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4-3 超絶美少女・美由ちゃん現る!

ついにメインヒロイン登場です。

 運命の出会いは突然訪れた。


 『SEXY CLUB ZUNDA』の開店から1週間。追加の女性キャストたちが入店してきた。なんで開店に間に合わなかった? というか内装ギリギリ、キャスト足りない。見切り発車にもホドがある。大丈夫なん、この店?


 新店の先行きに不安を感じつつ出勤したら、いきなり店長につかまった。まさか、聞こえてた? 心の声ってダダ漏れしてるの? 怒らないでね店長さん。


「アオイちゃん、ちょっと相談なんだけどさ、新人の女の子の教育をひとり、受け持ってもらいたいんだ。仙台組の手が足りなくてさ」

「あ、いいっすよ〜。私も新人に毛が生えたようなもんですけど、私でよかったら引き受けます」

「助かったよ。お~い、ミユちゃん、ちょっと、ミユちゃん呼んできて!」


 あ、そっか……。新人さんが入店するのと入れ替わりで、本店から来ていた応援部隊が帰仙するんだった。残ってくれたのは3人だったかな? そりゃ、教育係も足りないわ、仕方ない。


 はあ〜、どんな新人を教育させられるのかね……なんて思っていたら、来たよっ!


(な、な、な、なんだ、この美少女はーっ!?)


 姿を現したのは、亜麻色の髪の乙女! マジで芸能人かと思える美少女だった。

 スラっとした長身! 令和に残してきた私の本体も身長170㎝だけど、それより高い。

 何よりもスタイルがいい。バストもCカップくらいあるし、ヒップラインも柔らかい。「ほぼ男」と呼ばれた私と違って、全身から女らしさが滲みでている。

 Vネックのカットソーにスリムなジーンズ。シンプルなファッションなのに、美しい! 私も服はシンプルなのに、わあ、なにこの差! 世の中、不公平だ〜。 


簫美由(しょう みゆ)です。お店での名前は、カタカナで『ミユ』になります」

 黒目がちで大きな瞳が、まっすぐに私を見つめている。すっと通った鼻筋の先にある、柔らかそうな薄い唇が、緊張からか僅かに震えていた。


 ズキューン! 射貫かれた……、ハートを射貫かれた! 


「じゃあ、あとは頼んだよ、アオイちゃん」

「了解です!」


 そそくさと店長は去っていく。ベテランが抜けて、代わりが新人ばかり。そりゃあ、店長も大変よ。丸投げしてきた新人教育。許してやろう、それくらい。



「というわけで、教育担当になりました葵です。この店ではカタカナで『アオイ』。よろしくね、ミユちゃん」

「よろしくお願い申し上げます」


「ミユちゃんって、まったく業界は未経験なの? それによって教え方も変わってくると思うんで。ほかに仕事をやってたら教えてもらえるかな?」

「一応、半年くらいキャバクラにいたんだけど……」

「えっ、私まだ4カ月くらいなんで、私より長いじゃん!」

「あ、でも、普通のキャバクラだから、こういうエッチな店は経験がなくて……」


 うつむく美由ちゃん。不安げな表情がグッときちゃう。ちょっと、落ち着け! 不安にさせてどうする。私は優しい先輩だ。頼りになるバイトリーダーだ。SNSに投稿&炎上……って、炎上させてどうするっ!? まだSNSなんてないぞ、たぶん。



「この店も基本の接客はキャバクラだから、前のお店の経験が活かせるよ。そこは不安に思う必要ないよ。面接で、どこまで内容を聞きました?」


「ダウンタイム制で、おさわりは上半身。キスなし。あとは決まった形がなくて、キャストの裁量? そういう話でした」


 そっか……ダウンタイムの内容、説明しにくいもんなぁ。う〜ん……。とりあえず、百聞は一見に如かずかな? 


「じゃあ、実演してみよっか?」

 というわけで実地研修やりまーす!

 店の端っこ、12番テーブル。私も美由ちゃんもドレスに着替えて集合よ。



「まず私が接客するから、お客さん役をやって。美由ちゃん、そこの席。座ってちょうだい」


 クラブチェアに座った美由ちゃん。私は隣の席、ちょこんと浅く座る。斜め45度だ。まあ、このあたりはキャバクラ経験者なら説明不要。重要なのはダウンタイムだと思う。


「普通のキャバクラ接客は省略するよ。ピ・ポ・パ・ポって音がなったらダウンタイムの合図。照明が暗くなってユーロビートが流れるので、そこからスタート。ドレスの肩ひもをはずして……」


 ボロン……っと音がする妄想をしながら、静かに音もなくBカップを出した。


「わっ、胸! 出しちゃうんですか!?」

 目を丸くする美由ちゃん。大きな目が、もっと大きくなっちゃった。かわいい! 


「出すよ。出さない人もいるけど、お客さんに脱がされたりするからね。だったら最初から、自分で脱いじゃったほうが面倒くさくないし、楽よ」

「あの……、恥ずかしくは、ないんですか?」

「慣れた。ミユちゃんも、2、3日もやれば、気にならなくなるよ」

「慣れるのかなぁ……。私、あまり大きくないから、恥ずかしい」


 待て待て待て〜ぃ! どの口が言うとるーっ! おどりゃ、ワシよりチチでかいやろがーっ! このチチ見てみぃ、すがすがしいくらいのBカップやっ!


 コホン……すみません、取り乱しました。

 まあ、そんなこんなで、一通りの説明はできたと思う。


「あとは、私のパターンを見せとくね! ピ・ポ・パ・ポ……で、ミュージックスタート! はい、ミユちゃん立って!」


 美由ちゃんの手をとって立ち上がらせる。戸惑い気味の美由ちゃんをハグ。腰でリズムをとりながら、軽くボディをこすりつける。なんか、やわらかい! 美由ちゃんの下チチあたりに私のBカップが当たる。ヒャッハ~、テンション↑アゲ↑アゲ~YO!

 背が高い美由ちゃん。男のお客さんと変わらない。目の前に唇。メイク前のヌーディ感。キスしたくなっちゃうね。

 

♪ないとんふぁいあ~


 さあ、ダンスの時間だ! 6・3・3で12年、ダンスの授業は得意科目。誰が呼んだか、鳩ケ谷のダンスマスターAOI(エー・オー・アイー)、キラーン☆  


♪うえかとぅざぶろくのーうえかとぅざふぇまでぃこらー  


 この1週間で私が編み出した、セクシーダンスダンスレボリューション! 後ろから前から全身を、まさぐるように、密着したり、離れたり、熱い身体をビートに乗せる……。


「はゎ……はわわ……アオイさん、あ、ちょ、あ……」


 おっと……美由ちゃんには刺激が強すぎたみたい。ちょっと本気を出しすぎちゃった。顔が真っ赤。美由ちゃん、ウブなのね……かわいい。萌える。推せる。ペロペロしたい……って、お巡りさんコイツです!


「まあ、私はこんな感じかな?」

「あ、はい……はぁ……、ちょっと私には刺激が強くて……」

「最初からハードにする必要はないよ。自分にあったやり方を、おいおい見つけていけばいいんじゃない? あんまり難しく考えないでね」

 

 そう言ってはみたものの、私は美由ちゃんが心配になった。彼女はエロ向きじゃない。何か事情があるんだろうけど、本来はセクシーパブに来るような子じゃないよね?


(やっていけるのかな……美由ちゃん?)

筆者からの、お願い


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