別れ
闇の女神から取り戻したダークを闇の城の闇の姫の部屋の寝台に寝かせます。まだ闇の女神から解放されたばかりのダークは深い眠りについて居ましたが、暫くしたら目を覚ますだろうとアレスが言いました。
ライトはアレスと共に闇の国を歩きます。宝石に変えられていた人々は元に戻りつつありました。直ぐにではありませんが、元の人の姿に戻りつつありました。
「無事に取り戻せて良かったね!」
「ああ、ライトがこの国に来てくれたお陰だ。私一人ではどうにもならなかった。精霊も、闇の女神も、ダークも、助かったのはライトが来てくれたお陰だ。ありがとう」
そんな風にライトとアレスは会話をします。
穏やかな夜のような闇の国を闇の太陽が照らします。
「ねえ、アレス。落ち着いたら光の国に遊びに来なよ!私のお兄ちゃんやお母さんやお父さんを紹介したいな!それから光の国を案内したい!アレスに色んな景色を見せてあげたいの!」
ライトは提案します。アレスを光の国へ。アレスにお兄ちゃんを紹介して、城や街を案内して。夢が膨らむライトに、アレスは静かに首を横に振りました。
「闇は、光の国へ行けないんだ。闇は光の裏側。闇は光照らす場所には行けない。闇の国の民は地中から出ていく事は出来ない。だから、ライトとその約束は、出来ないんだ」
その言葉に、ライトは言葉を失います。アレスは、ライトの頬を優しく撫でました。優しく優しく、撫でました。優しく、微笑みかけました。
「私も本当なら、ライトの暮らした世界を見てみたい。ライトと共に行きたい。でも、私は闇の国の王子だから……でも」
アレスはライトの頬から手を放し、そしてライトの手を握ります。
「もし、光と闇の境がなくなったら、闇が光の真下を歩けるようになったら、私は必ず君に会いに行く。それまで、私を待っていてくれる?そんな約束なら、受け止めてくれるだろうか?」
ライトはアレスの言葉を聞いて、それからアレスの手を握り返しました。
「待ってる。ずっと待ってる。絶対に会いに来て。絶対にまた会おうね」
そう、アレスに返しました。アレスは優しく微笑んで居ました。それに対して、ライトも笑顔を向ける事が出来ました。
ライトは、アレスと別れて、闇の国を旅立ちます。
光の女神が言う通りなら、お兄ちゃんが自分を待っている筈だから。ライトは来た道を戻ります。ライトは闇の道を駆け抜け、闇の森まで戻りました。ライトが闇の森に戻った時、闇の国へ向かう扉はなくなって居ました。
でも、また、会える。
そう信じて、ライトは光の国へ帰ります。
光の国には、元に戻ったセイントが居ました。お兄ちゃん!ライトはお兄ちゃんに抱き着いて、再会を喜びました。




