↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/157

七十二話目




私達はあの後、特にそういう話をするのはやめて、別の話をして時間を潰した。今は宮葉さんに連れられてきて、食堂にいる。休憩を挟んだ後に社長室に戻ることになっている。私達はそれぞれ食べている。理音さんと桜空さんもいる。


「それで癒音だけなんかソワソワしているけど何かあったの?」

「何かあったと思うのは受付でだと思うのだけど・・・」

「そのですね・・・私が自傷していることを話してたんですよ。で、皆が大丈夫ならあとで見せるっ言ったからだと思います・・・」

「・・・どこで育て方間違えたのかな?好奇心は結構あったと思うけどここまでなるとは」

「本当にどうしてかしら・・・?」

「ちょっと!?お父さん!?お母さん!?どういう意味なの、それ!?」


癒音ちゃんが慌てたような声で、理音さんと桜空さんに抗議する。亜未ちゃんと由理子ちゃんは話を知らないからあまりついてこれず困惑している。私は一瞬だけ両腕とお腹の部分を見て視線をご飯に戻した。


「亜未ちゃんと由理子ちゃんは話しについてこれないから教えるけど、私自傷してるんだ」


由理子ちゃんは左手を口に当てて驚いている。

いつも思うけど、いちいち上品なんだよね。家柄的に仕方ないのかもしれないけど。


「本当なんですか?千波弥ちゃん」

「あっれ~!?私信用無い!?」

「アハハ・・・。で、千波弥、どうなの?」

「亜未ちゃんまで!?」

「・・・どんまい、優月ちゃん」

「ちょっと!?慰めないでよ!?余計むなしくなるから!」

「・・・そうね。優月の言うとおりしてるわよ。たまに優月の家に入ったら床に血痕があったりするわね」


三人は驚く。私も私で驚いている。いつのことか知らないけど、血痕を見られていたことに。私は大抵、血は床に落とさないよう気をつけているのに。それに、出た血はその場で処理しているのに・・・。


「いつ見たの?」

「最後に見たのは先週ね」

「あ~・・・あの日かぁ。時間なくてやるだけやった日だ」

「なんで何事もないかのようにいれるわけ!?」

「だって・・・いつものことことだし。それに今更感もあって・・・。それに千波弥達ってイジメられてたときに血見られてるし」

「「「・・・え?」」」


私があっさりと言うと三人は口を開けて驚いた。理音さん達も少し驚いているように見える。顔に出されてないからちゃんと分からないけど。


「小学だけでも結構あったよね?確か」

「あったわね。口元が切れてることが一番多かったわね」

「うん。ほかはアザになっただけですんだけど」

「あっ、そういえば気になっているんだけど感性は?変わらず?」

「感性って・・・何の感性なの?」

「血じゃない?そうだよね?」

「えぇ」


千波弥は頷いた。亜未ちゃん達はずっと驚きっぱなし。私は制服の内ポケットに手を入れる。少し探して、お目当てのものを見つけたからそれを持って取り出す。表に出したのは小瓶。容器は透明だから中身が見えている。中には赤黒い、なにかが固まった固体がある。


「優月、これは・・・?」

「私の血」

「は?え?ち、血?」

「うん。血。みんな食べ終えてるから出したけど、血だよ。血が固まって凝固したもの」

「・・・・・・変わってないのね。感性は」

「うん」


私は千波弥の言葉に頷く。千波弥はため息をはいた。亜未ちゃんと由理子ちゃんは顔をしかめている。癒音ちゃんは心配そうに見てきている。


「な、なんでその小瓶に入れてるの・・・?」


亜未ちゃんが引きながら私に聞いてくる。私は手の上で小瓶を転がしながら答える。


「だって、見てたら落ち着くし?」

「は・・・?」


由理子ちゃんが珍しく、普段言わないような声を出した。私は珍しいと思いながら彼女のことを見る。となりで千波弥がまたため息をついた。


「この子そっち方面で一般人とは違うから諦めた方がいいわよ。それにこの前なんて恍惚な笑みで自身が自傷して出た血をなめてたから」


千波弥があきれてような声で言うと、皆が絶句した。

そんなにおかしいかな?そう思うのは。あのなんとも言えない鉄っぽい味がくせなんだけどなぁ。


「この子、その自覚無いからね。だからこんな不思議そうにしているわけだから」

「?だっておいしくない?」

「だいぶ、いき過ぎてない?大丈夫なの?」

「多分大丈夫だと思いますよ。これでもまだマシな方ですし」

「これでマシな方なの・・・!?」

「えぇ。だってこの子、学校に入った当初は月2~3くらいの頻度で自殺しようとしてましたし。今はやってないのが救いですね」


千波弥が桜空さんに説明するようにいった。

懐かしいなぁ。今じゃ笑い話だけど何度も何度も未遂で終わって今にいたるんだしね。

みんなの心配しながらも少し引いているようなそんな目で、私を見ているのが印象に強く残った。






本日も数あるWeb小説の中から私の作品を読んでくれてありがとうございます!これからも週2投稿を掲げて頑張っていきますので応援のほどよろしくお願いします!


よろしければ是非、下の評価マークを☆☆☆☆☆➞★★★★★にしてください!


では次回の話しでお会いしましょう!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。