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四十六話 力を合わせた涙の結晶

 みなさんといっしょに作り上げたウェディングケーキは、とても綺麗で。


 鉱石の上のスラたんとチビたんたちが跳ね回るほどに、食べたくて仕方ない。


 だけど、今はギュルディーノ様とヒトミ様の結婚式(仮)だから、それなりにそれなりの準備をしている。


 純白のドレスに身を包んだヒトミ様は、やっぱりとても綺麗だし、純白のタキシードに身を包んだギュルディーノ様の表情は、いつもよりずっとやさしく見える。


 ねぇ、ゾーイ。次はあたしたちの番だからねって、目と目があって、恥ずかしそうにほほ笑んだ。


 そして、ケーキ入刀。みなさんでケーキを取り分けたら、スラたんとチビたんたちがいっせいにケーキに飛びかかった。


 感嘆の声があがる中、不思議な現象がっ。


 なんと、スラたんはじめ、チビたんたちの体にまん丸な毛玉? のようなものができて、ちぎれてゆくのだ。


 そのちぎれた毛玉もどきをなんの疑問も持たずに拾い上げる男性陣。


 あたしも、ゾーイの指につままれた毛玉もどきをガン見する。


 見たところ、弾力性があって、ゴムみたいだけど、スラたんたちは元気いっぱい。


「これは、もしかすると、疫病の薬になるやもしれん。いや、それどころか、すべての水を浄化できる作用もありそうだ」


 え?


 失礼を承知で言うと、こんな毛玉が!?


 ふぅ~ん? とばかりにゾーイの毛玉もどきに手を伸ばすと、ピロ~ンと伸びて、ちぎれた。


 ちぎれるとまた丸くなる。その繰り返し。


 すごい。


 そして、さらにすごいことに。


 なにを思ったのか、ばあやさんはその毛玉もどきをもしゃもしゃと食べ始めた。


 すると、少年のようなみなりだったばあやさんが、年ごろの青年の姿に早変わりしたのだ!!


「おお。ひさしぶりの我が姿」


 これは、ひょっとするとばあやさんの呪いが解けたのか!?


 なんて思う暇もなく、今度はスラたんたちが毛玉もどきを食べ始めた。


 もしゃもしゃ。


 かみかみ。


 ごっくん。


 沈黙。


 ばふん。


 ……ん? ばふんって、なんの音?


「わぁ!!」


 スラたんが、人形(ひとがた)になったぁ。


 しかも、長い金髪の美女。さしずめ、どこぞのお姫様のよう。


 そんなスラたんをまぶしそうにみつめるばあやさん。


 これは、恋の予感ではありませんか?


 ともかくも。


 こうして解毒剤のような毛玉もどきを、解凍したカレンさんに食べてもらうと一気に元気になった。


 それは、カレンさんだけでなく、ほかのみなさまたちもおなじで。


 やった。


 前魔王の呪いは解けたみたい!!


 だけど、だけど、問題はそれだけではおわらなかったのだ。


 つづく

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