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明後日は死ぬ。  作者: 彼方夢
第二章 ラブホテル階層事件

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地獄の日々

 新聞の記事に『快楽殺人犯逮捕』とあった。なるほど、言い得て妙だ。

 だが、フロアの五階の一室での犯行、との記事に疑問を抱く。

 初め、三階での刺殺。そこから短期間で五階での殺人。十人以上を一か月もたたず殺せるのか? 

 まぁいいか。もう犯人は捕まった。なにも気にする必要はない。

 コーヒーを飲み干し、俺は家を出る。


 

 パパ活は簡単に金を稼げると思ったら大間違い。JKという黄金の三年間に身体を売り、常時ピルを飲んでいるせいで体調は優れないし。それでも子供が出来るほうが面倒なので我慢だ。くさいおっさんや、たまに当たりのイケオジとしているときにしか感じられないこともある。友達も言っていた。「セックスしているときしか誰も私を愛してくれない」とね。

 私の家庭環境も最悪だった。床には注射器が転がり、よく分からない粉末の粉のパッケージが大量にあった。お母さんに聞くと「アイスクリームだよ」なんて言っていた。どういうことなのか当時五歳の私には分からなかった。

 中学のとき帰宅したら母親がいなくても、その彼氏のホストはいた。よくそいつがセックスを求めてきた。断ったら殴ってきた。最後は手に一万円を握り締めさせられて腰を振られた。そのとき理解した。私の価値って一万円なんだ、って。

 母親の経営しているスナックが運よく繁盛出来て高校に入学できたけど、コロナが微笑みながらやって来た。

 経営難に陥った母親がいつも言う言葉は、「お前も金稼いで来い」で、たしかにその通りだと思ったのでコンビニで連日アルバイトを行った。だが、それでも授業料まで首が回らず、友達が言っていたパパ活というのをやってみることにした。

 ラブホに行っておじさんのをしゃぶったり中に入れさせてあげるだけで三万円。

 けれど、この仕事をするたびに心の中で何かが擦り減る音がするのだ。


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