↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
令和のオタク女子大生が西暦2000年に転生したら借金少女だったので歌舞伎町で働きます  作者: 昼夜兼行で働け


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/91

19ー2 ハッピーバースデーは平穏無事に?

 12月12日。今日は私というか葵ちゃんの誕生日だ。


「よお、アオイ、ハッピーバースデー」

「ハッピーバースデーっす!」

「姐さん、おめでとうございます」

「おめでとうございます、姐さん」


 開店時間を待っていたように、キヨミヤと子分のみんなが来てくれた。

 自称、売れっ子ホストは律儀だね、ホント。


 この間、中の人である碧唯は誕生日だったから、これで心も体も21歳だね。この時代に来た時は18歳だったのに、21歳かぁ……。なんか、すっかり大人って感じ。大人にならないのはバストサイズだけだよ、ホント。最近やせちゃったから、また小さくなったんじゃないかな? もう、いや〜ん。


「そうだ、キヨミヤ。私のバースデーポートレートを作ったから、あげるよ」

「買わなくていいのか?」

「いいの、いいの。いっぱい連れて来てくれたし、誕生日プレゼントとしてはもらいすぎだよ。ほんの気持ちだけ、お返しね」


 ポートレートのファイルから、この日のために撮影した1枚を取り出した。


「2と1の風船を持っている……21歳か?」


 ざわざわ……ざわざわ……。


「えっ、21?」「姐さん、年下?」


 何歳だと思われてるんだ、私は? まだまだ大学3年生の歳だぞ!

 今度、しっかり教育してあげなきゃね……。


 キヨミヤ一行は1セットで帰っていった。仕事前に寄ってくれたんだね。サンキュー、キヨミヤ。今度、ラーメンくらいおごるからね。

 キヨミヤ一行と入れ替わるように、つよたんが来店。普段より、ちょっと遅めだった。


「アオイちゃん、ハッピーバースデー。はい、プレゼント」


 うん、これは……新宿伊勢丹の地下で売ってる、お高いバウムクーヘン!

 わざわざ買いに行ってくれたんだ。うれしいよ、つよたん。


「わあ、ありがとう……でも、いいの?」

「ボーナス出たからね~」


 あれ、そういえば、ボーナスが出たらパソコンを買うとか言ってた気が……。


「ひょっとして、パソコン買います?」

「そうだね、今週の休みに買いに行くと思う」

「あぁ……」


 つよたんは今日も、20分延長して1時間。きっちりしているのは公務員っぽい。


「ああ、そうだ、はい。バースデーポートレート」


 ポートレートのファイルから、21ポーズの1枚を出して渡した。


「えっ、いいの?」

「誕生日プレゼントのお礼だよ。パソコン買っても、ちゃんと来てね」

「ははっ……、もちろんだよ」


 つよたんは笑顔で帰っていった。

 パソコンを買っても家に引きこもらないことを信じているよ、つよたん。


 夜10時を過ぎて、バキさんたちが来てくれた。バキさんを入れて6人を団体席に案内する。バックヤードからチラっと聖羅が顔を出す。一行に野本くんがいないのを確認して引っ込んだ。現金なヤツめ……。

 ヘルプは若手の子に任せて、私はバキさんの隣に、ちょこんと座る。


「ハッピーバースデー、アオイ殿。プレゼントでござる」

「これはっ……先週発売になったばかりのオリジナルサントラCD!?」


 なんのサントラ? 決まっているじゃん。モビルスーツが出るアニメだよ!


「ありがとう、バキさん!」

 

 さすが、バキさんだね。乙女心をわかっているよ。うん……乙女心で合ってるよね?

 抱きついて、ホッペにチューしちゃった。照れちゃうバキさん、かわいいね!


「そうだ……はい、バキさんにバースデーポートレートをあげるね」


 クリアファイルからポートレートを取り出して渡した。


「よいのでござるか? 誕生日プレゼントを渡しに来たのに、拙者がもらってしまっては逆でござるなぁ……」

「いいの、いいの〜。これは誕生日に来てくれた人への感謝の印なんだから」


 私とバキさんが話していると、バキさんの部下の一人が近づいてきた。佐々木くんだったかな? バキさんの部下もいっぱい増えたから覚えきれないよ……。


「アオイさん、僕らからもプレゼントです」


 ケーキかな? 小洒落たロゴが入った紙箱を渡された。


「ハッピーバースデー、アオイさん」

「「「ハッピーバースデー!」」」

「ありがとう~」


 ふたを開けると、フルーツの甘い香り。サクサクの分厚いパイ生地の上にフルーツ。これでもか、これでもか〜っと盛り付けられている。


「うわぁ……すごい!」

「アオイさん、これ代官山のママタルトのフルーツケーキですよ……」


 ヘルプについた女の子、アサギのテンションが高い。誰だよ、アサギって源氏名つけたの……。


 ほかの女の子たちも目を輝かせている。食べたいんだよね、わかるって。


「ありがとう……私、こんなに美味しそうなフルーツタルト、初めて!」  

「アオイ殿は社員たちにも人気でござるからな。いろいろ調べてござったよ」

「社長~、ばらさないでくださいよ」


 若手社員さんたちの気持ち、みんなで食しよう。というか、食べさせなかったらウチの女子たちが怒っちゃうね。村人Bこと翔太くんにお皿とフォークを頼んだ。


「お待たせしました~」

 

 なぜか聖羅が食器を持ってきた。さては……そのままケーキにありつくつもりだね!


「いただきま~す」

「う~ん~っ!」

「甘~いっ」

  

 大きなタルトケーキだったけど、みんなで分けて完食。なんで、聖羅が2切れ食べてるのよ。ホントに現金な子なんだから。

 え〜と……代官山のママタルト。令和の時代にあったかなぁ? こんなに美味しいんだから、あれば噂になっているはず。だから、たぶん残っていないんだろうなぁ……。ちょっぴり寂しい気持になった。まあ、せっかくだから、自分でも買って食べよう。フルーツたっぷりのタルト。場所を教えてもらわなきゃ!


「バキさん、ありがとうございました~」

「また来るでござるよ」


 なんだかんだで、バキさんたちは閉店まで居てくれた。

 エレベーターまでバキさん一行を送る。


「みなさんも美味しいフルーツタルト、ありがとうございました」

「いえいえ、こっちこそバースデーポートレートをありがとうございます」

「大事にします」

「アオイさん、ありがとう」


 結局、社員さんたちにも1枚ずつ渡した。感謝の気持ちだよ。みんな、バキさんを支えてあげてね。エレベーターのドアが閉まるまで頭を下げた。


 誕生日。ブログに書いたくらいで特別に大きな告知をしてなかったけど、お客さんがたくさん来てくれた。プレゼントも、いっぱいもらっちゃったよ。みんな、ありがとう。


 ◆◇◆


 私というか、葵ちゃんのバースデーイベントは平穏無事に終了した。

 寮に帰ったので、もらったプレゼントをテーブルに広げる。今日は幸せな気分で眠れそうだ……。


「葵ちゃ〜ん、ハッピーバースデー! お酒買ってきたよ、飲も~」


 美由ちゃんが帰ってきた。両手にコンビニの袋を下げている。

 

 ♪さーけーはのーめーのーめー


 ああ……家庭内が平穏じゃなかった。


 このあと滅茶苦茶、どんちゃん騒ぎだった……ほぼ美由ちゃんが。

筆者からの、お願い


みなさんのご意見、ご感想、いいね、評価、ブックマークなどが力になります。

続きを書くためにも、どうか評価をよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。