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第十一話 〜欲望〜
人は「今」に満足できない生き物だ。
魔王が倒れた。
圧制はなくなったのだ。
世界は概ね平和になった。
平和の先に目指すものがある。
きっと僕もその一人だ。
より多くの人に幸せになってほしい。
セレディアの人たちの様に命を刈り取られてほしくはない。
誰もが平和に過ごせる世界にしたい。
なのに……
奴隷売買は止まらない。
組織を潰しても潰しても、また新しい組織が現れる。
貧富の差は広がるばかりだった。
王侯貴族達が私腹を肥やし始めた。
多くの年貢を納める人々。
それを自分のために使う領主。
隣の芝は青く見えるものだ。
欲しくなる。
土地、人、金…金…金…
どうして人は人から搾取するのか……
国を跨いで戦争後が起きた。
戦火が田畑を焼き、そこに住む人々の命を狩り尽くした。
止めようとしたが勇者一人の力に国は大きすぎた。
決着がつかない限り終わらない。
被害を少なく、戦争を終わらせるには将を討つしかなかった。
僕は……
戦争は一つ終わった。
僕は誰もが平和に過ごせる世界にしなければならない。
ルナとの約束だから。




