぞ、入れ替わりの激しい芸能界だから不安なのは分かる、でもこのままだと虫食べたりプロレスしたりとか色々やってイロモノ女優になっちまうぞ!」

大和も同じ事を考えていたみたいだ。

そうだよな体張るのは良いけどやり過ぎは良くない。


「そこまでの企画なら私もやらないよ!でもバラエティーもある程度出来るようにはなりたいの」

今日は一応同窓会でみんな来ている、だけどみんな莉子の真剣な顔を見て。

「良いんじゃない?その場所行っても」

「そうだね、時期がかなり早いけど肝試しするのも」

「イセカイ何とかも気になるし行ってみよ!」


みんな莉子が頑張っている事は知っているので賛成する。

「俺も行っても良いと思うよ、でもべ別に莉子が心配だから付いて行く訳じゃないからね!!」

先ほどツンデレと言われたので稔はツンデレ風に言って莉子に賛成した。

「うわぁ、リアルでツンデレって見るとキモいね」

「稔自身ツンデレ下手だから輪をかけてキモいよね」

「キモいキモい連呼すんな!!」


こうして同窓会の次の場所は莉子のバラエティー修行を兼ねて今噂のイセカイアンナイの真相解明となった。

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