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令和のオタク女子大生が西暦2000年に転生したら借金少女だったので歌舞伎町で働きます  作者: 昼夜兼行


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13ー2 パパとママの合体中にガサ入れだ! えっ、ママは声優になりたいの?

ガサ入れだ!

 中野に来ている。仕事終わり、深夜で電車がないからタクっちゃった。

 めざすはママのアパート。なぜかって? たぶん、ここにパパがいるからよ。女の感よ、感!


 おんぼろアパート1階の角部屋。

 耳をすませば、声が聞こえる。もちろんアッハ〜ンな声だ。

 

 ドアノブに手をかける。いちおう合鍵は持っているんだけど、要らなかった。ママの防犯意識の低さは相変わらずだ。

 音を立てないように、こっそりドアを開けた。アッハ〜ンがボリュームアップする。まさに男女の行為が進行中だ。


「ゆ、ゆい、唯依……」

「しんちゃん、イクぅぅぅーイッちゃうぅぅ~」


 両親のセックスを見学。パパとママ。どっちとも私、肉体関係があったけど、二人が合体しているのを見るのは複雑な気持ち。ある意味Wネトラレ? いや、違う。「パパとママ」なのよ? 何もなければ結婚するじゃん。あるべき姿を、ややこしくしたの誰? 私じゃん! 結論、わるいのは私。


「オホッ……オッ、オホォ〜ッ!  ブホォッ!!」


 う〜ん……それにしても、ママのイキ方が下品だ。私に遺伝してないよね? 今度、美由ちゃんに確認してみよう。変なところだけママに似ちゃうからなぁ…….。


 さて、さて、さて……発射オーライでパパは賢者モード。ママはイキ疲れでひっくり返っている。チャ〜ンス。こっちの要件にかかるとしよう。


「こんばんは」

 

 新日参戦時の国際軍団並の礼儀正しさで、キッチンの陰から6畳間にリングイン。ついでに蛍光灯のヒモを引いてスイッチを引いた。テレビを見るときは部屋を明るくしましょう。テレビじゃなくて、パパとママの合体ライブだけどね。


「葵ちゃん?」

「……葵?」


 慌てて合体を解除するパパとママ。いや、今さら別にいいじゃん。


「いや、いや、いや……お楽しみの最中に邪魔するつもりはなかったのよ。失礼は詫びるね」


 うん? なんか昔、こんなことを言われた気がする。デジャヴかな?


「二人には一応、メールを送ったんだよ」

「えっ、俺に?」

「えっ、来てたっけ?」

「返事がないから、どうせ二人でイチャコラしていると思って来たら、大正解よ」


 パパとママが顔を見合わせ……照れるのかいっ! なに、この夫婦。全裸のままベッドの上で正座している。なんのつもり? 少しは隠そう。


 う〜ん正直、目のやり場に困る。

 ママは……どうでもいいけど、パパが全裸なのよ。

 筋肉質で無駄な肉のない裸体。少し汗ばんでセクシーすぎる。放出したばかりで元気を失っているとはいえ……大きいです。すごく大きいです。マジで大きいです。


 このままでは、理性を失ってしまう。いかん、いかん、いかん! 正気のうちに要件を済ませて退散しよう。 


「真治さん、ご就職おめでとうございます」

「あ……、ありがとう」

「これは、ささやかなお祝いのプレゼントね」

「高そうなワイン! いいの?」

「お祝いだからね~」

 

 こんなこともあろうかと……来る前に店から一本もらってきておいたのよ。美由ちゃんが生誕祭で飲ませまくっていたウン万円のボトル。仕入れは4000円だって、神林くんが言ってた。すがすがしいくらいのボッたくりだぜ!


「真治さんは、なんでBAKIAに就職したんですか?」

「それは教授の推薦だよ。俺たち研究室詰めは、推薦で決まることがほとんどなんだ」


 う〜ん……そういえば聞いたことあるなぁ。理工の研究室だと就職は推薦だって。そこはバキさんの話とも矛盾しない。私は教授と面識もないし、そっちのセンで歴史を変えた可能性は低いかな?

 となると……私がバキさんと関わった影響で、バキさんの会社のほうが変わった? そっちのほうが可能性が高そう。


「そうそう、真治さん。BAKIAの社長が、よろしくって。会社的にも初の院卒だから期待しているって言ってましたよ」

「えっ……。社長を知っているの?」

「うん、私のお客さん。今、ウチの会社のホームページとか、モバイル通販をお願いしているの。あっ、ウチの会社の担当は野本くんがいるから、真治さんが入社しても担当にはならないと思うけどね」

「葵ちゃん、そんな仕事もしているんだ……」


 パパは少し驚いた顔をした。今この瞬間、全裸でいることに動じていないのに、この反応は少し意外だ。というか、服を着よう。せめて隠そう、おちん棒!


「じゃあ私は帰るから、続きを楽しんでね」


 確認もしたし撤収だ。これ以上いたら、精神的にタマらない。


「あ、葵、待って!」


 正座をしてたママがベッドから飛び降りた。壁にかけてあるカバンの中からチラシを取り出す。

 

「これ、見に来て……」


 チケットとチラシを渡された。

 なになに……「〇〇アニメーション学院 声優科卒業公演2002」。2月末の金曜日。場所は新宿。けっこういい劇場じゃん。


「卒業公演?」

「アタシ、卒業だから」


 あ、そうだった、ママは専門学校生だから2年で卒業だったんだ!

 あれ、あれれ……じゃあ、就職は? 仕事は?


「マ……唯依、仕事は決まったの?」

「えっ、何を言ってるのよ葵、この卒業公演がオーディションなの。ここで事務所やレコード会社がスカウトに来るのよ!」

「オーディションって、声優の?」

「あきれた……。当たり前じゃない! 葵だって声優をめざしていたからわかるでしょう!?」



「な……なんだってー!?」



 なんか、知らない設定が出てきたよ。私が葵ちゃんになって1年と7カ月。そんな要素あった? ただのヤンキー娘じゃなかったよ、葵ちゃん。

筆者からの、お願い


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