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俺と魔王と勇者と  作者: 逆さメガネ
現代生活編
13/78

俺と魔王少女と下僕勇者

 勇者との戦いから数日が経っていた。

 今日はバイトは休み。

 俺は、築60年以上の古いながらも落ち着く我が家、ツヅレ荘の自室にいた。

 四畳半の比較的整頓された部屋では、今日もいつもの日常が展開されていた。



《ミリーの姉御、アニメの録画予約1週間分完了です》

<うむ、ご苦労>

「……どうして、こうなったんだかな」



 俺は、目の前の光景にため息をつく。

 うちの魔王少女ミリーの手足となって、深夜アニメの録画予約までこなしているのは、見た目が十歳くらいのダークブラウンの髪とブラウンの瞳の少年だ。



「なあ、ミリー、何で勇者がうちにいて、お前の下僕みたいになっているんだ?」

《そりゃ、ないっすよ、兄貴。それにそんな他人行儀に勇者だなんて呼ばずに、気軽にハルバートって呼んでください》



 この人懐っこい笑顔を俺に向ける少年は、戦斧のハルバートに宿った意思が形を成した精神体で、本物の勇者だ。

 見た目もある程度自由であるようで、捕まえた際はただの青く光る球体だったが、今は便宜上少年のような姿をとっている。

 武器にとって、10年が人間での1歳に相当するようで、コイツは誕生して百年チョイという話だ。

 人間形態でのコイツもミリーと一緒で普通の人間には見えないが、自身の魔力濃度を上げることで、ごく短い間であれば物質にも干渉できる。

 もちろん、ミリーもできるが、ミリーの場合は面倒くさがって機械操作は苦手としている。

 よって、コイツはミリーの手足となって録画予約などで働いていた。


 俺は、下僕と成り下がった勇者を眺める。

 ここ数日、コイツからは色々情報を聞き出していた。

 元は普通の武器だったが、長い魔物との戦いを経て勇者となった武器は、自分で使い手を見つけてさらに高みを目指し、魔物を倒した分だけ強くなれるらしい。

 もちろん、魔王を倒したらポイントは高い。

 わざわざ異世界まで飛ばされたミリーを追ってきたのも少しは納得だ。

 使い手も、普通の武器より高性能の勇者となった武器を使えば自然と戦果も上がるし、お互いギブ&テイクということらしい。

 因みに、性格は今まで手にした持ち主たちに影響を受けるようで、美樹ちゃんにしていたような行為もそれを参考にしたとか……。

 確かに、偏見かもしれないが、俺は戦いの時絶対に厳つくてキモいおっさんを想像していた。


 と、まあ長くなったが、ミリーたちのいた異世界の勇者とはそういうものらしく、それなりの数の勇者がいるようだ。

 それにしても、コイツ……ハルバートってことは、呼び名はハルでいいか。



「ハル……掌を返しすぎじゃないのか?」

《そりゃ、姉御と兄貴の教育の賜物です》

「成る程」



 俺は、ミリーと俺が面白がってやったここ数日のハルへの拷問にも近い教育を思い出す。

 俺も不注意から数発食らったが、あの威力はえげつなかった。

 性格くらい矯正されるだろう。

 因みに、ハルの本体である、戦斧。

 調べたら、此方の世界でも中世ヨーロッパあたりで使われていたものに同じハルバートってものがあった。

 今、それはうちの押し入れにある。

 魂のほうのハルは、そのままでは消滅してしまうらしく、ミリーの魔力によって俺の体に強制的に縛られている。



 1つの体に、元々の持ち主の俺、魔王少女ミリー、下僕勇者ハル、3つの魂が共同生活することになった。








ようやく、勇者のたち位置をどうするかってことで、こんな感じにしてみました。

あまりにも長いと、乱文に誤字脱字でさらに読みにくいと思うので、なるべく短く纏めていきたい!……あくまでも希望。



お気に入りで登録してくれたかた、ありがとうございます。


少しずつでも投稿してくので、お付き合い頂けましたら嬉しいです。

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