↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キカンコ  作者: テンチョウ
第一章 ロジスティクス編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
27/41

第27話 バタバタモーニング

 ある早番の日の早朝、柴田の電話が鳴った──。

 柴田は目を覚まし・・

──なんだよっ、こんな時間に・・

 思いながら電話に出ると。

「おはようございます。えーと、どうした?」

 チームリーダーからの電話だった。

──ん?

 柴田は理解できずに。

「えっ? どうしたって?」

 聞き返すが。

「もう業務始まってます」

 と、言われ、状況を理解した──。


 早い話、寝坊したのだ。

 柴田の感覚では午前四時ごろのはずが、実際は午前六時半だった。

──こんな時間!?

 同音異義語であった。


 慌てて飛び起き、急いで着替えて部屋を出た柴田は、途中、風呂から出てきた人とすれ違った。

──逆番か?

 普通に考えてそうなる。

 向こうは遅番だから今から寝ても、睡眠時間は十分とれるが、完全に朝になってから風呂に入るという発想が柴田にはなく。

──よく対応出来るな。

 早番との生活リズムの時間差に、体の方がおかしくなるんじゃないかと思ったりした。



 駅に到着すると、ホームには普段見かけない中高生の姿があった。

──あー、そういう時間帯か。

 いつもの早番出勤のとき見かける人間は、長距離通勤と思(おぼ)しき人とかなので、なんだか余所(よそ)の駅に来たかのような不思議さがあった。



 工場に着き、ロッカーで着替える訳だが──。

 どういう訳か? ロッカーで地べたに座ってスマホしている人達がいた。


──仕事は?

──遅番か?

──こんな時間からいるの?


 わけがわからなかったが、柴田としては、そんなものに構っている暇はない。これまた急いで着替えて、社員証でタイムカードを切り、ダッシュで仕事場に向かった。



「よう、おはよう」

 黒井班(仮)の面面が笑顔で出迎えた。

 柴田は平謝り状態だったが。

「早かったな。もっとゆっくりしててもよかったぞ」

 冗談のように黒井が言う。

「いや、そういうわけには・・」

 柴田も笑顔で返すが。

「俺だって、風呂入ってスッキリしてから来た事あるもん」

 黒井が言って、冗談じゃなくて普通にアドバイスしたようだった。


 確かに、早番の早い時間帯は仕事も少ないので、チームに実害はないかも知れない。

 さりとて、それはそれで問題だろう。


 柴田としては。

──その発想はなかったな・・

 毒を食わば皿までみたいな黒井の話に、逆転というか、人生を上手く楽しんでる人という、妙な小気味よさを感じた。


 なんにせよ。

 遅刻した分、この日の柴田は、いつも以上に積極的に仕事を熟した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。