―第41章― いつも疲れ切っている死神の為の死神達の「雇用」
「すみません。少しいいですか?」
夏祭りから10日ほど経って、ロべス・ウィリアムとの会談で希望者制のまま進める事が正式に採択された頃、家の戸は叩かれた。
隼人、飛鷹、想空、理恵、鈴の5人。
そして、あの行方不明者の夫婦が後ろに佇んでいる。
「あ、いやー。行方不明中に仕事行けてなくてクビにされてしまって、もしよかったらここで助手として働かせてもらえたりしないですかね」
その行方不明だった男性はそう言いながら、後頭部をポリポリとかきながら苦笑いを浮かべている。
「いや、すみませんが…」
私は助手なんかをつけられるほど大きな仕事を成せていない。
それに人を背負ってしまったら、更に自分の情が強くなってしまう気がした。
「毎日のようにやつれた顔してるし、助手になりたい人がいるんだから雇った方がいいだろ」
真っ直ぐな視線で飛鷹に迫られて、それに続いて他の4人も言い訳を焼き切るように真っ直ぐな目線を差し向ける。
「ほら、この人にとってもwinwinだし」
「疲労が溜まると、反応速度、思考力、注意力などの色々の作業能力が低下してしまうから、死神の仕事的にもよくないよ」
想空の知識に基づく現実味を帯びた脅し。
どうせ、もうこの5人を死者の都に招いている時点で情は強くなっている。
助手の1人くらい、今更変わらないか。
「分かった。よろしく頼むな」
西川優太と名乗った男に、真っ直ぐに右手を差し出した。




