だからこそ
莉子から逃げ…もといトイレに行く俺はふと気付く、そう言えば先にトイレに行っていた広司と千樹がまだ帰って来てない事に気付いた。
いくら何でも2人ともビッグとは思えない何かトラブルが起きたのだろうか、まさかお酒に酔ってトイレで吐き続けそのまま便座で寝てしまったか?
そんな訳ないか未成年でお酒は飲んで無かったし、父さんの会社の飲み会みたいな事はないか、だとすれば不良とかに絡まれているとかその辺りかボーリング場でも千樹が居たから妙なナンパ合ったばかりだし、そんな訳ないか流石にそう簡単に絡まれたりしないか。
「…アイツはどんだけ不幸なんだよ」
広司と千樹の2人が5人の不良に絡まれている所に遭遇した。
広司の後ろには知らないメガネの女の子が居た、恐らくあの5人がナンパして困っているところを2人が助けに入って千樹は腹を殴られてしまい膝を付いしまっているそんな所だろ。
そして腹を抑え苦しんでいる千樹の顔を蹴られるのを見て、稔は蹴ったヤツに跳び蹴りを入れ吹き飛ばした。
「イッタ!!」
吹き飛び倒れて不良達の注意がそいつに行ってる間に広司を見て「その子を連れて逃げろ!」とアイコンタクトを送り、広司は直ぐ様理解し女の子の手を引いてこの場を離れた。
「テメェ何いきなり蹴り飛ばしてくるだよ!!」
蹴り飛ばしたヤツの仲間の1人が稔に殴り掛かって来たので稔は拳を回避してそのまま腕を掴み背負い投げをした。
「ぐぇ!!」
相手は受け身を取れずモロにダメージを受けて息を詰まらせた。
「テメェ!また!」
仲間の1人がまたヤられ怒りが増し不良達は稔をさらに鋭く睨んで来た。
「先にヤったのはそっちだろ、俺の友人達に危害加えやがって!」
睨んで来たので稔も睨み返した。
「プッ!はっはっ!!」
すると不良達は笑い始めた。
「あ~あ~なるほどなるほど、それでキミ怒ったのか」
そう言って1人がフレンドリーな感じになり馴れ馴れしく稔と肩を組んだ。
「そりゃ怒るよね、こんな風にすればっ!!」
肩を組んで来たヤツが稔の肩を力強く掴み逃げられないようにし、仲間の1人が稔に腹パンをしてモロに入った。
「オラ!!」
そしてもう1人は稔に蹴りを入れる。
だが稔が倒れる事は無かった、何故なら不意打ちはされる事は稔の中では想定内の事だったので腹には力を込め腹パンや蹴りに耐えた。
そして稔はキレてしまい肩を組んで稔のを捕まえていたヤツの頭を掴みそのまま他の不良の顔に叩き付け、それに怯んだもう1人をハイキックで仕留めた。
背後から背負い投げして倒れたヤツが稔を殴ろうとしたが千樹が殴り飛ばした。
「大丈夫!稔!」
稔のピンチを助けてやったぞ!と言わんばかり顔をして来る千樹、だが今のは稔1人でとうにでも出来たのだが千樹は殴られていたので稔は仕返し出来るよう仕向けていた。
「ナイス!千樹!おっとフン!」
千樹にナイスと言ってる途中に稔に襲い掛かって来たので蹴り跳ばしあしらう。
そして不良達は稔には勝てない事をさとり逃げて行った。
「…千樹、お前は本当に持ってるな」
ついさっきボーリング場で絡まればかりなのにカラオケ店でも絡まれるなんて、どんだけ運が悪いんだ。
「仕方ないでしょ!女の子が困っていたんだから!」
千樹も広司と同じだな大して強くないのにムチャをする。
「だったらせめて腹パン一発で沈む事のない腹筋を手に入れてくれ」
「…はい、頑張って手に入れてます」
そう言うと千樹はみんなの居る部屋に戻った。
「それにしても俺だいぶ強くなったな」
今のケンカとボーリング場でのケンカで稔は自分が強くなった事を実感した。
稔は現在トレーニングメニューにユーリとの模擬試合も組み込んでいる。
魔王の幹部のラクシャルに命を狙われている事に現実逃避しているが、それなりに戦えるようになった方が良い考え稔はユーリに頼んで剣やら武術等を習っている。
そして強豪中学野球部に所属して練習をこなし友達から少し格闘技を教えて貰っていた事もあって稔はユーリの訓練でドンドン成長し、ユーリは稔のセンスに驚いていた。
こっちは片付いたので俺は広司を回収するためスマホで連絡して合流した。
「そっちはどうなった?」
「うん、あの女の子は友達の所に戻ったよ」
どうやら女の子は無事らしい。
「でも広司もうムチャするなよ」
いくら女の子が困って居たからって不良5人に対して2人で挑むなんてバカのやる事だ。
「あんな所見たらほっとけなくて、英里とかもあんな事多かったから」
確かに英里ってあんな事多かったよな、童顔で巨乳の美少女だから男子には言い寄られ多くの女子から嫌われていた。
その度に俺か広司が助けに入っていたな高校生になった今は夏蓮も助けに入っている、その中でも広司が一番助けているから英里は広司の事が好きになったのだろ。
「だったらせめてあんなヤツら相手にするなら俺とユーリを呼んでからしろ!」
大和も居るがケンカがバレて出場停止になったらいけないのでケンカはさせられない。
「そんな2人を利用するみたいな事させられないよ!」
そうだな、なんかそれは違うよな広司の言う事に俺は納得した。
「まぁ良いや戻ろ」
「そうだね」
俺と広司はみんなの居る部屋に戻った。
こう言う所が有るから広司はモテるのかなと稔はふと思った。
ラブコメの主人公みたいに大して強くないのに女の子が困って居る所を見たら助けに入る、そう言うラブコメみたいな事多くヤってるから広司はモテるのだろうかと、だからこそ稔は思う。
(何で広司ばかりモテるんだよ!!)
稔も困って居る人がいたなら助けたりする方だ、広司と違ってケンカも強い方だから今回みたいな事が有れば叩きのめしたりして助け出したりしてるのに稔に好意を向ける女の子は今までいない、その事を不満な思いながらみんなの元に戻った。




