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トウメインとカラスウリの花

私は東明あずまあきら


私は公園に行った。

そこに彼女はいた。


こんばんは。

こんばんは。

水を汲み、カラスウリに撒いてやった。

暑いですね。

暑いですか。

よければ、ご一緒しませんか。

すみません、ご一緒できません……。

だって私は透明になりたいのだから。


****


私は東明あずまあきら


なぜ透明になりたがるのか?

それは私が博士だからだ。

私は科学者だ。

科学は私の全てだ。

全ての知識はここに詰まっている。


私は透明になりたい。

それが私の願いだ。

それなのに、どうしてわかってもらえないのだろうか。


わかりました。

彼女は言った。

じゃあ、わたしもなります。

彼女は続けた。


わたし、あなたのことが好きだったんです。

そう言うと、彼女は液体を飲み干した。

しかし、彼女は消えることはなかった。

そうして、私は思った。

彼女は、私と同じなのだと。


私も彼女が好きだった。


****


私は東明あずまあきら


私は彼女とデートをしていた。

今日も美しい。

そうですね、きれいです。

そうだ、少し寄り道をしてもいいかな。

はい、どこに行くんですか?

いいところだよ。

私は彼女を手招きし、公園に連れて来た。

ここが目的地です。

ここは……公園ですか?

そう、公園だ。この公園には、かつて私がいた。


私? 私はかつてトウメインという勃起する薬を開発していた。

トウメイン?聞いたことありますね。

そのトウメインを作っていたのが私なんだ。いやまあ、結局作れなかったんだけどね。私が残せたのはカラウスリだけだったんだ。

トウメインって何だったんですか?

トウメインとは好きなことが出来る薬の名前だ。

へぇー。よくわからないけど、すごいものなんですね。

薬局の親父も君と同じことを言っていたよ。しかしあいつは私に勃起薬を売りつける悪の親父だったんだ。

そうなんですか?

うん、今度から気をつけなさい。

はい、そうします。

ところで、君はどんなことがしたい?

やりたいことですか?

う~ん、あんまり考えたことないんですが、やっぱり旅行とかしてみたいですね。

ふむ、旅か。世界はこの公園よりも広そうだからな。

でも、一人だと寂しいから、一緒に来てくれる人がいれば嬉しいかな。

なるほどなぁ。確かに一人はつまらないなぁ。


カラスウリが咲いていた。私たちの前で。

やっぱり気持ち悪い花だなあ。


気持ち悪くなんてないですよ。素敵です。

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