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異世界転生して、猫耳少女にビキニアーマーを!  作者: ノベル・スタッカート
第一章

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34/62

僕にとってキャットは……

消えたキャットは何処に出るか。


「にゃっ⁉ここに出るにゃっ⁉」


ポンっと音がして、キャットが屋根上に出現した。


「キャット逃げて」


「言われなくても逃げるにゃっ!」


目を閉じ、防御の姿勢を取っていたリュウは少しの間困惑したようだった。


「……死んでな……しまったっ⁉」


リュウが気が付いた時にはもう、キャットは屋根伝いに走り出していた。


「キャット!路地裏入って……」


「にゃへ?なんかいったにゃ……」


「逃がさない……よっ!」


そう、鋭いリュウの釣り糸が飛んだ。

勿論僕も一緒にだ。


「……なるほどねっ」


段々リュウの能力が分かってきた。

が、その前に。


僕はまたさっきと同じようにキャットへと近づく。

3……2……1…………今っ!


「召喚!キャシー・ニャシー!」


「にゃっ、またにゃ!?」


ポンっと音がして、キャットが路地の中へと落ちていく。


「連続して使えるのかよ!?」


そう言って、リュウは竿を引き寄せた。


「キャットー!そのまま路地裏入って、逃げてー!こいつの能力、直線距離じゃないと狙い付けられないっ……うへっ!?」


「くっ……」


果たしてキャットに伝わったのだろうか?

そう考える暇もなく、再度引き寄せられた僕は屋根の上に転がされた。


「うへっ……」


どん、とんっ……と、バウンドして着地した僕は仰向けに転がされ、つつ……屋根上を滑り墜ちそうになった。


「危なかったぁ……」


右腕だけ屋根から落ちた状態で止まった僕はホッとする。

高いのは怖いからね。


今日は何回も落ちてるけど。


「まったく、まさかヒロインを逃がすって選択肢とはね」


ざっざっと足音と共に近づいてくる音が聞こえ、僕はその場で顔を上げ、慎重にゆっくりと立ち上がった。


「ヒロインか、それはちがうね……」


ドラゴンに飛ばされ、泉に落とされスライムと戦い、盗賊から逃げ……そして、今……


仲間。ってわけでもないし、友達ってわけでもない。

そう、一言で表すなら……この言葉しかないだろう。


「僕にとってキャットは、おもちゃで、眷属だ」


◆◆◆


「眷属だ」


そう言った彼女……彼の目を見た時、俺の背筋はスッと冷えた。

例えるなら、そう……始めてドラゴンと相対した時。


いや、違う。


この雰囲気は、そう……初めて、初めて……


『当たり前だよ。人を守るためには、人以外の犠牲が必要だったんだから』


そうだ、魔族の……子供の死体の前で……笑顔でそう言ってたアイツと……


「一番怖いのは……人でしたってか?」


不気味だ。怖いじゃない。

不気味なんだ。


子の目の前の桃色髪をした、可愛らしい少女の姿をした……この怪物が。


まるで人を人とは思わない発言を、当然のようにするっこの不気味さがっ!


「ん?僕は怖くないよ?ほら、こんなに可愛い」


「っ……そうか、心が漏れてたか……確かに見た目は可愛いね」


「そうでしょ?」


ニコッと笑った”奴”はおどけたように笑った。

心の底では今何を考えてるのか。


分からない。


「名前を聞いておいてもいいかい?」


「名前?」


「そう……ここで殺すつもりだけどさ。聞いておこうと思って」


そう、尋ねると奴は答えた。


「僕は、対馬 忍……殺すのは、残念だけどそれは諦めて欲しいな」


「それは無理だねっ!こっちも仕事だしっ」


それにこいつを、放っておくのはヤバいと。俺の直感が言っているっ!


「ここで殺すっ……フィッシング………」


「っ……そろそろいいかなっ!転移っ!キャシー・ニャシー!」


瞬間奴が消えた。


「くっ、転移系能力はコレだから厄介なんだっ!」


出しかけた技をキャンセルし、釣竿のリールに手を振れる。

リールはカラカラカラカラと周り、まだ糸が引っ張られていた。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!


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