二十五話目
今日は翌週の全体集合兼ミーティングの日。部活動対抗リレーの走順や、そもそも走る人を決めるために話し合う。今は皆に言ってホワイトボードに50m走の時間を書いてもらってる。私はそれを見ながらどうするか考える。
「この中から中等部、高等部3人ずつ決めないといけないですわね」
「それに加えて走順は特に指定されてないから最初と最後に高等部の学生をでサンドすることもできるからね・・・」
「だからこそ悩まされるんだろ?」
「うん。今のところ個人的に考えてるのは高等部からは私、癒音ちゃん、零夜くんって感じ」
私はホワイトボードに書かれた高等部の時間を見ながら言う。中等部は皆似たり寄ったりだけどある程度は決めた。
「考えてるのは最初に癒音ちゃん。最後に零夜くんで、その前に私が入って零夜に繋げる。その間に中等部の皆を入れる感じにしよっかなぁって」
「あー、まぁアレを見たらそうなのか」
「零夜くんは全員の中でも1番早いからアンカーにするとして、スタートダッシュも肝心だから反射神経が高い癒音ちゃんに任せたいんだ。・・・・・・癒音ちゃんは大丈夫?」
「問題ないよ。最初も肝心ってのは私も理解してるから」
私は隣にいる零夜に言う。零夜も前のホワイトボードを見て納得した声を出す。そして、後ろに来た癒音ちゃんにも聞く。癒音ちゃんからも承諾を得たから高等部の3人は私、零夜、癒音ちゃんで確定。そして尚且つ、高等部は走順も決まった。
「こっちはどうするつもりですか?」
「まぁ早い順でいいかなって。みんな似たり寄ったりの結果じゃん?」
「まぁそうなりますよね。そうなると、私と和哉くん、それに遊馬くんになりますね」
「そう。その3人が中等部のメンバーだよ。愛菜ちゃんは大丈夫でしょ?2人はどうかな?」
私はこの日より前に個人チャットで愛菜ちゃんからは出るって聞いてたからいいとして。残りの中等部の男子2人に聞く。ホワイトボードの近くにいた2人は振り返ってこっちを見る。
「問題ないでーす!」
「同じく無問題!」
「それじゃあこの6人で部活動対抗リレーは出るよ」
私がそういうとみんなが頷くか返事を返して、今日のメインの話し合いは終えた。
あれから1週間後とちょっと。とうとう体育祭当日となった。今から開会式と準備運動。プログラムの1番2番に当たる。
けどまぁ、校長の話が長い長い。これって小学の時も思ってたけどどの学校でも共通なの?
そう思っている間にいつの間にか選手宣誓の時間になっていた。この体育祭の選手宣誓は毎年生徒会長が行っている。うちの学校は緩いからカンペを見てやっていいことになっている。ていうか、それで笑いを取りに行く先輩も過去にはいた。
(今年の選手宣誓はどうなるのかな)
私がそう思っていると生徒会長が前に立つ。そして、スマホ・・・・・・ではなく折りたたまれた紙のカンペを取り出す。
「えー、色々と言いたいことはありますが、簡潔にまとめます」
そう言って生徒会長は紙のカンペを開く。そのカンペは床まで届くくらいの長さだった。
「ぷっ・・・」
私は顔を逸らして、右手を握りこぶしにして口元に当てる。私の他にも似たような人が多かったのか変な空気になる。
「と、まぁふざけるのはここまでにして・・・。選手宣誓!僕達はー、怪我なく安全にー正々堂々と戦うことを誓いまーす」
うん、普通の選手宣誓。選手宣誓をしてから会長は下がっていく。その後、放送委員を担当している教員が次のプログラムを言う。
「プログラム2番、学生による準備運動です」
前に体育委員であろう人が出てくる。委員の中でも委員長をしているであろう人が真ん中に立ち、そこから横に各クラスの体育委員が広がっていく。
───ピッ!
真ん中に立った人が笛を吹く。私達はそれを合図に自分達のクラスの体育委員がいる前に走って広がっていく。これも例年通りだ。
私達は準備運動を終えてグラウンドの外に出る。外周は短距離走で使うからそれよりも外側に出ていく。
各クラス、特に指定されている席はない。だからみんな自由に散っていくし、固まる。私も亜美ちゃんと由理子ちゃんと一緒にいる。零夜達は運動部の方に行っていた。
「私達のクラス、勝てたらいいね」
「それはそうですね。とはいえ、この学校は競い合うものが多いですが」
「それは言ったらダメじゃないかしら?」
「千波弥ちゃん!」
私達が話していると後ろから口を挟まれる。私が後ろを振り返ると、居たのは千波弥。それと千波弥と同じクラスの癒音ちゃん。
「やっぱり女子は部活組で固まったんだね」
「そうみたいですね、詩雨先輩。かくいう私達もそうですけど」
「まぁまぁ」
さらに私達の元へ詩雨先輩と水雫ちゃんもやってくる。これにより、天文部の高等部女子(一人例外)がこの場に揃った。




