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二十三話目







私は由理子ちゃんと亜美ちゃんと部室に向かって歩いている。話しながら部室に向かっている。話題はさっき教室で言ってた体育祭の件について。部活動対抗リレーの走者を誰にして、どの順で走るかを話している。


「今まで通り勝つために組むか」

「出たい人で組むようにするかですよね」

「まぁ今日は運良く全員集合日だから多数決取ればいいでしょ」

「それもそうだね〜」


私達は部室の前に着く。私はカバンを持っていない右手を使ってドアに手をかけて横にスライドさせる。


「あ、お疲れ〜。遅かったね?」


中から声をかけてきたのは詩雨先輩。どうやら詩雨先輩のクラスは私たちのクラスとは違って話し合いはしてない感じがする。


「体育祭のことについて話してまして・・・・・・」

「あ〜、だからかぁ。確かにそれなら遅くなるね」

「真くん達は運動部の方に1度顔出ししてからこっち来るので少し遅れますわ」

「なるほどね」


詩雨先輩が頷いてるのを見ながら私は部長の席に着く。そして、部長会から言われていることを終わらすために書類を取り出す。


家に持って帰って進めてはいるけど相変わらず書くことが多くて中々終わりが見えない。そうこうしているうちに零夜達もやってくる。


「お疲れ様でーす」

「まだ始めるつもりないから適当に過ごしてて」


私は入ってきた零夜達のことを見ずに、書類を書きながら零夜達に言う。零夜達の返事は聞こえなかったけれど、進んで行ったのは分かる。


それから少しして千波弥と癒音ちゃんが一緒にやってきたのは確認した。けど、それ以降私は書類に書き込むことに集中していたから他の人が来たのは知らない。


すると、横から揺さぶられる。私は書類を書いている手を止めて顔をあげる。


「全員揃ったよ、優月先輩」

「・・・おー・・・・・・始めよっか」

「声かけたんだから気づけよ・・・」

「集中してたんでしょう。言ってあげないの」

「・・・始めるよー!」

「無視したね・・・」

「そこ、うるさいよ」


私は詩雨先輩の方を見る。詩雨先輩に言われたといえど怯むわけないし、悪いとは思うけどそれとこれとは別じゃん。


「まぁ今日は聞くことしかないんだけどね」

「聞くことは体育祭の部活動対抗リレーのことですわ。今まで通り勝ちを目標にしての走者、走順。または出たい人が出る、楽しみに赴きを置いた2択ですわ」

「それじゃあどっちかに手を挙げてね。それじゃあ多数決をとるよー」


由理子ちゃんが言うと皆が周りの子達と話を始める。私はそれから少ししてから多数決を取るために皆に呼びかける。


「楽しみをモットーにしたい人は手を挙げてー!」


私が言うと17人中7人が手を挙げた。


「それじゃあ人数のこと考えたら残りは勝つためにということでいいんだね?」


私が改めて聞くと挙げなかったみんなが頷いた。


「それじゃあ今年も勝ちに全力でやるよー」

「目標言ってるくせに言い方が緩いなぁ・・・」

「気にしない気にしない」


私は亜美ちゃんから指摘されるけど、濁す。そうして、今日の話し合いは終わった。









───ピッ!

───タッタッタッタッタッタ!


あの日から数日後の体育の授業の日。私達は50m走の時間を測っている。今はちょうど、零夜と藤宮くんが走っている。


「やっぱり運動部組は早いよね〜」

「・・・・・・優月も似たようなもんでしょ」

「私は全然だよ」

「って言ってるけど2人はどう思う?」

「絶対そんなことないよ。優月も十分早いでしょ」

「そうですね。優月ちゃんも早い方ですよ?」

「だと言うのが2人の言い分だけど」


私はゆっくりと目線を、顔を逸らす。


「まぁ確かに優月は早いだろ」

「だな。部活は少なくとも高等部の3人のうち2人は零夜と優月だろ」

「えー」

「文句あるか?」

「いえ!ないです!」


零夜が私に向けて言ってくる。私から見た零夜の後ろに何故か般若が見えた気がした。そもそもの話、零夜と千波弥にはあまり逆らえないんだけど・・・。


「あれ?そう言えば癒音ちゃんは?」

「琴吹さんは・・・・・・あぁ、ちょうど走るところみたいよ。ほら」


千波弥が指を指した方向を見る。するとそこには千波弥が言った通り癒音ちゃんがちょうど走るところだった。


「オンユアマーク・・・・・・セット」


体育教師から頼まれていた体育委員が声を出す。ゴール付近には別のクラスの体育委員がストップウォッチを持って待機している。


───パンッ!


ピストルが放たれる。それと同時に癒音ちゃんが駆ける。


「早い方かな?あれは」

「まぁ、女子にしては早いだろう」

「藤宮くん。藤宮くんも終わったの?」

「まぁな」


癒音ちゃんがストップウォッチを持った人がいる所を超えたタイミングで藤宮くんが後ろから声をかける。藤宮くんも計測を終えたみたい。


「これで天文部は全員終わりましたね」

「癒音がこっちにきたら皆、タイムを教えてよ」

「流石にな」


そう行っている間に癒音ちゃんがこっち歩いて向かってくる。


「お疲れ〜」

「早かったな」

「親によって色々とさせられてきたからねぇ・・・・・・」


癒音ちゃんは遠い目をして言う。私達は彼女のその事については何も言えないから苦笑い。


「まぁともかく皆教えてよ。ちなみに私は7.62だよ」

「私は9.52でしたわ」

「10.32だったよー」

「9.43よ」

「千波弥は前に比べて遅くなったか?俺は6.79だな」

「8.57だ」

「俺は奇跡的に8秒ジャスト」

「最後は私かぁ。7.83だよ」

「早くない??」

「まぁ慣れだよ慣れ。それに、私の場合最初のスタートダッシュで稼ぐから・・・」


(そう言われたら確かに最初の出たタイミングが早かったなぁ・・・)


私はさっきの癒音ちゃんの出だしを思い出しながら思う。実際ピストルが鳴ってからの出だしが早かったから反射神経が良いんだろうね。


「ま、ともかくこれで高等部の方は早めに決めれると思うよ。零夜達運動部の方にもよるだろうけどね」

「それはどうにかする。なんなら俺は両方出る気でいるが?」

「言ったね?それじゃあ零夜は確定で」

「あとは話し合って決めましょうか。中等部の方の測定結果も気になりますし」

「そうだね。それが終えてから最終メンバーを決めるから皆よろしくね」


私がそう言ってそれ以降、この授業で部活動対抗リレーの話は終えた。









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