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令和のオタク女子大生が西暦2000年に転生したら借金少女だったので歌舞伎町で働きます  作者: 昼夜兼行


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15ー2 サッカーユニフォームイベントくらいしか思いつかなかった

2002年のサッカーワールドカップ。ドタバタ劇の始まりでした。

 まもなく、サッカーのワールドカップが日本で開催される。5月末に韓国のどこかで始まって、6月末に横浜で決勝戦。約1カ月の日程らしい。

 社長からワールドカップに便乗して何かやるように言われたけど、私は正直サッカーに詳しくないのよ! 困っちゃったなぁ……。


「えっ、店長もサッカー詳しくないんですか!?」

「社長からアオイさんと相談するように言われたものの、私もサッカーはからっきしで……ボーイの二人に聞いてみましょうか? 中野くーん、神林くーん」


 店長に呼ばれて、ボーイの二人がやってきた。


「えっ、サッカーですか? あまり詳しくないですね。さすがに、ベッ〇ムくらいはわかりますけど……」

「僕もそんなもんすね~」

「アオイさん、神林くんも、中野くんも、サッカーは詳しくないようです」

「あうぅぅ……」


 ウチの店、店長以下みんなサッカー知識なさすぎ。いろいろな意味で流行に乗り遅れてるじゃん。


「でも、アオイさんも流行りものとか、けっこう疎いですよね?」

「テレビ見てないっすもんね、アオイさん」

「私はねー、会社にコキ使われているから忙しいのよっ!」


 この時代の人、テレビ好き過ぎるよ。めっちゃテレビの話をするじゃん? テレビを見ない私は、流行遅れみたいなのよ。でもホントは、私のほうが時代の最先端なんだからね。まあ、最先端過ぎて通じないけど……。


 それにしても、いきなり暗礁に乗り上げた。私のサッカー知識はBL限定だ。一応、履修した程度で、がっつり読んでなかったのよ。私の周りの女子でサッカー好きな子なんていなかったからねぇ。


 しかし、まあ三人寄れば文殊の知恵。4人もいるんだから、知恵の泉よ。なんか思いつくでしょう、なんか……。


「ユニフォームでも着ようか?」

「ユニフォームか、そうだね。期間中は全員ユニフォームにしようか」


 ものすごく無難で、ありきたりな結果だった。

 まあ、下手に奇をてらってスベるよりはいいか。形から入るのは大事だもんね。


 ◆◇◆


 で、なんで私?

 ユニフォームの買い出しとか、こういうのって普通、店長とかボーイさんがするもんじゃないの?

 ウチの店、アオイちゃん使いが荒いよ。社員っていうのは、こんなにコキ使われるものなの? モームリ、モームリ、オージンジと唱えつつ、新宿駅周辺を駆けまわった。


 がんばったよ、私。なんとか目標の枚数を確保できた。なんか自分に、ご褒美を考えよう。そうだね、がんばった人にはハンバーグだって、師匠が言ってた。ハンバーグ……マッ〇でいいか、いや、せめてモ〇にしておこうか?


 控室のテーブルにユニフォームを並べる。並べて見ると壮観だ。カラフルでキレイ。見ているだけで楽しくなるよ。まあ……どのユニフォームが、どの国かわからないけどね。


「おう、いっぱいあるな……なんの衣装だ、アオイ?」

「これですか? サッカーのユニフォームです」


 絵里奈さんが出勤してきた。いつも早いね、絵里奈さんは。


「あれか、ワールドカップだから、着るのか? これ、どこの国だ?」

「どこですかね……、あ、書いてあるスウェーデンですね」

「日本はないのか?」

「売り切れてました」


 ♪お~れ~


 鼻歌というには大きな声。舞さんが、サッカー応援歌を口ずさみながらやってきた。相変わらずの巨乳タンクトップ。わいせつ物陳列罪で捕まると思う、いつか。


「おっ、ユニフォーム? 私はアルゼンチンな」

「舞さん、アルゼンチンがいいんですか?」

「モチのロンよ、男の股間にアルゼチン〇〇」


 今すぐ逮捕しよう。外交問題に発展する前に!


「葵ちゃん、私のサイズある?」


 美由ちゃんもやってきた。やはり売り上げ上位勢は出勤が早い。


「Lサイズがあるよ、美由ちゃん」

「これ、どこの国?」

「えーと……スペインだね。Lサイズはコレしかなかったのよ」

「まあ……いいかしら」


 美由ちゃんは普通に男性の身長だから、ユニフォームもLサイズ。一人だけ男性サイズだ。すまぬ、美由ちゃん。男の人が買うからね、品薄なのよ。許してほしいでござる。


 多少のトラブル(?)はあったものの、全員にユニフォームが行き渡った。

 ちなみに私はトルコになった。これも最後に残っていたからで、深い理由はないよ。


 女性陣がユニフォームを選んでいる間に、ボーイの二人がフロアに万国旗を飾り付けていた。これで、あとは店内の音楽をサッカーの曲にする感じ?


「スポーツバーっぽく見えますか?」

「なんか屋上のビアガーデンみたいだなぁ」


 絵里奈さんにダメ出しされた。

 たしかに、なんの店かわからない。ウチって、エロい店なのにね〜!


 さて、いよいよ開幕だ。サッカーなんて、なんぼのもんじゃいっ!

 とにかく、お客さんが来てくれることを祈っているよ。


 やってやるぅ、やってやるぞぉ!

次回から4話はワールドカップ期間中の話と、新店の話が並行して進みます。新店でトラブル発生。開店が遅れそうです。どうする、アオイ?



筆者からの、お願い


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