萌えは世界を救う
魔王の幹部ルジェリスに会って日本であった悲惨な事を聞かされ稔はゲンナリした。
「アンリ、やっぱサキュバスだから魅了とか使ってコイツは操ったりしてたんだよな?」
「そうだよ」
「つまり今こうして可哀相な女を演じて気を引きチャームをかけ俺を操ろうとしてる?」
「いいえ、チャームを使ってる気配がないから操る気はないでしょ」
どうやら操られる心配はないようだ、それにしてもコイツ本当に大勢の男使った悪さしたのか?正直この姿を見ると信じられないぶっちゃけ惨めだ。
「もう男の人が恐くて恐くて、だからさっきはありがとう」
サキュバスにとって男なんてエサみたいな物なハズなのに、男が恐いなんてなんだか泣け来た。
「でも日本に来て酷い事ばかりじゃなかった!アタシ運命の人に出会ったのだからそのために今日は秋葉原に来たの!」
そう言ってルジェリスはスマホを見せて来た、そこには乙女ゲームのキャラクターの男性が写し出されていた。
「この人がアタシの運命の人のレオン様!アタシこの人に会って真の愛に目覚めたの!」
ルジェリスはスマホ画面に頬擦りを始めた、その姿を見て稔とアンリは引いた。
「アンリ、この人とは戦わないであげて」
「こんな姿見たら戦う気なくなったよ」
アンリはかつて力の限りを出しきり死闘を繰り広げ戦った敵、その落ちぶれた姿を見てアンリは完全に戦意を失っていた。
「それでね、助けてもらった時に思ったの貴方ってレオン様に声似てるって!」
レオンのCV見た時、俺の声とよく似てるっと言われる声優さんだったからな、そんなに声似てるのかな?自分ではよく分からない。
「だからちょっとこのセリフ言ってくれない!」
そう言ってルジェリスはスマホ画面を近づけて来る、特に断る理由も無いので言ってあげる事にした。
「待って!後ろ向くから、顔見ながら言われると萎えるから」
ヒロインの後ろからレオンが話し掛けるそんなシーンなんだなきっと、けっして俺の顔がタイプじゃないから嫌と言う理由ではないのだろ。
「あああ♡レオン様!」
とても幸せそうにするルジェリス、俺は声優じゃないしこのキャラに声当ててないけど、こんなに嬉しそうにしてくれたらモノマネしたかいがある。
ルジェリスの要望を聞いて上げたので稔は疑問に思っていた事をルジェリスに聞いてみた。
「ルジェリス、魔王やあんたらは何で日本に来たんだ?」
わざわざアンリ達の国の姫様をさらってまでこっちの世界にやって来た、どうしてそこまでして来たのか前々から気になっていたから聞いてみた。
「さぁ?知らない、とりあえずこっち行く事になってついて来いって言われたからついて来ただけ、あっちに残る理由も無ければこっちに来る理由も無かったけど、とりあえずこっち来た」
なんじゃその理由、姫様さらってまでこっちに来たハズなのに幹部でも知らないなんて、ルジェリスが魔王の信用が無いのか、知っているけど演技して誤魔化しているのかそれは無いかなカンだけど。
「酷い目にはあったけどこっちに来て良かったおかげでレオン様に会えたし」
そう言ってルジェリスはスマホ画面にキスをした、コイツ結構重症だな。
「ところであんたこれからどうするの?」
アンリがルジェリスの今後を聞く、確かにどうするのだろ?
「とりあえず適当なところで働いて乙女ゲームとかして暮らす」
とりあえずコイツに危険性は無いようだが大丈夫なのか?
「ルジェリスあんた一応魔王の幹部なんだろ、そんな生活して良いのか?」
魔王の幹部が仕事しないで堕落した生活してたら魔王か他の魔王幹部に命狙われたりしないか?
「別に良いんじゃない、スカウトされた時に自由にして良いって言ってたし、だから文句言われる筋合いはないし」
いい加減だな、だったらもうルジェリスは人に危害を加えたりしないかな?
「じゃあんたもう人を殺したりしないの?」
俺がルジェリスに聞きたかった事をアンリが質問した。
「さぁね?ムカつくヤツがいたら殺すし、そもそも人がどれだけ死のうが滅ぼうがアタシには関係ないし」
ドライなヤツだなルジェリスは、仕方ないか魔王の幹部だしでもルジェリスは大事な事を忘れてるみたいなので俺はルジェリスに教えてあげる。
「ルジェリス、人が死んだらお前の好きな乙女ゲームが作られなくなってプレイ出来なくなるぞ」
その言葉にルジェリスはハッ!!っとなり稔の手を握って来た。
「共存共栄こそ目指す道!もし魔王関係のヤツが人間に害なす事したらアタシを呼んで、アタシも一緒に戦うから!」
コイツ萌えのために魔王を裏切る気かよ!まぁいいけど戦う事になるよりはこうして仲間になってくれるほうが。
「それじゃ連絡先の交換しましょ」
ルジェリスはそう言ってスマホの画面にQRコードを見せて来たので稔とアンリは読み込んで登録して2人もルジェリスに連絡先を教えた。
「それじゃまた!稔またレオン様のモノマネお願いね!」
帰り間際にまたモノマネをするよう約束された別に良いんだけど、そして俺達2人も帰宅する事にした。
それにしても萌えは世界を救うだなっと、稔は日本のオタク文化に感心を持った。




