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明後日は死ぬ。  作者: 彼方夢
第三章 死刑台のメロディー

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34/39

紐解かれつつある事件。

 藩屋では丁場賭博が執り行われていた。

 総務省の面々が日本酒のお猪口片手に盛り上がっている。

「あの爺さん。しっかり書いてくれましたよ。あの、なんだっけ、くだらねえ本」

「おいおい、頼んでおいてそりゃあ無いでしょう。まぁかく言っても、あの人は“終わった作家”なんでね」

 賭博場で笑い声が響く。

 舞子は優雅に踊りながら扇子が舞う。

「あのテログループの所在、どうしますか?」

「なんだっけ? ナチュラルの残党だっけ? こちらの足がつかないようにバラシとかないと」

「その手筈で進めさせていただきます」

 すると総務省事務次官の和田峰は舞子からの手尺に応じる。

 事務次官とは役人の中でのトップである。そのため、この丁場賭博でも最高級の舞子が付いているのだ。

「お役人さんは凄いわ。なんでも決められるんでしょ」

「そうだな」

「……あとで遊女をお付けになられますか?」

「そうしてくれ。俺は賭け事よりもそっちのほうが性に合うよ」



「おかっしいわね」

「どうかしたんですか?」

 麗美と後輩の北岡が刑事課で残業をしていた。

「引っ張ってきた半グレ崩れが、よく分からない供述をしているのよ」

「どんな?」

「俺は運んでいない。俺は運んでいないという言葉の一点張り。尿検査をしたけれども陰性だった。なにか精神疾患が……」

「……その半グレ崩れ、過去にどんなグループに?」

「ナチュラルなのよ」

「運んでいない……なにかの薬とか?」

「分からない。でもね、一応こいつの移動歴を調べたの。直近一か月の」

「それで?」

「中部地方にいたのよ」

「……偶然ですかね?」

「そう信じたいんだけど……なにかきな臭いのよ」

「俺、課長に伺い立てず独自に動いてみます」

「ありがとう。恩に着るわ」



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