表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/146

五十八話目






「大きい・・・ですね・・・・・・」


由理子ちゃんが目の前にある建物を見て驚いている。由理子ちゃんだけでなく癒音ちゃんを除いた私達、皆が驚いている。目の前にはこんな田舎には似ても似つかない横に大きい建物が建っている。


「まぁ、とはいってもここは西日本の本社だからこれくらい大きくないといけないからね・・・。東京だったら関東に行くとこの比じゃないくらいら大きいし・・・」

「これよりも大きいの!?ここでも十分大きいのに!?」

「あ、アハハ・・・」


今日は7月の下旬に入ったばかりの日にち。私達、2年生は職場体験のためにこの前あった理音さん達の会社にやってきた。場所は癒音ちゃんがよく知ってるからという理由で先導してくれた。先導してくれたとはいえ、理音さん達が車を出してくれたわけだけど。でも、まさかリムジンで学校に迎えに来るとは思わなかったし。


「えっとね、お父さん達が言うにはそろそろ・・・」

「お待たせしました、癒音様。それに音坂様、越智様、天音様、時雨様」

「宮葉さん!」


私達の前に急に現れて声をかけてきたのは癒音ちゃんのところの執事さんの宮葉さん。この前の体育大会で私も会ったことのある人物。


「はい、宮葉です。ここからは私が皆様をご案内いたします。では、早速ですが建物の中に」


私達は宮葉さんに案内されて建物の中に入って行く。入ってすぐに宮葉さんは受付の人に何か言って、何かを受け取って私達のもとに戻ってきた。


「こちらは社員カードに近いものとなっております。ここはこちらがない限り基本どこにもいけないと思っていてください。それと同時に無くさないように。分かりましたか?」

「「「「分かりました」」」」

「返事がないようですが、癒音お嬢様もですよ。今回は娘としてではなく学校の行事としてきておりますので」

「わかってるよ」


癒音ちゃんは少し不貞腐れながら宮葉さんに答えていた。宮葉さんは一度頷いてから進み始めた。私達も置いてかれないように着いていく。


「まずは理音様達のところに向かいます。その間に色々な部署を通りますのでその度に軽くご説明いたします」

「お願いします」

「それでは早速。先程の場所は受付でございます。社員や一般の方々、他の企業の人々が必ず通る場所でございます」


宮葉さんはロビーの階段を登りながら言う。私達もそれに遅れないようについて行って説明を聞いている。2階に来て、宮葉さんは扉の前に立った。扉の横にある四角い箱のようなものに私達に配ったカードに似たものをスキャンさせて扉を開けた。宮葉さんはその中に入っていったので私達も着いていく。


中は両側ガラス張りでズラーッと続いている。チラッと見てみると中にはデスクやパソコン、印刷にFAXやシュレッダーなど事務作業に必要なものが沢山置いてあった。


「こちらは事務となります。こちらでは書類作業や毎月のお金の動きなどを管理しております。ここが1番人員が多くずっと動いている場所です」


私は見ながら不思議に思う。1番人が多いと言う割には人が少なく仕事をせずに話しているから。そんな私のことを見たのか宮葉さんが補足するように言ってきた。


「とはいえ、今はまだ始業時刻ではないためあまり人もいませんし、皆様同部署の人達と話しているようですが。ちなみにここの始業時刻は9時でございます」


私達は進みながら話しを聞く。進んでいく途中で曲がった。曲がった先は今まで透明で中の様子が見えるガラス張りだったものから変わり、中は見えるけどガラスの色が変わった場所を通っていく。


「ここは主に財務関係を纏めております。ここで毎月何にどれだけ使ったのか、入ったのか。つまりは支出と収入がどれくらいなのか。そこから国に納める税金や給料をまとめる部署でございます。ここの階はあとは会議室が数個と社長室となっております。このまま社長室に向かいます」


私達は更に奥へと進んでいく。宮葉さんは私達を連れて奥へ奥へと。私達も遅れないようにしっかりとあとを追いかける。すると、1番奥に厳かな扉が見えた。宮葉さんはその前に立ち止まりノックをする。


「理音様、お嬢様方をお連れしました」

「・・・入れ」

「失礼します」


宮葉さんが扉を開ける。私達は宮葉さんの後に続いて中に入っていく。中はちゃんと整理されていて、真ん中の少し奥の方には理音さんと桜空さんがいた。2人は顔を上げて私達に目の前にあるソファーに座るように促してくる。


私達は困惑しながらもソファーに座る。私達が座ったのを確認してから、理音さん達が私達と向かい合うように机を挟んであるもう一つのソファーに腰をおろした。宮葉さんが私達7人の前にカップを持ってきた。中には紅茶が入っていた。


「さて、今日から1週間ここで体験となるわけだが、ざっくりと日程について説明しておこう。宮葉」

「こちらに」


宮葉さんが私達にプリントを渡してきた。私達は戸惑いながらも受け取る。そこには今日の月曜日〜金曜日までの、職場体験期間の日程について軽く書かれていた。


「そこにある通り今日は各部署を見てもらおうと思ってる」

「そして明日は各部署を軽く体験してもらおうと思ってるの」

「な、なるほど・・・?」

「まぁ、論より証拠ね。各部署の説明は宮葉がやってくれるから」


宮葉さんの方を見ると彼は私達に一礼した。


「もし何かあったら宮葉に伝えて。最悪・・・癒音でもいいから。癒音、貴方が何かあったらその部署の担当者か私達に連絡なさい」

「・・・は〜い」

「そういうことだから宮葉、頼んだよ」

「仰せのままに」


私達はそれから軽く説明を受けてから宮葉さんに連れられてこの場所を出た。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ