13/52
十二話 なにが起きているのか?
城内でいったいなにが起きているのだろう?
あたしにはわからないけど、ただならぬ雰囲気を予感している。
そして、柔和な笑顔を浮かべる目の前の料理長さんが、あたしの味方ではないらしいことに気がついた。
ニホン文化に親しくない?
たったそれだけ?
あずきがないなんてウソだろうし、天草じゃなくても、なんとかなる。
しかも、ディール様があんみつを所望しているのに、ニホン文化と親しみがないとはいわせないぞっ。
なんてことを考えている時間はない。
あずきの代わりになるようななにか。
なんだろう?
「料理長さんは、そちらに向かわなくてもよろしいのですか?」
とりあえず聞いてみた。
「ええ。わたくしめが参加したところで、たいしたお役には立ちませんので」
そうだよね。この人はきっとこういう場面にやたらに慣れていて、しかものらりくらりとあたしの言葉を躱すばかり。
わかっていても、それはかなりな不愉快でしかない。
「さてと。なにからお手伝いなさいましょうか?」
うん。それならあたしも覚悟を決め直さなくちゃね。
「まずは、城内でなにが起きているのか、そこから聞いてもよろしいですか?」
ふふっと、笑って見せる。
ハッタリだけなら負けないぜ。
つづく




