おバカさん
ミソノさんは、驚いた後にまたわたしを睨んだ。
そして、
「ふざけんな」
と、またお怒りだ。
だからわたしは、言ってやったの。
実は………って。
「えっ⁉︎そうなの?へぇ。わかった。いいよ」
と、ミソノさんはわたしとの付き合いを承諾した。
蓮くんは、なんだなんだ?という顔をして、こちらをポカンとみていた。
蓮くんのおとぼけ顔、なかなかいいですね。
それは昨日蓮くんが、わたしに嘘告したあとに求めていた表情だったのかもしれませんね。
クスッと思わず笑ってしまいました。
面白いです、蓮くん。
「さあ、行きましょう。ミソノさん」
わたしは、ミソノさんの手を握り、仲良く着席した。
今までは、席が近くても全く別の次元だったわたしたち。
でも、今は違う。
あぁ、昨日とは全く別世界だわ。
もっと早くにカーテンをあけていたら、こんなにも楽しい世界がみえていたことでしょう。
しかし蓮くんがカーテンをオープンしてくださらなかったら、わたしの心は…いまだにお留守だったことでしょう。
クルッと蓮くんのほうをむいて、にっこり微笑んだ。
蓮くんは、驚いた顔をした後に、気まずそうに目をそらした。
休み時間、蓮くんがわたしを廊下に誘ってきた。
「ちょっといい?」
「えー?また告白かなぁ?」
「いいから来てよ」
わたしのすぐそばに、ミソノさんが座っていたので、蓮くんは焦っている様子だった。
早くミソノさんからの視線を逃れたかったのだろう。
舌打ちしているミソノさんから逃げるように、わたしを連れて廊下にでる蓮くん。
まさか、このわたしが蓮くんにガチで誘われる日が来るなんてね。
ふと、視線がどこからともなく感じてきたのでみてみると、理生がこちらをみていた。
理生?
理生は、わたしと目が合うと同時に、パッと目を背けてしまった。
廊下で休み時間にだれかとお話しをするなんて、青春だなぁ。
「蓮くん、ありがとうね」
⁉︎
蓮くんは、わたしからのいきなりのありがとうという言葉に、それはそれは驚いていた。
「ありがとうって…なに?」
「ありがとうは、感謝の言葉だよ?」
「おまえさ、オレのことバカにしてるだろ」
「うん」
「はあ?おまえ、いい加減にしろよ?」
「ねえ、蓮くん。わたしたちって今、付き合ってるの?」
…
「それは…」
「それは?」
「わかんねーよ‼︎バーカ‼︎」
蓮くんは、教室に入って入ってしまった。
へぇ、わからないんだね?
おバカさんだよね。
どうやら蓮くんは、ハヤトチリのおバカさんなようです。
放課後、わたしはミソノさんと下校いたしました。
女子と下校なんて、はじめてです。
新鮮です。
そして楽しいです。
しかしですね、彼氏を奪った挙句に、二股していた先輩もわたしのせいで逃してしまったミソノさんが、なぜ?
いったいなぜ、そんな女と一緒にいるのかって?
それは、メリットがあるかないかなのです。
ミソノさんは、ご自分の意思でわたしといるかいないかを判断いたしたまでです。
なので、わたしとミソノさんは、放課後にとても楽しくワイワイお買い物したり、買い食いしたり、堪能した。
そして、夜。
またまたわたしは、大忙し。
だって、イメチェンはこれからが本番なの。
たくさん遊んで、笑って脳に元気を与えたら、こんどはカラダにも元気をあげなくっちゃ。
まず、白湯!
これは、とにかく大事。
朝も飲んだけど、夜も飲む。
なんなら、さっきミソノさんとおそろで保温水筒を購入したから、明日からは昼も白湯が飲めるの。
そうそう、わたしはこれからミソノさんを、ミソノンって呼ぶことになってね、ミソノンはミクるんって呼んでくれることになったんだ。
ミソノンはネイルが得意で、マツエクも上手なの。だから、しっかりマツエクの仕方も教わって、いいアイテムをゲットできたわ。
おしゃれがこんなに楽しいなんて、ほんとにもっと早くからおしゃれしておけばよかったな。
さて、後悔しても仕方ないから、次のステップへと参りますよ!
前髪カーテンをあけたら、今度は換気しなきゃね。
心の窓もあけていこうかな?
それは、まだ早い?
うーん、とりあえず長風呂して、パックをしたら、考えよっと。
続く。




