稔の魅力
ユーリと小春の手を引いて塾の場からだいぶ離れたので俺は落ち着く事にした。
「もう!離して!」
小春が思いっきり俺から手を振りほどいた、何もそんなにイヤがらなくても良いじゃないか。
「何だか誘拐みたいな形になったけど自己紹介させてもらうね、ボクはユーリ、稔の家にホームステイさせてもらっています」
ユーリに突然自己紹介され小春は慌てて自己紹介をした。
「えぇ初めまして!高木君にあなた達の事は聞いています、私は高木君の中学時代のクラスメートだったりした遠藤小春と言います」
ユーリが海外の人だらか美形だからか小春はだいぶ緊張して挨拶をする、それにしてもクラスメートか、友達とは言ってはくれないんだね。
「高木!あんたあの人達に失礼な事とかしてないでしょうね、あなたの行動や言動はそのまま日本人の行動になるんだからね!」
小春にユーリ達に失礼が無いかどうか聞いてくる、ユーリ達に失礼な事はして無いはずだよ……たぶん。
挨拶を済ませ少し話をしていたら小春といつも別れる場所に着いたので別れる。
「それじゃ私はココで」
「うん、じゃあまた同窓会で」
「ごめんなさい、私その時の同窓会行けないの」
ユーリが同窓会で会おうと言うと小春は申し訳なさそうな顔で行けない事を伝える。
行けない理由は別の塾の講習があるからだそうだ、それにしても小春良いな別の塾にも通えて、俺は経済的に今の塾に通うのがやっとだ。
「それは残念だね」
「だな、まぁ大和には小春は女子アナ目指して今も頑張ってる事言っててやるよ」
そう言うと小春は顔を真っ赤にして大声出して否定してきた。
「べ、別に!私はプロ野球選手と言えば女子アナと結婚するのが多いから女子アナを目指してる訳じゃないから!ま、まぁ高木が言いたいなら言えばいいけど!」
そう言い残して小春は走って去って行ってしまった。
「…ねぇ稔、あの人って」
やはり態度でバレバレだったのでユーリが聞いてくる。
「そうだよ、俺の友達の1人の大和が好きなんだ」
小春が大和を好きなのは中学時代の仲間達なら誰もが知ってる事だ、そのことに気付いていないのは好意を向けられてる大和本人そして広司と絵里くらいなものだ。
「あの女も、みのるの事好きじゃないんだね」
ユーリのバックからミルフィが顔だけ出す。
俺は基本的にはミルフィと共に行動しているがバイトや塾には連れて行かないかない事にしている、学校は高校の卒業の証を貰うだけだから行くだけで良いからある程度かまってやれるが、バイトはお金を貰うため塾は大学行くため勉強する場所だからかまってやれないから別行動している。
「別にいいだろそんな事」
俺は別に小春に恋愛感情は持っていない、大和とのやり取りが面白いから一緒にいるだけって感じだし。
「でも物語だとそろそろ稔の家に女の子が住んでるって聞いて、嫉妬するライバル的な女の子が現れる頃だよ」
確かにそうだな、これがラブコメなら俺を昔から好きだった女の子が現れユーリ達とバトル的な事する頃だよな。
「なのにみのるの事好きって言う女の人が、チィィィィィィィィィっとも現れないんだもん!」
タメ長っが!確かに今は現れてないがもしかしたら俺の事が昔から好きって女の子が現れるかもしれないよ。
大和とか色んなヤツら見てると自分に向けられる好意ってのは自分じゃなかなか気付けない、だから俺も好意を向けていた女の子がいたけど気付いていないパターンがあるかもしれない!……恐らく。
「確かにそうだね、稔っていい人なのになんでだろ?」
女が言ういい人って、どうでもいい人って意味だろ!女であるユーリが言うだから俺って本当にどうでもいい男になる、これで影ながら俺に昔から恋してる女の子が存在するって言う儚い望みは絶たれた。
「ヤッパリそれなりに一緒に居ないとみのるの魅力は分からないもんなんだね!あたしだったら10個位みのるの良い事上げられるよ!」
そう言ってミルフィは紙に書いて見せて来た。
『夜中1人でトイレに行けるとこ』
『靴下を裏返したまま洗濯物にしないとこ』
『湯船にに入る時あ~とか言いながら入りそうなとこ』
『お風呂上がりの牛乳を腰に手を当てながら飲んでそうなとこ』
『テストで答えが分からない問題が出たら鉛筆を転がして答えを書いてそうなとこ』
『爪を切った時、一部だけ切り残しちゃうとこ』
『人気女優に無謀な恋をしてるとこ』
『いつか彼女が出来た時のために、お布団の中でシコシコとイメージトレーニングに励んでいるとこ』
『魅力は無いけど魅力があるぽい感じなとこ』
『もう!むしろ大嫌い!!』
「無いなら無理に上げるな!!!」
ミルフィのちっとも誉めてもいない俺の良いとこに知り疲れ、これ以上この話をしても良い事はなさそうなので話題を変える。
「ユーリ用事のついでに迎えにに来たんでしょ、何の用事?」
「ルジェリスに会いに」
アンリとデートした時に出会ったルジェリスの事はユーリ達にも伝えたからな、アイツは魔王の幹部こっちで危害を加えないと言ったが気になって会いにいったのか。
「初めて会ったんだけど何て言うかその落ちぶれていたね」
ユーリがなんとも言えない表情になっていた。
仕方ないよな大勢の人間を殺して来た幹部のヤツがあんな風になっていたら、でも戦う必要無くなったから俺は良いんだけど。
そんなやり取りをしながら俺達は家に帰宅した。




