1-3 えっ、ママってバイセクシャル!? 私は母の恋人(女)だった!
中野駅南口。
マ〇イの裏あたりは狭い路地が入り組んでいて、本当に道に迷います。
新宿から黄色い電車で中野駅へ。
なんか駅前にマ〇イの本店がある。私が生まれる前に建て替えちゃったから実際に見るのは初めて。噂どおり本店とは思えないショボさ。私は好きだけど。
その〇ルイの隙間を抜けて裏通りを進む。ごちゃごちゃした道を何度か曲がった先にママの住むアパートがあった。初見じゃ絶対にたどり着けない。マジ、ダンジョン!
東京のスグ隣、大都会サイタマ育ちの私でさえ迷う道。カントリーガールの葵ちゃんには荷が重い。
ママと葵ちゃんが新宿アルタで待ち合わせたのは、ある意味で正解。その新宿で葵ちゃんが事故に遭ったのは不幸な偶然としかいえない。
でも、ママとしては責任を感じてるんだろうなぁ……。
「ここが、アタシのアパートよ」
思わず「古っ!」と声が出た。
かなり古い。控えめに言ってオンボロだ。いわゆる木造モルタル2階建て。昭和の遺産で間違いない。仙台のおじいちゃん、ママにもう少しいい部屋を借りてあげてください。
ママの部屋は1階、しかも角部屋。カギも開けずに、そのままスッとドアを開ける。
防犯的にどうかと思うぞ、ママ。
「ちょっと散らかっているけど、入って」
中に入ると、2畳くらいのキッチンと6畳間。一応、バス&トイレ付きだった。カーペット敷の6畳間にはベッドが一台。ちゃぶ台みたいなテーブルがあるけど、脱ぎ散らかした服に埋もれている。
「ちょっと」で済むレベルじゃないよね? ママってズボラ系だったんだ……。
「えーと、荷物はそのへんに置いて、とりあえず座ってよ」
ベッドに腰掛けたママが手招きしている。「横に座れ」ということか。でも、ベッドの上も散らかってるんで、座りたくありませーん!
しかも、その散らかっているモノって色とりどりの物体。なめらかな棒状の形だ。
これって、大人のアレ? アレですよね!? 実物を初めて見たよー。できれば見たくなかった、一生!
まあ、私はピュアなハートの恋に恋する乙女だけど、18歳。2000年の今ならともかく、令和では成人している大人よ、大人。アレを使う個人の自由は尊重するね。
でも、ちょっと多すぎるでしょ、数? 1、2、3……何本あるの? コレクターなの、ママ?
とりあえず、モノが少ない場所を選んで腰かけたよ、私。うん。思い切った。座った瞬間、ススっとママがにじり寄ってくる。距離が近い、そして圧が強い!
「あ、あ……えーと」
「葵は本当にアタシのこと覚えていないの?」
「……覚えていないのです」
そりゃ「あなたの娘です。転生しました」なんて言えるワケない。言っても信じてもらえない。というか、この時代の人に転生って伝わる? 転生モノあったっけ?
なんか……、ママは黙って下を向いている。
気まずい。こういう時どうする? 気の利いたアメリカンジョークとか言っとく? アメリカンジョークはいらないって? 教えてエロい人、プリーズ!
「じゃあ、教えてあげる」
心の声が届いた? ママは私の手を握った。しっかり両手で包み込む。握手会の地下アイドルだよ。じっと私の目を見つめるママ。瞳が潤んでいる……。そして、おもむろにママの顔が近づいてきた。
チュッ……。
唇が重なる。
(キ……キスぅ!?)
フニュっとした柔らかい感触が伝わってきた。
ちょちょちょ、ちょっとー! ママ、ナニしてくれてるの!
あ、でも、これはフレンド的なキス? ほら昔、スケート大臣がフィギュアの王子様にキスしてたし……って、あ、それ大臣をクビになった案件。進退窮まったわ、私。
「アタシのこと好き? アタシは大好き。葵のこと宇宙でいちばん大好き」
告白キターって、完全にガールズラブジェネレーション!
なんか薄っすらそんな気はしてたのよ! いくら友達だったからって写真を仏壇に置いておく? しかも自分の娘に友達の名前をつけちゃうんだよ? 恋人だったとわかって納得、ガッテン、ガッテンよ。
だが、ちょっと待ってほしい! 恋人ってことは、アレですか、身体の関係もあるってことですか? これでも私はピュアなハートの恋に恋する乙女。さっきのキスがファーストキスよ! なんでママンが相手なの!?
そりゃママは私が赤ちゃんのころ、さんざんチュッチュッしてたろうけど、それはノーカン。あれ、結局ママがファーストキスだからOK……なワケないじゃん!
「ゆ、ゆい……さん?」
「唯依でいいわよ、葵。ねえ、葵……セックスしよ!」
「えっ……?」
聞き返す間もなく、私はベッドに押し倒された。
ストップ、ストップ、ストーップ! ちょっとママ、実の娘とヤッちゃうの……って、あ、この身体は葵ちゃん。娘じゃないからセーフ……って、ならんわい!
これでも私はピュアな(以下略)。身体が別人だからって割り切れないってー!
筆者からの、お願い
みなさんのご意見、ご感想、いいね、評価、ブックマークなどが力になります。
続きを書くためにも、どうか評価をよろしくお願いします。




