百二話目
私達はあの後、ある程度時間が経ってから入口の方に戻ってきた。そろそろ言われていたプラネタリウムの時間。そのため、入口付近に戻ってくる必要があった。戻ってきたときにいたのは怜奈先生。
「あれ?怜奈先生だけの?」
「夜鷹先生には遅れている子がいないか確認のために別れてるんだ」
「あぁ、いつもの感じですね」
「そういうことだよ。まぁ適当に過ごしてて。多分少ししたら皆来るから」
「分かりました」
「あぁ、それと優月ちゃん、ちょっといい?」
私達が出ようとすると怜奈先生に呼び止められた。私は怜奈先生の方に戻るため、二人に先に出ててって促した。二人が出たのを確認してから怜奈先生の元に戻る。
「それでなんですか?」
「優月ちゃん部長だから伝えておこうと思って。優月ちゃん達が一番最初に戻ってきたからこのあと戻ってきた子達のこと任せたいの」
「それは・・・もともとやるつもりだったからいいですけど・・・」
「私もある程度揃ったらそっちに向かうけどすぐには無理だからね。だから邪魔にならないような場所で皆のこと待機させておいてほしいの」
「分かりました。それだけですか?」
「うん。それだけ伝えておきたかったんだ。そうしないと何かあったら自己責任になっちゃうし。私が言ったのなら少なくとも優月ちゃんの責任は軽くなるでしょ?」
「・・・ありがとうございます」
「うん、それじゃあそっちは頼んだよ」
「はい」
私は怜奈先生に一礼をしてから出ていく。出て、邪魔にならないような場所に行く。その場所についたら私は背中を壁に預ける。そのタイミングで先に出るようにしてもらった癒音ちゃんと水雫ちゃんがやってきた。
「なんの話しをしてたの?」
「簡潔に言うと・・・部長だから皆を整列させてねって話」
「なるほどです。確かにそれは大事ですね。それと邪魔にならないような場所ってのも含めてですか?」
「察しがいいね。その通りだよ。夏休みだから平日の今でもいるでしょ?それに備えてのアレだからね。邪魔にならないようにしてくれって」
「そうなるとあまりうるさくもできませんね。向こうの中はうるさいですけどあまりこっちに出るとそこまでうるさくないですからね」
「そうだね。だからあまり大きな声で呼びかけることもしたくはないよ」
水雫ちゃんは入口の方を見ながら呟いた。たしかに中はこっちの受付とかがある入口と比べて静かだからね。それにちょくちょく受付で何かしている人もやってきてるし邪魔にならないようにしないといけないのはどこでも一緒。私達が入口の方を見ながら話していると別のグループが同時に戻ってきた。
「あ、千波弥達だ」
「あぁ・・・璃空がまた・・・」
「お疲れ様です、お姉ちゃん」
「ホントにね・・・。あとで蒼乃くんに謝らないと・・・」
「あ、アハハ。本当におつかれ」
璃空ちゃんに引っ張られながらくる零夜のことを見て癒音ちゃんが少しトオイメをしている。癒音ちゃんは璃空ちゃんを回収しに零夜達の方に向かった。その間に千波弥達が私の元にやってくる。
「怜奈先生から聞いたわ。並ばせるんでしょう?」
「いや、そこは自由でいいかなって。皆話したいだろうし迷惑にならない程度にしておいてっていう釘刺しだけしておくつもり」
「なるほどね。それでそっちは大丈夫だったの?零夜は・・・その・・・ね?」
「・・・一体二人は何を見てきたの?」
「特に何もだよ?ただ零夜が璃空に連れ回されてたくらいかな。アレ絶対璃空ちゃんは好きでしょ」
「自覚はないみたいだよ。彼女の姉と母から」
「なら自覚ない好きかぁ・・・。いや〜、楽しみだね!ちなみに二人からして零夜と璃空が付き合うのはどうなの?」
「急に落ち着かないで!?驚くから!」
私はそれよりも先に急にスンッて落ち着いたことに文句を告げる。亜未ちゃんはそれでも私をせかしてくる。
「私は別にかなぁ。付き合うならそれはそれでって感じ。仮に結婚までいったらどうなるんだろくらい」
「私も優月と似たような考えね。特に考えてないわ。それに・・・零夜、誰かと付き合うつもりあるのかしら・・・?」
「今のところないとは聞いたよ。でもないだけだし、今までアピールする人がいなかった分璃空ちゃんは有利でしょ」
「あれ?いなかったんだ・・・」
「小学校はあんなことあったしアピールするやつは皆無だし、中学高校だと親が親じゃん?」
「なるほど、理解した。要は高嶺の花じゃないけど手を出しにくかったってわけね」
「そそ。そこへ中等部の天災で大企業の娘がアピールを始めた。勝てる要素isどこってやつだね」
「うわぁ・・・璃空の独壇場ってわけか・・・。あとは璃空が零夜を落とせるかどうかって感じ?」
私と千波弥は頷いて返す。チラッと零夜達の方を見てみると癒音ちゃんが謝っているのが見えた。流石に振り回してたのならそうだよね。
「そろそろどこぞのバカップルも戻ってくるかしら?」
「誰がバカップルですか」
「噂をすれば帰ってきたね。どうだった?バカップルは楽しめた?」
「ですからバカップルでは・・・!」
「はいはい。それでどうだったの?由理子」
「比較的楽しめましたよ・・・。互いにこの部活に入ってるので理科関連は好きですしね」
「それなら良かったね。個人的には東京の未来館にも行きたいけど・・・」
「唐突ですね?」
「でも実際行きたくない?」
「否定はしませんよ。行けるかどうかは別としてですが」
「てか、優月。貴方、それ別の思惑も入ってるでしょう?」
「さぁね?内緒だよ。そろそろこっちに寄せないといけないからまた後で」
私は三人の元から少し離れて今戻ってきているみんなに呼びかける。見に来ている他の人の邪魔にならないように受付とは反対の、建物の入口の壁の方に固まるように促した。皆、部長の私のことも聞いてくれるようでちゃんと移動してくれた。
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では次回の話しでお会いしましょう!




