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―第68章― 千夏が12月を生き永らえる為の鈴の「畏怖」

 昨日の深夜2時頃、隼人のもとに死神が現れたらしい。

 急遽、知らされた12月のミッションは、月影城をネクロポリスから取り返すこと。

 月影城は、輪廻転生室の鍵探しから一度も行っていないが、この街のシンボルとも言うべき存在。

 そんな存在である場所が他国に奪われたとなると、ネクロポリスとの国際関係が、緊張状態から武力衝突に発展してしまったという事だろうか。

「明日から協力してくれる村の人達を連れて、月影城を攻める」

 クラスの他の人に聞かれないように声をそばだてて隼人は言った。

 すぐに覚悟を決めた隼人に畏敬の念が湧き上がりながらも、自分の奥にある恐怖心は拭えない。

 命の危険が身に近づいてきていることを感じ、胸の奥で小さな不安が静かに芽吹く。


 いつもの授業も、その恐怖心で頭がいっぱいで先生が話す内容がちっとも頭に入って来ない。

 どうしたらいい。

 どうしよう。

 頭の中でその言葉を何度も繰り返してしまう。

 心の中は混乱し、不安が渦巻く。

 発したところで何も変わらない言葉を脳内で紡ぎ、怖がるだけで、私は何もできない。


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