常宮と会う
仁保 … 仁保 吉継 2年1組
京 … 京 東洋 2年4組
夢美 … 常宮 夢美 2年2組生徒
(17)常宮 夢見
次の日曜日。
オレは気比神宮の大鳥居の前にいた。
常宮に来てくれと頼んでみた。常宮は、「分かった」と言ってくれた。しかし、本当に来てくれるのだろうか…?
大きな交差点の向こうに、ジーンズ姿の細身の女の子が現れた。常宮が来てくれたのだ。
「話って、何?」
相変わらず沈んだ様子だ。
「京のことなんだけど…。」
オレは探るように言った。
常宮の肩がびくっと震えた。
「えっ…。」
「京から何か言われてない?」
「えっ? いいえ。何も…。」
「そう…。じゃ、こんな動画を見せられてない?」
オレは京のスマホの動画を、自分のスマホで撮影し残していた。それを常宮に見せた。
「こ、これは…。どうして仁保君が…?」
「京のスマホからね…。どう? 見たことある?」
常宮が小さくうなずいた。
「うん…。この間、見せられた…。」
やはり、あの日だ。
「それで、京は、何と?」
常宮が、さらに沈んでいくように見えた。
「…ぇと、その…。これで常先生を思い通りにしてやったって…。」
「やっぱりか。」
「私にも、その…、…やらせろ…と…。」
まさかの答えだった。
「…っ! あいつ…、そんなことを…。」
「…でも、それはイヤだって…。そしたら…。」
「そしたら…?」
「…お金でって…。」
「マジか~。そんな…。」
常宮が顔を上げた。
「…仁保君、私、どうしたら…。来週にはお金を持ってこいって…。」
オレもじっと常宮を見つめた。
「分かった。オレが何とかする…。あいつを…。京を、何とかしてやる…!」
オレは決めた。
京のすべてを暴いてやることを!
三中殺人事件、ついにラストだっ!




