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不可能な理由

学校が終わり塾の日なので稔は塾に向かった、教室に入ると見知った人物を発見したので声をかける。

「うぃーす!小春」

「あぁ高木、どうも」

話し掛けた少女は、中学時代の同級生の遠藤小春(えんどうこはる)セミロングでメガネの似合うクールビューティーな女の子、今は県内屈指の進学校に通っている。


「お隣良いですか?」

「ダメ」

「じゃあ遠慮なく座ります」

小春が隣に座って良いと言って来たので俺は座った。

「いつもいつもダメって言ってるのに座るね」

「そんな事言って本当は一緒に座って欲しかったんだろ、このツ・ン・デ・レめ!」

そう言いながら稔は小春のオデコをつつく、小春はその行為にイラっとした表情になったが稔はまったく気にせずに自分のカバンから筆記用具等を出した。


「ハァーまぁ良いやところで高木、あんた他の学校に編入しないの?」

突如小春に他の学校に行かないかと聞かれ稔は

「俺だってあの学校イヤだから他行きたいよ、でももう授業料とか色々払い終わったみたいで」

うちの両親は何故かあの学校を過大評価している、俺が別の学校に編入したいと言ってもあの学校で頑張れだ、本当に鬱になりそうだ。


「IT社長になるならもう2ランク上の学校通った方が良いのにね」

「うちの両親は無理だって決めつけているからな、だが俺は本気だ!最近は応用情報技術者の資格取ったからな!」

実はついこの前応用情報の試験に合格した、他の学校に編入させてもらえないがこうやって自腹で塾に通ったり必要そうな資格を取ってIT社長になるために今は頑張っている。


「頑張ってるね、バカな理由で船の免許取った人とはおもえないね」

「う、うっさい!それは言うな!」

俺は2級小型船舶免許も持っている、理由は彼女とのデートでクルーザーデート出来るのは男としての格が上がると聞き俺は免許を取った、だが取り終わった後に俺は大変な事に気がついた、それは俺にはクルーザーデートする()()()()()()と言う事、本来は原付バイクを買うための資金だったのに船の免許代に消えてしまいあの時は後悔した。

だが今は大学生になった時サークルの集まりで海に行きクルーザーを乗り回すかもしれないから、免許はその時のための先行投資だと思えば安い物だと自分に言い聞かせている。


しばらくして小春との一緒に自習をしていたら、男女でワイワイ話していた奴らの話が耳に入った。

「なぁ、知ってるか?イセカイアンナイってサイト」

「知ってる!知ってる!」

「何でも登録してると抽選で当たってココに来いってメールが来てそこに行くと異世界に案内してくれるらしい」

「噂じゃそれに従って行った奴ら帰って来ないらしいぜ!きっと異世界行ったんだろうな!」


イセカイアンナイか何だか面白そうな話をしている俺は自習したまま小春に話し掛けた。

「小春今の話しどう思う?」

小春もこっちを見はせず自習しながら答えてくれた。

「ウソ話でしょ、異世界なんて行ける訳がない」

ヤッパリ普通にそう思うよな。

「ワープが不可能な理由は知ってるでしょ」


それは知っているワープを1回するには宇宙を作るエネルギー10個分は必要だと言われている、だからワープは不可能だと結論付けられている。

「まぁそもそもワープも異世界転移も興味ないから調べてないから分からないけど、ワープが不可能な以上似たような転移も不可能な事になるでしょ」

確かにそうだな本の少し前の俺ならそれで納得していただろ、だが今は違うその異世界からやって来たユーリ達が居るんだから、異世界転移ってのは今の現代科学とは違う理論なのだろ。


まぁ俺も異世界転移にはもう興味はない、だって死んだ時に女神に異世界行き拒否されたのだから、それで異世界への興味は冷めてしまった。

今はこの現実をしっかり生きる事にした、そしてIT社長になるそれが俺の今の目標だ。

などと考えながら自習をしていたら講師の人がやって来って授業が始まったので俺は勉強に集中する事にした。



塾が終わり途中まで小春と一緒に帰る事にしたのだが、なにやら入り口前が騒がしい。

「ビルの外にスッゴいイケメンが居るんだけど!」

「彼女さんを迎えに来たのかな?良いなどんな彼女さんだろ」

どうやらビルの外にイケメンがいるせいで女子達が騒いでいるようだ。

彼女が夜道を歩くのが心配になって来たのか、それとも自分のイケメン彼氏自慢で迎えに来させたかのどちらかだな、もし後者ならその女はめんどくさいヤツだ彼氏とっとと別れた方がいい。


「何の本読んでるんだろ」

「本を読んでる姿も絵になるね」

今どきスマホじゃなくて本なんて珍しい人だ。

「それにしても綺麗な銀髪ね」

「あの品性のある顔立ち、もしかしたらどこかの国の王子様だったりして!」

銀髪に王子その単語を聞いてまさかと思い急いでビルの外に出た。

そこにはやはりユーリがいた。


「ユーリ!どうしてココに?」

稔に声をかけられユーリは本を仕舞い満面の笑みを浮かべた。

「用事が終わって稔が通ってる塾が近くだったから一緒帰ろうと思って」

何の用事だったかは知らないけど本読んでたって事はだいぶ待ったって事だよな何だか悪い事したな。

「え!あの人が待ってた人ってあの人?」

「恋人て男?まさかゲイカップ……」


「ユーリ迎えに来てくれてありがと!さぁ帰ろう!ほら小春も!」

何だかイヤな勘違いされたみたいなので耳に入る前にユーリと小春の手を取ってこの場を去る事にした。

「イヤ!私1人で帰れるから!」

小春が文句を言って来たが無視この場を去る事が最優先だ。


それにしてもユーリワガママ言うならどうせなら男装辞めてリコリスの格好で迎えに来て欲しかったよ、そしたらここにいるみんなに自慢出来たのにな。

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