哀の精霊
ライトはアレスに連れられ、穏やかな夜のような闇の国から、穏やかな夜のような闇の森に向かいます。アレスが言うには哀の精霊がそこに居るのだと。ライトとアレスは、闇の女神が作り出した闇の獣の宝石を協力して倒しながら、森の奥地へ辿り着きます。
森の奥地には、哀の精霊が漂っていました。前に出ようとするライトをアレスが遮ります。
「私が囮になる。ライトは私が合図した時に精霊を魔法で撃ち抜いて欲しい」
「そんなの、アレスが危ないよ!」
「今のところ精霊の力を使えるのはライトだけだ。大丈夫、無事に戻るから。信じてくれ」
アレスの説得にライトは渋々承諾し、ライトは森の影に隠れます。アレスは、精霊の前に踊り出ます。
「精霊よ、私が相手だ!」
剣を掲げて、アレスがそう名乗り出すと、哀の精霊はアレスを攻撃します。アレスは紙一重で攻撃を躱しながら、ライトが隠れている位置を見ます。
「さあ、精霊よ!その程度のものなのか!」
アレスは精霊を挑発します。すると哀の精霊は魔力でアレスを捕らえました。魔力で拘束されたアレスは身動き一つ取れません。そこへ怒った哀の精霊がアレスへ攻撃しようとした時。アレスは今だと思いました。
「今だ、ライトーー!!」
その叫びに、ライトは青い宝石に触れます。青い宝石から幸福の精霊が飛び出して、青い刃を放ちます。それは不意を突かれた哀の精霊に大ダメージを与えました。哀の精霊は、赤い宝石になりました。赤い宝石が転がったところを、哀の精霊の魔力が解けたアレスが拾い上げます。赤い宝石はアレスを認め、アレスの傍らを漂いました。こうして哀の精霊を取り戻す事が出来たのです。
「アレス、大丈夫?!」
「ああ、ありがとう、ライト。無事に哀の精霊を取り戻したよ」
そう言うアレスに、ライトは安堵します。アレスが魔力で捕らわれた時にはもうダメかと思ったからです。アレスが無事な姿を見て、ライトは安堵します。
「哀の精霊は防御の力を持っているみたいだ。愛の精霊と同じだな。次は不幸の精霊の許へ行こう」
「うん!行こう!」
ライトとアレスは駆け出します。哀の精霊を取り戻し、他の精霊も取り戻し、二人にとって大切な人達を救う為に、穏やかな夜のような闇の森をあとにしました。




