能力検証、閑話
「ミリー、俺が悪かった」
《姉御、すみませんでした》
<わかれば良い>
ミリーがやれやれという感じで言ってくる。
いつもの海岸で訓練をした後に、ハルの能力検証をしていたのだが、今現在、俺とハルはうちの魔王少女ミリーに土下座している。
俺たちのミリーへ犯した罪状は、覗きの現行犯だ。
因みに、ミリーやハルは普通の人間には見えないので、端からしたら夜の海岸で俺一人が土下座しているようにしか見えないだろう。
変な目で見られてもしょうがない奇行だ。
周りに誰もいなくて良かったと心から思う。
もうすでに刑は執行されており、イマジンハンドlevelMAXによる激痛を二人で十分に堪能させられた後だった。
(まったく、ハルのせいでとんでもないめにあった)
《でも、姉御のチラリ最高だったでしょ?》
…………。
それについては否定しないでおく。
ミリーの白い肌に水色の上品で清楚な下着は、とても似合っていた。
あのアングルも確かに最高……!
(……って、ほら、お前がそんなことを言うから、ミリーの俺たちを見る目がまたキツくなったじゃないか!)
魔王少女とは言っても、見た目が十代前半の少女に見えるだけで、別に性別もないしいいじゃないかと思わなくもない。
だが、どうやら宙に浮いているミリーの下からゴシックドレスの下着を覗いていた俺とハルの顔が相当なレベルで気持ち悪かったようだ。
このまま激痛で殺す気なんじゃないかと思うくらい、えらくご立腹だった。
確かに銭湯とかで、たとえ同姓であっても局部をエロい目で見られるなら不快かもしれない。
俺だってそんなのは嫌だ。
しかし、ミリーは意外と下着とゴシックドレスの組み合わせは気に入っているみたいで、ドレスメイクでいくらでも変更できるはずなのに他の服に着替えなかった。
「確かに、可愛いもんな」
<なっ、可愛いとは俺様に対して生意気だぞ!>
そう言ってはいるものの、ミリーは案外喜んでいるのかもしれない。
表情に動揺が見てとれる。
ミリーのさらさらの長い金髪に紅い瞳という人外の美しさに、白いゴシックドレスは本当によく似合っている。
「だって、本当のことだろ?」
<…………>
《兄貴、意外とやりますね》
何がだ?
ハルが何か言ってくるが意味不明だ。
さて、遊んでばかりないで、そろそろハルの能力検証の続きに戻るとするか。




