魚追う方だもんね。
ブックマーク登録が増えたので、今日は後でもう2話出します!
キャットは駆けだした。
「にゃーは……生きるっ!まだ今世はおわらないにゃっ!」
脱兎のごとく。
彼女は猫の獣人だけど。
「にがさ、ないよっ!」
リュウはキャットに向けて、竿を振り被り……投げた。
「ぎゃあ~~~~」
そして先端に吊り下げられた僕は同時に振り回された。
回る視界の中、僕はキャットの方へと飛んでいき……
「にゃお⁉」
「はらほろひれはれ……」
釣り糸がグルグルとキャットに巻き付いた。
勿論その時僕も巻き付かれるわけで。
まわりまわり……
ぽむっと何かの隙間に挟まった。
柔らかくて暖かい。
そして今日何度も触れた様な。
「あ、キャットのおっぱい……うっ」
やばい、さっき振り回されたせいで気分が。
「吐きそっ」
「にゃー!?はくにゃっ!?」
幸い、お腹の中は空っぽだった様なので吐くことは無いが……
「それにしても、凄いうげぇって気分だよ」
「それ以上になる気分があると思うにゃ!?」
「どんな?」
「焦りとか、死にかけてるにゃ!にゃーたち!」
ああ、そう言えばそうだ。
気が付けば、地面から少しづつ離れてる気がする。
これはもしや……
「僕たち釣られてる?」
「ご名答。まあ、大人しくしておいてよ」
「大人しくしとくと思うの?」
「思わないけど、どっちみち逃げられないんだからさ?暴れても君たちが疲れるだけだよ?」
そうリュウは応えた。
「ま、生きようと暴れる獲物を力と技術でねじ伏せ釣り上げるのが。釣りの楽しみではあるけどね」
「にゃーは魚じゃないにゃ!」
「魚追う方だもんね。猫って」
「にゃーは魚嫌いにゃっ!」
「へぇ?じゃあなにが好きなのさ」
「肉が好き……って何のんきに話してるにゃ!?」
そんな話をしているうちに、僕たちはリュウの目の前に吊り下げられた。
「君たち……のんきだね。なんていうか、余裕があるというかなんというか」
そう、少し呆れ気味に言ったリュウを僕は見た。
「なんで余裕だと思う?」
「ここで質問するのかい?うーん、まあ折角だし。そうだなぁ……覚悟がもう決まったからとか?」
「ぶぶー不正解」
「お前何ふざけてるにゃっ⁉」
そう言ってキャットが暴れて、ゆれるゆーれる……
「うっ、揺らさないで。吐きそうになるからっ」
「にゃっ⁉」
「はは!そうかそうか!」
そう言ってリュウは笑顔になった。
「……今君、吐きそうだから動かない暴れないって思ったでしょ?」
「はは……え?違うのかい?」
「ふふ、余裕がある。何故かというと逃げる算段が……」
と、そこで一瞬言葉を止めた。
リュウにピリッとした緊張が走るのが目に見え、近くでキラキラ目を輝かせてる猫娘がいるのが分かる。
「そう、逃げる算段が……ないんだけどね」
「な(にゃ)いのかい!」
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