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令和のオタク女子大生が西暦2000年に転生したら借金少女だったので歌舞伎町で働きます  作者: 昼夜兼行


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3-1 若いころのパパが尊すぎる! ホレてまうやろ~

作中に登場する喫茶店は、高田馬場駅前に実在しました。よくドラマの撮影で使われていたので、写真を見れば「ああ、あそこか!」とわかる店です。

私も何度か足を運びました。2024年に閉店ということで、寂しいですね。

 9月に入ってすぐのこと。私は高田馬場に来ていた。

 高田馬場。令和の私が通っていた大学最寄りJR駅。勝手知ったる街なわけよ。ホラ、駅前のBIG BOXも……って、雰囲気違うじゃん。建て直したのかな? でも、ちょっと裏側は同じ感じ。ホッとしたよ。


  ゆっくり街ブラしたいけど、予定がある。なんか、ママが紹介したい人がいるんだとさ。駅前の喫茶店で待ち合わせだよ。

 駅前の古いビルの2階、昭和から続く老舗の喫茶店。昔パパに連れてきてもらったことがある。パパの学生時代の行きつけだって。私も大学に入ったら通うつもりだったけど、もう閉店した後だったんだよね、残念。


 あっ、そうだ、パパと一緒に来た時に食べた「スパゲッティーロマン」にしよっ! ふっふっふ……今の私には850円のスパゲティを注文できる財力があるのだ。いつまでも激安カレーではないのだよ、チミぃ~。

 注文したスパゲティをウエイトレスさんが運んできた。ナポリタンの上に生卵が乗っている。子供のころ、めっちゃテンション上がったなぁ、懐かしい。


「おっ、スパゲッティーロマン! 俺も好きなんだ、これ」

「えっ……」

 

 スパゲティから視線を上げる。

 この声は、この声は……やっぱり、やっぱり、パパ? パパだっ!

 若い、カッコいい、尊い! 長身&細マッチョ! マッシュ気味の黒髪に、涼しげで知的な目元。ユ〇クロをスタイリッシュに着こなすセンス。超絶イケメンなんて言葉じゃ足りない。天使ですか、神ですか、仏様ですか!? 私が成仏しちゃいそう! 


(ハァ、ハァ、ハァ……ひッ、ひゥ、ひ、ひッ……ン、ン、ンンーッ......! )

 ああっ、尊い……尊すぎる……!  これ以上は萌え死にしちゃうっ!


「あ、真治くん、この子が葵。アタシのルームメイトね」

「そんな気がしたんだ。小野寺さんの話していた通り、可愛い子だね。俺は大工原真治。よろしくね、葵ちゃん」

「あ……はい、よろしくお願いします!」


 助かった〜。ママがいなきゃ危なかったよ。ナイスセービング! 

 まあ、考えてみれば可能性はあったのだ。この喫茶店はパパの行きつけ。ここで待ち合わせをする男性。ママが連れてくる相手。逆にパパじゃないほうが不自然でしょ?


 4人掛けのボックスシート。目の前に若き日のパパ・真治が座る。パパの隣にはママが座った。このまま歳をとれば令和の時代で見慣れた私んちの食卓だ。


「真治くんは何を頼む?」

「スパゲッティーロマンのセットにするよ。葵ちゃんが食べているのをみたら、食べたくなっちゃったよ」


 食べたくなっちゃった(意味深)。いただきました。その言葉だけで、ご飯三杯はイケそう。

 あとで自家発電しておくよ。


「真治くんは理工学部の大学院生なの。葵の記憶喪失のことで、彼にアドバイスをもらったの」

「俺の研究テーマは人工知能でね、それで人間の記憶の仕組みを研究しているんだ。だから葵ちゃんの話を聞いて、何かの力になれるかもって。まあ、半分は自分の好奇心なんだけどね」


 なるほど、そういうことか。そういえばパパ言ってたなぁ、専攻はAIだったって。記憶喪失の少女なんて研究対象として美味しすぎるもんね。まあ、いいでしょ、パパだもん!


「私でよかったら、存分に研究してくださってかまいません。お好きなだけ、どうぞ」

「いいの?」

「どうぞ、どうぞ……」

「ね、アタシが言った通りでしょ、葵なら絶対OKだって」


 なんかママがほほ笑んでいる。これは意味深スマイルだ。前にママがこの笑顔を見せた時はロシアのウクライナ侵攻が始まった……って、違う、違う、そうじゃない! なんかエロいことを想像している時の顔だ。気を付けなきゃ!


 でも、これでパパと合法的に二人で会う口実ができた。ヨシ!


 パパと連絡先を交換。私が携帯の入力遅いんで、パパに操作してもらったよ。フリック入力と音声操作になれた私には、この時代の携帯操作はムズいのねん。


「すご~い、真治さん! めっちゃ操作が早いですね」

「機械には強いほうなんだ。葵ちゃんにホメられるとテレちゃうね」


 照れているパパ、可愛い。萌える。推せる。濡れる。

 ひとつ変なの混ぜてない?


「じゃあ真治くんを無事、葵に引き合わせたし、アタシは先に失礼するね」

「えっ、帰っちゃうの、唯依?」

「これから『バイト』なの……」

 ひょいっと、席を立ったママ。「応援するわよ、葵。うまくやってね」と私に耳打ち。ささやき女将だね〜。


「じゃあ、お先に〜。アタシのぶんは葵のお・ご・り!」 


 軽く手を振ってママは店を出て行った。ママってバイトしてたっけ、してなかったハズ。私とパパを二人だけにしようって、気づかい? 待て……これは孔明の罠だ!? 


筆者からの、お願い


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