融合
羽部に腹部を殴られ内臓がイカれ死にかけた稔、激痛で意識を失い倒れたがセレーナやミルフィの声を聞いて意識を取り戻す。
意識を取り戻したとたん身体から痛みが消えて自分の心臓が耳元に有るかと思える位しっかり聞こえる、それでいて今とても気持ちいいまるで世界と1つになった気がするような感覚になっている。
セレーナを羽部のヤツが力で組しいている状態に怒りがこみ上げて来るがとても冷静でいられる、何故なら今の自分なら一瞬で羽部をどうにか出来る自信が有るからだ。
稔は悟った、今の自分が軽くビンタするだけで顔がパンで出来たヒーローみたいに羽部の顔は飛んで行くだろ。
いくら羽部がクズでも人殺しの十字架は稔も背負いたくない、なので軽く突き飛ばして気絶させる事にした。
そして稔は目にもうつらない速さで羽部の懐に入り軽く触れて突き飛ばす。
ペタ
だが突き飛ばす事は出来ずただ羽部の胸を触っただけになった。
「ゴハッ!!」
背水の陣のスキルが解けて身体中から激痛が走りだし稔は吐血してしまった。
「キタねぇだろ!!」
稔の吐いた血が少し付いた事に怒り羽部は稔を殴り飛ばす、そして稔再び意識を失った。
「稔!!うっ!ぁぁ!」
「ウルセー」
大声で叫ぶセレーナに苛立ちセレーナの首を片手で締め始め、もう片手の方で羽部はズボンのファスナーを下ろした。
「じゃあそろそろ初めますか、ヘプッ!!」
セレーナを襲おとした羽部が突然吹き飛んだ。
「はぁ、はぁ、ウッ!オェェェー!!」
羽部が吹き飛んだのは、羽部に殴り飛ばされ倒れた時また背水状態になり、そのままうつ伏せ状態で拳を突きだしその風圧で羽部吹き飛んだ。
だが外れかけた肩とうつ伏せ状態で繰り出した拳の風圧では、羽部をセレーナから引き離し壁に激突させるだけで気絶させるまでにはいかなかった。
そしてどうやら背水状態になると頭脳もはね上がるようだ、それで分かった事は自分の背水の陣が直ぐ解除されるのはもう1つの能力の自動回復のせいだと、背水の力で自動回復の能力まで一億倍されケガが直ぐ治りそのせいで背水状態が解けてしまう。
背水の陣に自動回復1つ1つなら強力な能力だか、合わさると足を引っ張る最悪な組み合わせだ。
「ゲホッ!ゲホッ!ミルフィ大丈夫ですか?!」
羽部から解放されたセレーナは叩き落とされたミルフィを抱えケガがないか呼びかけた。
「……大丈夫、あとこれ」
そう言ってミルフィはセレーナのスマホを返した。
「ユーリとアンリにメッセージ送ったから直ぐ来るはず」
ミルフィも羽部が魔王関係であんな風になった事をアナライズで気づきユーリとアンリをセレーナの落としたスマホで連絡した。
そしてミルフィを抱えてセレーナは稔の元に来た。
「稔大丈夫ですか!?」
「ハァ、ハァ大丈夫、ところで2人は今攻撃魔法とか使ったりして戦える?」
「まだ無理です」
「あたしも」
絶望的だ、ユーリとアンリがこっちに向かっている、いくら徒歩通学出来る距離とは言え急いでも時間はかかる。
「テメェ今何したか知らねがブッ殺す!」
逃げようにも今の羽部の身体能力だとにげられない、隠れてやり過ごすのも無理だ。
こうなったら背水の陣になるのに賭けて「ここは俺に任せて行け!」と言って2人を逃がすか、でも背水が解除された時の激痛や不愉快感は辛い本当に2度と味わいたくないし即死だと意味がない、だからと言ってこのままじゃ3人とも助からない、仕方ない2人を逃がすため身体を張ろ。
「……ねぇ、みのる一緒に戦ってくれる気はないのは今も?」
ミルフィが突然聞いて来る。
「その口ぶりだと一緒に戦ってくれるって言ったら力を与えてくれるパターンかな?」
「そうだよ、だけどね大変な目に会うよ」
ニヤッとミルフィが笑い答えてくれる。
「今すでに大変な目に会ってんだ!良いよ一緒に戦ってやる!」
「そっ、なら契約成立だね」
そう言ってミルフィふらふらしながもセレーナの手から離れ、稔の方に来て稔のオデコにミルフィはキスをした、するとミルフィが輝きだし稔の体に入って来た。
「オラッ!正当防衛!!ベプッ!!」
正当防衛と叫びながら殴りかかって来た羽部に稔はカウンターパンチを顔面に食らわし羽部は倒れる。
「テメェ!てか何だその姿」
羽部は稔の姿を見て驚く、何故なら突然稔は紙の先は金でメッシュ目はミルフィのように右目は緑左目は紫になっているからだ。
「ダッサ!」
「鼻血出しながら尻餅ついてるヤツよりダサくないと思うが」
稔に自分がダサいと言われ羽部はキレて稔に思いっきり殴りかかった。
だが今の稔はミルフィと融合して魔法が遣えるようになった、教わってはいないが何となく今自分は使えると思い稔は自分の身体能力を上げた。
「オッエ!!」
背水ほどではないがミルフィとの融合で使っている身体強化魔法は羽部の身体能力以上で、腹にワンパンで羽部は沈んだ。
「テメェ、セレーナに乱暴しようとしたんだ覚悟できてんだよな」
「そ、それは」
羽部は口ごもった。
「あと正当防衛とか言ってるけど、過去に殴られた事があるからって殴るのは正当防衛にはならないからな」
「わ、悪かった俺が悪かった!許してくれよ!ちょっとふざけただけだろ!俺達、友達だろ!」
凄い勢いで謝って来る羽部、その姿に稔は苛立った表情を緩めた。
「食らえ!!」
その稔の緩んだ表情を見て羽部は砂を掴み稔の顔に投げつけた。
パァン!
だがその砂は稔の顔にかかることにはなかった、何故なら羽部がこれくらいくらいすると予想して魔法で風でバリアを作っていたからだ。
羽部が俺達友達だろそう言って来た瞬間、コイツは反省してないと判断してわざと表情を緩め羽部を誘った。
「じゃあな!」
「ま、まて!!」
そして稔は羽部の胸を蹴り飛ばした、正確には羽部のペンダントに蹴りを入れた。
背水状態になった時に羽部の胸に触った瞬間身に付けてるペンダントが原因だと分かったが、セレーナもミルフィも攻撃魔法が使えないと聞いたがミルフィとの融合で攻撃手段を手に入れたので稔はペンダントの破壊に移った。
羽部は蹴り飛ばされ気を失った、アナライズで見てもそうなっているので一安心だ。
どうやらミルフィと融合すると魔法が使えるだけじゃなくミルフィのアナライズとかも使えるらしい。
「ふぅー!」
ミルフィが稔の身体から出て来て一息つく。
「ミルフィ、ケガは大丈夫なのですか?」
「うん!融合した時稔の自動回復の効果があたしに効いたみたい」
どうやら融合するとミルフィにも稔のスキルの効果がおよぶみたいだ。
「稔、ありがとうございます!本当に助かりました!」
乱暴にされかけた所を助けられたセレーナは稔に感謝した、すると稔は急にバタリと倒れてしまった。
「稔!!」




