ダニング・クルーガー効果
セレーナと休憩ついでにベンチでソフトクリームを食べていると、迷惑なクラスメートの羽部が声をかけて来た。
「あれ~?高木君じゃ~ん!」
ぞろぞろこっちに集まって来る羽部達3人、手にはクレープやソフトクリームなんかを持っていた。
コイツらの事だからショッピングモールのゲーセンで遊んでフードコートで買って今ここにいるってところだろ。
「こっちの先輩もしかして今日編入して来たって噂の人じゃない?!」
羽部達がセレーナに目を付けた、美人で巨乳のセレーナを見る羽部達の目はイヤらし、2年になってクラスが一緒になった時は絵里の事をイヤらしく見ていたが夏蓮が空手やってる事を知ったらビビって今は近づかなくなってたな、セレーナの方を見たら不愉快そうな顔をしている。
俺はソフトクリームを食べ終えセレーナを庇うように立った。
「やめろ、セレーナが迷惑がってる」
「あん!なにカッコつけてる!ってかお前のようなヨナヨナしてるヤツが居るから迷惑がってるだよ!」
突然意味不明な事を言い出す羽部、そして羽部達は次々と俺の悪口やいかに俺がダサいかをセレーナに言い聞かせ始めた。
そんな数々の悪口やらを聞かされてるせいだろセレーナの羽部達を見る目はとても冷たい、だがそんな事気にせず羽部達はあの時はこんなダサかったカッコ悪いなどと話す。
「あれ?稔とセレーナどうしてここに?」
声をかけて来たのは本屋に行ったアンリだった。
「お前がクレープ持ってるように俺達も食べに」
アンリの手にはイチゴクレープがあった、そしてアンリの頬っぺたにはそのクリームが付いていたので近づいて、持っていたポケットティッシュで拭いてあげた。
「ちょ!やめてよ!」
人前で拭いてもらって照れてるようで、恥ずかしそうにしながら逃げる、その反応が面白いのでもう付いてないが、また拭いてあげる。
そんな事をしていると羽部が「あ~目眩が」とわざとらしく言ってフラついて、手に持ってるクレープを向けて俺に突っ込んで来た。
明らかに俺の制服を汚すのが目的だろ、なので俺は
「あぶない!!」
近づいて来た羽部を受け止め羽部の腕を羽部自身に曲げ、そして持っていたクレープは羽部の制服を汚す。
「大丈夫か?」
一応確認をとる、そして羽部は自分の汚れた制服を見て冷たい声で俺に話し掛けて来る。
「テメェ、何しやがる」
「何って?目眩がって言うから支えてあげたんでしょ」
すっとぼける俺、そもそも人の服を汚そうとするのが悪い、そんな事しなきゃ汚れる事は無かったのに本当にバカなヤツだと思った。
「テメェのせいで汚れただろ!!どうすんだ!!」
大声で叫ぶ羽部、そのせいで他のお客さんがこちらを向く、ザワザワし始めだんだん人が集まって来る、だがそんな事お構い無しに騒ぐ羽部だった。
「とりあえず土下座しろ!!」
「はぁ?!何で?目眩がって言うから支えてあげたんだろうが、何でそんな事しないといけないの?」
「そうだよ、そっちが目眩がって言ってたから稔は助けてあげたのだから、お礼を言ったら!」
アンリが助け船を出す、だがそれがムカついたのだろ、羽部はキレた。
「この女!!」
羽部がアンリを殴り掛かろうとする、流石に女性にしかもこんなに小さい女の子に手を出すなんて本当にクズだなと思もった。
そしてあまり暴力で解決は好きでは無いのだがアンリを守るため迎撃体制に入った。
「止めとけって羽部!警察来てる!」
すると羽部の連れが止めた、後ろを見ると警察ではなく警備員がこっちに向かって来ていた。
「チッ!覚えてろよ!」
そう言って羽部達は何処かへ行った。
「教室と言い、下駄箱と言い、今と言いなんなのこの学校?」
アンリの教室で何があったかは知らないが、この学校の事だ不愉快に思う事があったのだろ。
「稔、大丈夫ですか?」
「あぁ、大丈ぶっ!」
セレーナが話し掛けて来たから振り替えると、そこには何故かソフトクリームで口周りを汚しているセレーナがいた。
「あ~ごめんなさい稔、私ハンカチとティッシュ持ってませんでした、拭いてもらって良いですか?」
棒読みでそんな事を言ってセレーナは目を閉じて顔を近づいて来た。
戸惑いアンリを見たら頷くので、とりあえずセレーナの口周りを拭く、無防備なセレーナ本当に美人だなこのままキスしても良いかなとか思ってしまった。
「ところで稔、あの人達と稔がケンカしたら稔が勝つよね?何であの人たちは稔にあんな態度とるの?」
セレーナの口周り拭き終わりアンリが聞いて来た。
やっぱりワーウルフみたいなのが当たり前のように居て戦ってるヤツだと、実力的な事がわかるんだな。
「ダニング・クルーガー効果でスマホで調べて見ろ」
そう言うと2人はスマホで調べ始めた。
「え~と能力が低いせいで、自分の事を過剰評価したり相手の事を過小評価したりする事と書いてますね」
「つまりあの人達は稔より自分達のほうが強いと思い込んでると」
呆れた顔になる2人、あの学校で勉強とかするのは弱いヤツだと思っているヤツが多いからな。
自分よりも弱いと思ってるヤツには強気で横暴な態度、反対に自分よりも強いヤツにはヘコヘコするヤツらばかりだからなあの学校
「あ~ムカつく!」
トイレでクリームを落としたがシミになっている、羽部はその事に苛立ち愚痴る。
「アイツが受け止めなかったら、汚れずに済んだのに」
アイツが変な親切心出さなきゃ今頃、高木の制服にクリーム付いてた筈なのに。
羽部は稔がわざとクリームが付くような受け止めた事に気づいていません。
「それにしても見た!あの高木のビビりまくった顔!」
「そんで持ってあの先輩の高木を見る目、完全に軽蔑してたよ!」
稔はビビって無いしセレーナは羽部達を見て軽蔑していた事に気づいてない、本当に気持ちいいくらいの勘違いぷりだ。
「当たり前だ!あんなヨナヨナしたヤツにあんな美人が惚れるか!まったくヤツみたいなのが居るからうちの学校レベル低く見られるだよな」
(いつも教室では勉強して、俺みたいに将来立派な大人にも慣れそうに無いヤツが何の落とし前無いのはムカつく!)
典型的なダニング・クルーガー効果に掛かってるヤツである羽部は、一体どうしたら自分の事を立派だと思えるのか。
「そうだ!こんなのどうだお前ら」
どうやらしょうもない事を思い付いたみたいなので羽部は2人に話す。
「あ~なるほどね」
「アイツだったら間違いなく引っ掛かるな!」
羽部のしょうもない事を聞いて賛同する2人、きっとしょうもない事をするのでしょうね。
ダニング・クルーガー効果
誰でもが無自覚でなってしまうので、皆さんも気をつけましょう。




