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アゴクイ

カラオケ屋に到着し部屋に入るとアンリは早速曲を入れた。

「って!もう3曲も入れてる!」

まぁなに歌うか迷って時間潰すよりかは良いかも、そして本当にアンリはカラオケが好きなんだなと思った。


「飲み物どうする?」

稔はみんなのドリンク聞き注文した。

「広司君、この曲一緒に歌おうよ!」

「じゃあ次は私とデュエットしよ広司!」

英里と夏蓮は早速広司にアピールして来た。

英里に至っては自分の胸を広司の腕に当てている恐らく英里の性格を考えて無意識なのだろうが、見ていて正直いい気分にはなれない。

千樹も血走った目をしながら広司達を見ていた。


「稔なんだか俺、今なら100連ガチャ有料って言ってるCMを見た気分だよ」

無料じゃなくて有料で100連ガチャしたらタダの課金じゃん!てか意味分からん。

千樹は広司に対する嫉妬で意味不明な事を言って来た。


みんな歌い曲を一曲は入れ、自分の番はまだ大分あるので広司と千樹はトイレに行った。

「莉子この曲一緒歌わない?」

大和が莉子にニヤニヤしながらデュエットを持ち掛けて来た、それに対して莉子は私が歌いたくない事知っているでしょ!って顔をしながら膨れていた、なので俺は2人の元へ行った。


「大和ダメだろ無理強いしたら」

そして俺は莉子の隣に座り、そのままアゴクイをした。

「莉子は俺と歌いたいんだから」

莉子は、なんでやねん!!って目を俺に向けた。


「ちょっと待て稔!莉子は俺と歌うんだ!」

大和はアゴクイしてる俺の腕を払いのけ莉子の前に立つ。

「いや!莉子は俺と歌うの!」

俺は大和とにらみ合い、そして莉子の方を見た。

「「莉子!!俺と歌うんだよな?!」」


俺と大和は乙女ゲーの男子みたいに莉子に迫った、まぁ乙女ゲーやった事無いけど女性向けアニメ見た感じこんな感じで良いハズ、きっとこれがゲームなら莉子の目の前には


『大和と歌う』


『稔と歌う』


『どちらとも歌わない』


こんな感じの選択肢が出るのだろ。


「2人とも何してるの?」

莉子が答える前にユーリとセレーナがやって来て横槍を入れる、まぁ現実はこんな物だよね。

「乙女ゲーの選択肢ゴッコ」

「はぁ?」

ユーリとセレーナの頭の上にクエスチョンマークが浮かぶのが見えた、そうですよね理解出来ませんよね。


「早い話が2人して歌いたくない私をからかっているの」

莉子がフォローして納得して、そして何で莉子がフォローするのとクエスチョンマークがまた2人の頭に浮かぶ。

「まぁタダの内輪のり、そんな気にしなくていいぞ!」

大和の言葉で2人はようやく納得した。


「それにしても3人とも仲が良いですね、いくら9年間クラスが一緒だったとは言えそう簡単には行かないハズでしょうに」

セレーナの言うとおりだな、9年一緒だからって今こうして仲良くしている事は違う事だ。

「やっぱり初めて会ったあの時が始まりなんだと私は思うよ」

「やっぱそうだよな、3人とも名字がタで始まるから席近かったし!」


莉子と大和が初めて会った時の事をユーリとセレーナに話した。

「親の都合で小学校上がる前に長崎から埼玉に来て友達いない状態だったから不安ばかりで全然喋れず席に着いたままだった」

「そんな大和に話し掛けたのが、わたくし稔でございます!」

俺も広司と英里や幼稚園で出来た友達居なかったからどうしようってなっていたけど、後ろと横の席で自分以上に緊張していた大和と莉子を見て緊張しているのは自分だけじゃないんだなと思い2人に声をかけた。


「稔に話し掛けられて私と大和が同じ長崎から来てたって事を知って意気投合したんだよね」

「そうなんだよな!俺が市内で莉子が佐世保に住んで居たんだとかお互い方便出て笑われないかとか言い合ったりしてな!」

大和と莉子が当時の事を話し盛り上がる、でも正直な話し初めて俺が2人と話した時はそんなに方便が出てはいなかったが若干イントネーションが違うなって思う位でそんなに気にはならなかった。


「長崎ですか良いですね、私達日本にいる間に行きたい場所に長崎県もあるので案内して欲しいですね」

ユーリとセレーナの日本の行きたい場所は京都·長崎·広島がある。


特に長崎と広島には原爆ドームがあるから見ておきたいと思っている。

日本の歴史を知っていると、やはり日本最後の戦争は知ってしまう。

そしてどうして日本が負けたか知り原爆ドームに行って戦争の悲惨さや愚かさをちゃんと知って自分達の世界にも伝えるために。

もちろん玉のような汗をかきながら熱唱しているアンリもだ。


「小学生の時は夏休みによく行ったけど今は仕事で行った位だからちゃんと案内出来るかどうか分からないけど案内出来る日が来たら良いですね」

莉子が恐らく社交辞令で案内出来たら良いねと言って、セレーナ達は案内してもらえると思い喜んだ。


「案内してくれる時はもちろんわたしも一緒だよね!」

連続3曲歌い終えアンリも話しに入って来た。

「その日が来たらね、後カラオケで3曲も続けて歌うのは喉に負担が大きいから1曲歌ったら1曲分休むそんな感じで歌おうね」

やっぱり莉子はプロなんだな体のケアは怠ったらいけないから、喉のケアに対する知識も有るんだ。

「分かった気をつける!」


そう言ってアンリはまた3曲も入れた、声ガラガラ知らないからな!

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