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異世界転生して、猫耳少女にビキニアーマーを!  作者: ノベル・スタッカート
第一章

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31/62

これが異世界

浮かんだ……というよりは、暴力的な引っ張り力だ。


「っ……何が?うえっ」


首の皮一枚掴まれて、強制的に持ち上げられたような感じだ。


「にゃにゃ!?おま、なんでいきなり浮かんだんにゃ!?」


「浮かんだんじゃ、無い。釣りあげたのさ」


上から声が聞こえ、僕とキャットは空を見上げた。


「やあまた会ったね……野良転生者君」


そこにいたのは、八重歯をのぞかせた笑顔をした丸眼鏡をしたあの細めの男だった。

彼は屋根に腰かけ、細い長い……釣り竿か。


「……随分場違いな物を持ってるねぇ。えっとりゅ、りゅ……リョウマ?だっけ?」


「リュウだよリュウ」


僕は首元に触れている、釣り糸に手を触れてみる。

どうにか外せないかこれ?

おそらく、釣り竿を見るに、光った糸は釣り糸だろう。そして、僕の首筋に当たったあの鋭い痛みの正体は……釣り針。


釣り針という事は、どうにか針を外すことができるはず。

……最悪、首の皮を引きちぎればいいはず。


そう思って、首筋に手を触れてみるが……おかしい。

おかしいぞ?


針が無い⁉


「無駄だよ、俺の針は君の首に入り込んでいるからね」


「首に入り込んでる⁉」


確かに、針が無くうなじから直接糸が伸びているような感触だ。


「狙った獲物は逃さない。それが僕のユニークスキル……≪釣り(フィッシング)(アンド)(トレジャー)≫さ」


「ユニークスキル……ってことは転生者か」


「にゃにゃ!?転生者……あああ!」


そう言って今まで蚊帳の外だったキャットが声を上げた。


「何さ?そんな素っ頓狂な声出して」


「リュウ、リュウ……リュウって、まさかAランク冒険者の【釣り師】リュウ!?」


そう言った後、キャットは僕の事をどこか憐れんだような目で見てきた。


「……お前には、ひどい目にあわされてばっかだったけどにゃ、何ていうか……ご愁傷様にゃ」


「何、今生の別れみたいなこと言ってるのさ」


「当たり前にゃ、相手はA級冒険者。にゃーたちが、逆立ちしたって勝てない相手にゃ」


「そりゃ、逆立ちしたら勝てないだろうね。不利だもん僕たち」


「そういう意味じゃないにゃっ!」


そう言ってツッコミ入れたキャットは「はぁ」とため息を一つつく……


「ってお前の野良転生者だったにゃ!?」


そう言ってキャットはぎょっとした顔をした。

相変わらずコロコロ表情がよく変わるなぁ。


「……よくわからないけど、たぶんそうなんじゃないかな」


「何て言う事にゃっ!にゃーは何て危ない奴と一緒にいたにゃ!」


「危ないって、そんなに?」


僕がそう尋ねると、キャットの代わりに……えーと、なんだっけ?えーっと、【お菓子】リョウだっけ?が答えた。


「野良転生者は言うなれば、核爆弾が服を着て歩いているような存在……って言ったら、転生者の君には伝わるかな?」


「なるほど、それは危ないね」


「そう、だから君は抹殺しなきゃならない」


そう言って彼は満面の笑みでそう言った。


「なるほどね、ただドッキリの為だけに、釣りあげたってわけじゃないと思ったけど……なるほどね…………ちょっと物騒じゃない?」


「物騒で結構。これが異世界だ」


そう言って彼は、右手で髪をかき上げた。


「ま、この世界に転生したことを呪ったらいいよ」


僕とリュウがそんな話をしていた時だった。

視界の端で動く影が。


「おや?どこに行くんだい子猫ちゃん?」


「にゃ、にゃーは関係ないから、ちょっと離れてようかなーって」


そう言ってキャットは引きつった笑みを浮かべながら、後ずさっていた。


「そうかそうか……けど、ごめん!君も、抹殺対象だよ?」


「勘弁してくれにゃーー!!」

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!


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