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百七話目


「・・・て。お・・・て。起きて」


私は体を揺さぶられたことによって、目を覚ます。ボヤける視界で見えたのは千波弥。千波弥が私のことを揺さぶって起こしていたみたい。私は目を擦りながら千波弥に挨拶を交わす。


「ん・・・おはよぅ・・・」

「これは・・・今日は長そうね・・・」

「零夜もおはよ・・・」

「あぁ。おはよう、優月。顔を洗ってきたらどうだ?」

「うん、そーする」


私は零夜に言われて、立ってから洗面所に向かう。朝だからか足取りがおぼつかない。少しフラつきながらも洗面所に向かう。

私は洗面所にきてから水を出す。水を出してから手ですくうようにして蛇口の下に置く。ある程度水が手に溜まったところで顔に当てる。それを何回か繰り返す。

それを終えたら顔を拭いて、今度はお手洗いに向かう。中に人がいない事を確認してから用を済ませた。

用を済ませたあとに部屋に戻る。千波弥達はやっぱりまだ着替えてなかった。けど、スキンケアかなにかをしている感じがある。

私は椅子に座ってポケーっと、何も無くただ外を見つめ始める。すると、千波弥が私の方に寄ってきた。


「優月も少しはスキンケアしたらどうなの?」


私は首を傾げる。


「しなくてもいいでしょ・・・?」

「これ、本当に長いやつじゃねぇか。千波弥」

「分かってるわよ。優月、こっちに来て」

「ん・・・」


私は千波弥に呼ばれたから千波弥の方に向かう。千波弥のところに行くと、千波弥の目の前に座るように促された。私は千波弥の前に座る。

千波弥の前に座ったら顔に色々され始めた。


「一応、女の子で通ってるんだから肌には気をつけなさい」

「・・・気をつけてるよ?」

「今日も・・・というか毎日よ」

「してるよ・・・?」


こうしている間にも、千波弥が自分の手に何か出してはそれを私に当ててくる。私は特に拒むこともなく受け入れて、されるがまま。顔をムニムニされたり、腕に何か塗られたりと。


「こんなものでしょう」

「終わったか?それならそろそろ時間になるんだが・・・」

「はぁ・・・零夜。手を引いていくわよ」

「・・・・・・了解」

「ほら、優月。立って!」

「うん・・・」


私は立ち上がる。そして、千波弥に手を引っ張られて扉のところまで行く。扉の前でスリッパに履き替えて通路に出る。通路に出たら千波弥達のこたを待つ。

少ししたら千波弥達も出てきて、私の手を引いて食事処に連れていかれる。


「おはようございます、碧乃くん、千波弥ちゃん。それと・・・優月ちゃん?」

「朝弱いやつで長いのが出てね。今でもこんな状態」

「・・・幼子?」

「癒音か。ある意味間違っては無いな」


零夜が周りをキョロキョロする。周りには私達しかいない。先生達もまだきてなくて、中等部の子達も璃空ちゃんを除いていない。零夜が声を潜めて今いる皆に伝えた。


「こいつ、壊れた日からこんな風になったんだ。朝限定で時々だけどな」

「それでこうやっているってこと?」

「そんな感じだ。多分もう少ししたらちゃんと起きるが今はまだなぁ。それに癒音の幼子ってのもあながち間違いじゃない。今日みたいにポヤポヤした感じになることもあってな・・・。こっちはほとんどないんだが」

「それでもあるんだ・・・」

「幼児退行するのが本当に困ったものなんだよな。それがなければ本当にいい部長なんだけどな・・・」


私は千波弥に手を握られて零夜達の会話を聞いている。頭がまだちゃんと覚醒してないからかあまり理解できてないけれど。


「そろそろ起きたかしら?」


千波弥が私の顔を覗き込んでくる。少しの間千波弥に見つめられて、ようやく体が起きた。


「・・・千波弥?」

「これは起きたわね」


私は周りを見る。

部屋じゃなくて通路。


「またやったか・・・。ごめんね、千波弥」

「大丈夫よ。慣れてるから」

「それでもだよ。ありがとう。多分向こうで話してる零夜もでしょ?」

「えぇ、そうね。とりあえず一通りは終えてるわ。ここまで連れてくるまでにね」

「わー・・・。本当にありがとう」


私と千波弥がそんな会話をしていると、零夜達も私の様子に気づいたのかこっちにやってくる。


「ようやく起きたか」

「またもご迷惑をおかけして申し訳ございません」

「あぁ・・・ってふざけるのはいい。次の行動は覚えてるんだろ?」

「うん。それと・・・なんでみんなここで立ち止まってるわけ?昨日の話し聞いてなかった?」

「昨日?」

「ホテルでの朝はそれぞれの部屋で適当に行って食べてって言ってたの忘れた?なんなら紙にも記載したはずだけど・・・」

「そんなこと一言も・・・・・・言ってましたわね・・・」

「言ってるよ。ほら、こんなところで立ち止まってないで中に行くよー。席取るのだけでもしんどいんだから」


千波弥から券を渡してもらって私が中に入っていく。私が入ったことにより皆、あとから続いて入ってくる。

ビッフェ形式となっているのでそれぞれでトレイとお皿をとってよそいでいく。一通り取った人から空いてる席に座っていく。なんとか皆、近くに座ることができた。

それからそれぞれで食べ始めていく。

今日の日中は基本自由だから適当に行動したらいいと考えながら食べ進めていく。



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