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百五話目



私達は零夜が戻ってくるまで、千波弥が暇つぶしで持ってきたUNOをしている。ちょうど四人だったから良かった。今は四回目くらい。すると、部屋の扉の鍵が解除される音が聞こえた。零夜が帰ってきたんだろうけど……いつもより風呂の時間が短い。


「戻ってきたぞ……ってなんで琴吹姉妹がいる?」

「それはこの後説明するけど、ひとまずおかえり」

「あぁ。それでなんでだ?それに関しては千波弥が持ってきてたんだろうが…」

「癒音ちゃんは私達の予定が気になって、璃空ちゃんは零夜に用事があるんだって」

「貴方が風呂に行ってる間の暇つぶしとしてUNOをしていたわけよ。零夜が言う通り持ってきたのは私」

「なるほどな」


零夜は服をホテル側が出してくれていた寝巻きにしていた。

相変わらずイケメンなのがうざい。

零夜は持っていった荷物を自分の荷物の方に持っていく。荷物を畳の上に置いて私達の方に来る。


「それで俺に用事ってのは?」

「れ、零夜先輩!明日の予定はどうなってますか……?」


璃空ちゃんが意を決したように零夜に問いかける。

少し声が上ずっている。緊張してるのかな?

零夜は少し驚きつつ、私達のことを見てくる。私達は首を縦に振って、顎で璃空ちゃんに言えって促す。


「特に決めてないがどうかしたか?」

「そ、それなら明日一緒に行動しませんか?」

「別にいいが……」


ニヤリ。私達はその二人の会話を聞いて口元を歪めた。なんていうか、この璃空ちゃんの初々しい感じがいいよね。このなんとも言えない感じの。零夜も零夜であまりそういうのはなかったから少し面食らってるし。イケメンのくせにこういうのは慣れてないんだから全く……。


「それじゃあ零夜は明日璃空ちゃんと行動しなよ。こっちのことはいいからさ」

「あぁ、分かった」

「ところで零夜。少しいいかしら?」

「どうした?千波弥も何かあるのか?」

「あるといえばあるのだけど……何かと言えば疑問ね」

「疑問?なにか気になったことでもあったか?」

「貴方今日、戻ってくるの早くなかったかしら?」


零夜が鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。千波弥と私はその反応で大体わかった。癒音ちゃんと璃空ちゃんはなんの事だか分からずにキョトンとしている。私は零夜がそんな顔をしている間に二人の肩を叩いてこっちに意識を向けさせる。


「零夜はね、男子にしては珍しく長風呂なの。いつも一時間入るのはザラにあるからね」

「それは……珍しいね。何か好きなの?」

「理事長……もとい、零夜の両親がどっちもサウナ好きでね。そんな家庭の子供だから零夜もサウナ好きに…」

「そういえばここのホテル?旅館?には大浴場の他にもサウナとかもありましたね……」

「そう。それなのに四十分くらいで帰ってきたから千波弥は不思議に思ったの。だから今の質問なわけ」

「「なるほど」です」


二人に千波弥が聞いた言葉の意味を説明し終えると、同じタイミングくらいに零夜も再起動した。


「早かったって……そうなのか?」

「時間見てないの?四十分くらいで戻ってきてるわよ」

「わぁお。マジだ……」

「サウナとか入れたの?その時間で」

「入れてるわけないだろ……。他の奴らが先に出るんだから目に入れておく必要があるだろ?いくら真や輝樹もいるとはいえ流石にな」

「あーなら仕方ないか……。って一人しかいないでしょ、男子の後輩くんは。……またサウナのために行くの?」

「そのつもりだが?お前はその時に入ればいいだろ。俺も遅くに行くつもりだし、輝樹達はともかく下はもう入らないって行ってたからな」

「まぁあの子真面目そうだし何か決めてそうな感じあるけど……」

「まぁそういうわけだ。お前だってたまには体を伸ばして入りたいだろ?」

「まぁね。家だと狭いし、普通の銭湯とかには行けないからね」

「だったらなおのこと行くぞ」

「はーい」


私たちの話が終わり、癒音ちゃん達の方を見ていると少し面を食らった顔をしていた。私は首を傾げる。


「どうかした?」

「な、なんでもないよ!優月くん!」

「そう?ならいいけど……とはならないからね?せめて“くん”づけは知ってる人しかいない中でやってよ?流石に学校とかで言われたら困る」

「むっ……それくらい分かってるよ!」

「ならいいけど。二人は時間はいいの?結構時間経ってるしお風呂にも行かないと行けないでしょ?」

「わっ!ホントだ……」

「……千波弥先輩も一緒に行きません?どうせなら他にも誘って。千波弥先輩、優月先輩のことは大丈夫でしょ?」

「……そうね。一緒に行こうかしらね。あとでそっちの部屋に向かうわ。その間に連絡もしておくから」

「分かった。それじゃあ千波弥ちゃん、また後でね!」

「えぇ」


私達は部屋から出ていく癒音ちゃん達を見送った。千波弥はその後、スマホを触りながら着替えの用意をしていく。私と零夜は対面になるように座布団の上に座った。千波弥の様子を見ながら静かに時間を潰そうと考えながら。




本日も数あるWeb小説の中から私の作品を読んでくれてありがとうございます!これからも週2投稿を掲げて頑張っていきますので応援のほどよろしくお願いします!


よろしければ是非、下の評価マークを☆☆☆☆☆➞★★★★★にしてください!


では次回の話しでお会いしましょう!

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