わたしも興味有るし
アンリと一緒にアキバに行きデートを楽しんでいたのに魔王の幹部のルジェリスに出会い戦う事になるかもと思ったが、ルジェリスは日本のオタク文化にはまりこっちの味方になってくれた。
まぁ実際本当にこっちの味方かは怪しいので当分は観察するつもりだがな。
「あれだけの犠牲者だして戦ったヤツなのに何だろこの気持ちは」
元の世界でルジェリスと戦った事のあるアンリはルジェリスの落ちぶれた姿に何とも言えない気分になっていた。
「どうしたアンリ?ルジェリスと別れてから様子がおかしいぞ」
アンリに元気が無いので稔は気にかけた。
「うん、一応アイツとは殺し合いした関係なのに、しかもアイツに殺された知り合いは何人もいたのに協力関係になって戸惑ってる」
自分の知り合い殺したヤツ、つまり仇だもんな戸惑うのも無理もないか、アンリが癇癪起こしてルジェリスに挑んで返り討ちに会わないと良いけど。
「そうか、でも戦いを挑むなんて事はするなよ危ないから」
「分かってる」
もとよりアンリはルジェリスと今は戦うつもりなど無かった、日本に来てお互い弱体化しているのに戦っても泥試合しかならない、きっと警察の人に止められてまともな戦いにはならないだろう。
しばらく2人に会話が無くなり沈黙の時間が続いたが、家の近所の見慣れた風景になり始めた頃アンリが呟いた。
「本当だったらカラオケも行くつもりだったのにな」
「アンリは本当にカラオケ好きなんだな」
行ってあげても良かったのだが今から行ったら帰りがかなり遅くなってしまう、そしたらミルフィのヤツがやたらイジって来そうなので今日はもう帰る。
「歌えば大抵スッキリするからね、それに稔の歌声も聴きたかったし」
俺もカラオケは好きな方だしデートでカラオケは定番だよな、俺も久しぶりに熱唱したくなった。
「そしてデートもしたし稔の人生は大丈夫でしょ」
「何が大丈夫なんだ?」
デートする事が何故俺の人生を安心させる事になるんだ。
「だって稔、芸能人の椿リコに夢中だし」
別に夢中にはなってはいない。
「いつまでもリコちゃんと付き合うなんて夢見てないで現実見ないと、このままだと一生童貞だよ!」
一生童貞は言い過ぎだろ!
「それで二十歳前になって童貞である事が恥ずかしくて、大学のサークルで同じ童貞の人達と一緒に大人のお店に行って童貞を捨てるそんな事になるよ!」
大人のお店みんなで入れば恥ずかしくない!
じゃねぇ!アンリお前は俺の未来を見て来たのか?ちょいと具体的過ぎないか?
「だから今日はこうしてデートしたって訳、お金で女は抱けてもデートは行けないからね」
なんて優しい女の子なんだアンリは、だから俺はアンリの頭を思い切り撫でてあげた。
「痛い痛い!稔ゴメン冗談過ぎた!謝るから髪や首が痛くなるくらい撫でるの止めて!」
一応謝ったので撫でるのを止めてあげた、アンリはグシャグシャにされた髪を整えたら稔に話し掛けた。
「そう言えばユーリとデートした際の帰りユーリって咥えゴムしたんでしょ」
確かに罰ゲームでデートした時にミルフィにデートの帰る前には女性はコンドームを咥えて男性に見せると言われてそれを鵜呑みにして俺に見せて来た、そしてそれがどういう行為か後日知りユーリはミルフィを追いかけ回していた。
「だから、わたしとする?デートしたんだし、わたしも興味有るし」
そう言ってアンリは稔の手を握って来た。
「避妊さえしてくれるなら、わたしは良いよ」
本気なのだろうか?正直俺だってそう言う事に興味が無い訳ではない、アンリは十分魅力的な女の子だと思う、だけど俺達は恋人ではないしヤッパリそう言う事は愛がないといけないだから俺は断る事にした。
「アンリ確かに興味はあるけど俺達は……」
「あっ家着いたね、じゃあデートは終わりだね、なのでお預けだね」
アンリはそう言うと手を離して家の方に行ってしまった。
何だかあっさりしてない?もしかして俺からかわれた?
「今日は出来なかったけど今度ヤろうね、あと興味があるからって誰でも良いわけじゃないからね稔じゃなきゃイヤなんだからね」
そんな事を言ってからアンリは家に入って行った、そんな言い方されたら今後はアンリ事をかなり意識しながら日々を過ごしそうだ、妹のいる稔にとって年下のアンリは女性としてあまり見ていなかったが、今回の事で稔はアンリを女性として見る事になった。
アンリが家に入って行ったので稔はその後を追って家に入る。
「ただいま」
リビングから「おかえり!」と返事が聞こえてミルフィがリビングから出てきて稔とアンリの前にやって来た。
「2人ともおかえりなさい!アンリどうだったデート?男は苦くて飲みにくいから嫌なのに、それを飲ませて見て喜ぶ生き物だから」
帰宅早々にセクハラをしてくるミルフィ、いつもの事なので稔は無視して家に上がった。
「そうだね、わたし苦くて飲めないって言ったのに、それなのに稔全部飲ませたよ」
何言ってるのこの女!そんな事する前に家帰ったんだろうが!
「みのる、本当にヤるなんて、どうだった!無理して飲んでる女の子の姿にヤッパリ興奮した?!」
鼻の穴を膨らませミルフィが近づいて聞いて来る正直鬱陶しい。
「アンリ!そんな事俺はさせてないだろ!」
こう言う嘘はちょっと頂けないぞ。
「飲ませたじゃない、コーヒー苦くて飲めないって言ったのに稔全部飲めって」
アンリがイタズラな笑顔を向けて言った、どうやらミルフィを勘違いさせるためわざと言ったみたいだ。
そして俺は勘違いしてユーリとセレーナに言い触らしに行ったミルフィを捕まえて誤解を解いた。
こうして今日の稔とアンリのデートは終わった。




