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イタズラ

GW初日の今日は稔達の中学の同窓会。

甲子園出た事あるスポーツマンに不幸キャラ、会ったのはこの2人だけだけど高校のクラスメートの顔がもも以外がボヤけて思い出せない、この2人も稔達みたいにピカピカしているからだろ。

時間になり移動しようとした時に1人の女の子が急いでやって来て、その女の子を見た時わたしは自分の目を疑った。


テレビに出てる格好とは違うが、わたしには分かるメガネのフレームで見え隠れホクロにあの声、間違いないあの人は椿リコだ!

「アンリ、やっぱりあの人は椿リコですよね」

セレーナも気づいたみたいで話し掛けて来る。

そしてお互いにどうやって話し掛けるか考える、相手は芸能人だから緊張する。


今は大和と楽しそうに話している。

千樹と話している稔に仲介をして貰おうか考えたが無理だろ、あれだけの美人が稔の相手をするとは思えない。

「やっぱり稔に頼んで紹介して貰いましょう」

「無理でしょ中学が同じだけで会話なんてフォークダンスの時に、…別に手を繋ぐ必要無いよね、って言われたその時ぐらいでしょ」

そんな事言ってるウチに大和との会話が終わったようでリコが稔の元にやって来た。


「久しぶりだね元気にしてた?」

「おう久しぶり、とりあえず元気にしてた」

((向こうから稔に話し掛けて来た!!))

2人共、椿リコにとって稔は中学が一緒だった人程度でそんなに仲良くはないと思っていたので驚いた。

「あの2人なんだか仲良さそうですよ!」

「まぁ大和と仲良くしてるから、友達の友達は他人だけど一応声をかけておこって関係なんだよきっと」

2人は社交辞令で稔に声をかけただけだと納得した。


「なんか変な感じだよね、私達小学校入学してから中学卒業までの9年間ずっとクラス一緒で毎日のように会っていたのに」

「分かる、もう1年たつけどお前と大和がクラスにいないの違和感バリバリ感じる」

((幼なじみ!!))

2人とも稔と大和が義務教育の9年間一緒だった事は知っていたが、椿リコとも一緒だった事に驚きを隠せない。


「2人ともとても仲良さそうですよ!」

「まぁあの大和って人が居るからそっちが本命でしょ、稔達3人に聞いた話しかなりモテていたみたいだから」

2人はやっぱり社交辞令で稔に話し掛けて来たと納得した。


「あっ!!」

「危ない!!」

椿リコが転びそうになり稔は庇い、稔の胸に飛び込んだ体制になってしまった。

「ご、ごめん」

「べ、別に気にすんなって!」

2人は頬を染めて照れあってしまった。

((なにその反応!!))

稔と椿リコがまるで初々しい男女の関係のような雰囲気に2人は驚きを隠せなくなった。


「やっ、やっぱりそう言う事なのでしょうか!」

「で、でも相手は芸能人あれ?あれ?」

稔が椿リコとただならぬ雰囲気に2人は段々と混乱し始めた。

「…稔そろそろ良いよね」

「そうだなもう良いかな」

稔と椿リコは笑いを堪えた顔をしてアンリとセレーナの方を振り返った。


「ごめんなさい、稔がアナタ達が私のファンだって言うから少しからかって見ようって言われて」

「あんな感じの雰囲気出したらきっと勘違いするだろうからな」

アンリとセレーナはようやく自分達がからかわれていた事に気がついた。

「じゃあ9年間クラスメートだったって事もウソなの?!」

アンリとセレーナが真剣な顔をして聞いて来る。


「いやそれは本当、男女の関係があるような感じがウソ」

「まぁ9年間いたと言っても、私にとって稔はクラスメートP的存在なんだけどね」

「なにそのテレビ画面左下に後頭部だけ映っていさそうな呼び方は」

9年間も一緒に居てクラスメートPは無いだろ。


「良かった稔とは男女としての関係は無いんですね」

セレーナが稔と椿リコの間に男女関係が無い事に喜んでいる時、アンリは稔の胸元を突如掴んだ。

「どうして椿リコと幼なじみって事教えてくれなかったの?!わたしファンだって知ってたでしょ!」

そう言ってアンリは稔の胸元を掴んだままガクガク振った。

「女優に無謀な恋してるとか何とか色々言われてムカついたから」

「ごめんなさい!!」

アンリがまた胸元掴んでガクガクしながら謝って来る。


実際教えても信じてくれないだろうし、卒アル見せて証明しようとしてもミルフィ辺りが「そんな物作ってまで幼なじみになりたいの?」とか何とか色々言いそうだから教えなかったのもある。

「それじゃ改めまして私は滝川莉子(たきがわりこ)、椿リコって芸名で芸能活動しています」

そう言って莉子は手を出して握手する。

セレーナは緊張しながら握手し、アンリは1度お腹で手を拭き握手した。


「初めましてユーリ君、アナタは最初から私達のイタズラに気づいていたみたいだったね」

「こっちチラチラ見て確認してたから何となくね、あとユーリで良いよ」

やっぱりユーリは気づいていたか何度か目が合ってたからな。

「それにしても稔に『お前が主演ドラマやってるヤツみたいに家にも王子様が来た』ってメッセージを貰った時はなに言ってるんだコイツは?ってなったけど、本当に王子様みたいな人ですね」

莉子がユーリを見て率直な意見を漏らした。

「残念ながらボクは本物の王子では無いのですが」


「わ、わたしドラマ毎週見てます!いつも楽しく拝見しています!」

「ありがとう!」

アンリに誉められ莉子が手を差し出しまた握手をした。

「でも気をつけろ!ドラマでイイ人役をやる人は性格が悪いって言うし、さっきも3人を騙すような事したしな!」


学芸会の演劇でヒーローとかお姫様とかをやってたヤツって性格悪いヤツがよくやっていた事を思い出す。

そして悪い人役をやってる人はイイ人だと話しに聞く、だから莉子が出てるドラマで莉子に突っかかってくるイジワルな役をやってる女の子は美人なのに性格も良いなんて完璧じゃね!とか思ってしまう。

「稔が男女関係有りそうな雰囲気出してこの3人をからかおうって言ったんでしょ!!」


莉子にメチャクチャ怒られた、そしてこんなやり取りをして懐かしむ稔であった。

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