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【番外編】続・魔王様の弟君は、今日も健気に始末書を書いています!

 またかよ。


 せっかく本当のカレンを取り戻すことができたというのに、彼女とイチャコラする暇すらなく、いきなりの始末書三昧。


 これに至っては、ギュル兄様のお仕事な気もするのだけどな?


 そして、というか。


「すー。すー。ぴー。ぴー」


 本当の自分を取り戻したカレンは、深い眠りに落ちている。


 仕方がない。


 これまでずっと、前魔王に体を乗っ取られていたままだったのだ。


 しかし、だ。


 ……かわいい。


 美しい。


 そして、かしこい。


 なのに、うっかり前魔王に支配されてしまううっかり加減がたまらなく愛おしい。


 よし、始末書がなんだ。


 こんなの朝飯前だ。


 書いて書いて、書きまくって――?


「がっ!?」


 ふいにカレンの寝息が消えた。


 そして、苦しそうに自分の喉に爪を立てている。


「どうした!? カレン!! ……これは」


 そう、カレンはヒトミお姉様とおなじ症状が出てきている。


 困ったな。凍結魔法はボクの得意ではないというのに。


 あわてて外線でギュル兄様とばあやを呼び出す。


 この二人でなければ、凍結魔法が完成しない。


 だから――。


「たのむよ、カレン。愛しているんだ」


 そう。実際はカレンを取り戻せただけであって、毒素に対しての研究が進んだわけではないのだ。


 ひゅん、と時空が歪んだ。兄様たちだ。


「ディール。さがっておれ」


 そうしてカレンと甘い言葉をささやくことも、やさしく唇を重ね合わせることすらなく、彼女が凍結されてゆくのをただ見守ることしかできないのだった。


 なぜ、ボクたち兄弟はいつもあと少しが間にあわないのだろう?


 こんなことになるなら、眠っていようとカレンに愛の言葉をささやくべきだったのに。


 これもまた、しかたのないこと。


 そして、いつの間にやら始末書を書くプロフェッショナルになりつつあるボクがいるのだった。


 つづくのである

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