追 章 2- 4/11 高校一年生・初夏
3
一台の車が、高校生達の前に止まった。
「! あっ、危ない!」
「おいっ、危ないだろ!」
かなりきわどいタイミングで車が止まったので、三人は公園に押し戻された。
この道は、片側一車線で、歩道も白線が一本引かれているだけ。
気をつけていないと車と接触してしまうかもしれなかった。
そんな道で、その車は白線を踏み跨ぐように止まったのだ。
まるで、三人を公園から出すまいとでもするかのように。
そして、その車から、二人の男が降りてきた。
「「危ないだろ! ここは公園なんだぞ、気をつけろよ」」
三枝と井東は、出てきた二人の男性に怒鳴った。
しかし、その二人はそれには答えず、いや、無視して、三人のいる公園に入って来た。
「なんだよ! 危ないって言ってんだぞ。謝れよ!」
三枝が二人に突きかかっていくと、二人はそれをなんでもなかったように脇に逸らせた。
「久しぶりだね」
それだけ言うと、まだ勢い残る三枝に、
「すまなかったね。でも、私達が用があるのは、君達じゃない」
「なんなんだよ? お前等は!」
まだ食いついている三枝に、
「二人とも落ち着いて……」
冷静に声をかけたのは、利沙だった。
「なんで、危ないから危ないって言ってるんだぞ……」
そう言いながら、利沙の表情を見て、黙り込んだ。
「知り合いか? 友延の」
井東が確認するように、落ち着いて聞くと、
「まあね。この人達、刑事だよ」
「「けいじ?」」
今度は、利沙と男達二人の顔を見比べた。
「久しぶりだね? 覚えてくれてたみたいだね?」
「お久しぶりです。でも、お会いする理由が分かりません。市塙さん、東野さん」
二人は、身分証を提示した。
その二人と利沙は、いかにも慣れ親しんだ言い方だが、お互いが警戒している様子。
特に利沙が緊張しているのが伝わって来た。
それを、三枝と井東は息を呑んで見つめた。
「友延が刑事と知り合い。どうして?」
「ちょっと前にね?」
「ちょっと、だって? もう少しで二年くらいになるだろう?
あの時は、二週間ほど突き詰めて話したのに。
まあ、でも、こんな時期に会うとは思わなかったよ」
「二年には……なってない。それより、なんでこんな所にいるの? それとも依頼?」
「依頼じゃない。そうか、心当たりがないと?」
「ないよ。さあ、帰ろう」
そう言って、公園を後にしようと歩き出すと、東野が立ち塞がった。
「話はまだ終わってない。そっちになくても、こっちにはあるんだよ」
威圧的に、市塙が話した。
「だったら、早くして。帰りたいの」
利沙が、ちょっと落ち着いた言い方で応じたので、市塙は改めて、
「本当に心当たりがないのか?」
「ないよ。何を言われてもね」
「そうか、だったら、ここで何してた?」
「何って、何も。三人で話してただけだよ」
「どんな?」
「別にいいでしょ」
二人に会話を、傍で聞いていた三枝が、
「教えてもらってたんだ。俺達が友延に」
「何を? 具体的に聞かせてくれるかな?」




